【質感高い積層した赤い果実のエレガンス、黒い果実の優しくビターな深みと穏やかなスパイス、そして正に極上のジュヴレを感じさせる深く大きな構造!・・「全ての表情がテロワリスト、フーリエのワインだ!」と囁いています!】

いや・・旨いです!・・めっちゃ美味しい・・圧巻です!
noisy も長くフーリエを扱わせていただいていまして1990年代後半からずっと・・25年は飲み続けている訳です。
で・・その当初はグリオットとかクロ・サン=ジャックとかは中々良かったにせよ、村名も価格の割には美味しかった・・ものの・・勿論、将来性は輝いて見えたものの、
「まだまだ・・」
と感じていたのは事実です。
何度も言って申し訳ありませんが、大きく値上げになった2006年ものの、ドメーヌものだったA.C.ブルを飲んで・・
「・・来た!・・ついにフーリエが来た!」
と・・(^^;;
急いで仲間に、
「とんでもない出来だからさっさと飲んで!」
と電話したのを覚えています。
昨年ご案内の2020年ものは、痺れるような果実の美味しさを詰め込んだ素晴らしいA.C.ブルでした。と、ここまでは2020年もののご案内の時と同じです。
ですが・・ここからが重要・・。
この、アルコール分13パーセントの液体は、2020年ものに比較して色は淡いものの・・
「エキスの濃密度、完成度、そのエレガンス、大きさは2020年もの以上かもしれない!」
と思わせる・・まさに「モンスター」です!

ファーストノーズを一嗅ぎすればブルゴーニュワインが持つそのエレガンスをしっかり、たっぷり持ちながらも柔らかく、質感高く、官能ささえ含んだアロマが・・
「・・ぶわっ」
と目の前に素晴らしい情景を浮かび上がらせてくれます。
フレッシュなのによく熟していて、さらっとしていながらも口内をゆっくり歩きまわり、非常に質感の有る・・香水的な赤果実とベリーの赤い部分だけを取り出したかのような極上の甘みをドライに表現し、余韻には黒果実のビターさとコク、豊かさをサラッと感じさせながらノーズへ還元し、大きさとイメージを脳にまで還して来ます。
すみません・・2021年のフーリエは、このA.C.ブルで充分!・・じゃないかとさえ感じさせてくれました。
A.C.ブルに過ぎないこのワインが、ジュヴレ=シャンベルタン村名としても極上クラスのポテンシャルを持つと感じましたし、さらに何かを拾おうとすると・・
「・・えっ?・・ホントに持ってるの?」
と・・テイスターをも翻弄するような「振る舞い」を見せてくれるんですね・・いや、それは幻想なのかもしれません・・有ったら良いな・・持っていたら素晴らしいな・・と心が見せる、マボロシに過ぎないのかもしれません。
しかし、「有る」と勘違いにせよさせるということは、少なくとも近いものが有る訳でして・・もしくは、判断する脳への・・ある種の幻覚物質的な成分でも存在しないと・・(^^;;
まぁ・・飲んでいただくしか無いですね。モンスターな仕上がりでした!・・アル分13度でグラス周りの涙の派手なこと、赤い色彩が美しいこと・・はお判りいただけると思います。
「2021年のフーリエA.C.ブルは必飲!」
どうぞよろしくお願いいたします。超超お勧めいたします。激安です!
以下は以前のレヴューです。
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【アンチ・フーリエ派はこれを2日立てて休めて即飲むべし!ジャン=マリが反撃の狼煙を上げた2006年ものを彷彿させる静かなる抑揚の美しさ、彼の最高傑作です!】

まぁ・・売れるようになるとアンチ派も増えて来ます。それにブルゴーニュワインは高くなる一方ですし、フーリエはもう・・海外では物凄い人気ですから、
「日本へのアロケーションが減り、東南アジアやその他の地域に再割り当て」
されているのでしょう。
価格の方も、昨年の2019年ものは頑張って5千円を切ってのご案内をさせていただきました。相当にリーズナブルな価格だったと思いますが、今回の2020年ものはむしろそれが裏目に出た感じになってしまいまして、こんなプライスになってしまいました。
noisy にとりましては、こんな「景色」はデジャヴ・・です。そう、
「明らかに今までと異なる美しくたなびく見事な収束を見せた2006年」で、noisy的には完全にフーリエにやられちゃいました。
しかもその2006年ものは前年の2005年ものから大幅な値上げが有ったんですね。なので、仕入れる約束をすでにインポーターさんとしていたnoisy は、
「2006年ものが最後になるかもしれないよ」
と、言い渡していたんです。ところが届いた2006年のこのワイン、・・まぁ、当時はドメーヌものオンリーではありましたが、飲んでびっくり!・・慌てて仲間と連絡を取り、
「とにかく、この凄いA.C.ブルを飲め!」
と言うことで、とことん美しく、まん丸く球体に輝く見事な感覚を仲間と共有したんですね。
なので、今回の2020年ものを一口すすって・・あの時の記憶がいきなり蘇るほど引き戻されました。

いや~・・素晴らしいです。有り得ないほど美しい球体です。
中域の膨らみ・・なんて、言いたく無いです。たぶん膨らんでなんかいないのでしょう。ただそこに適当に存在しているだけ・・それが単に「丸い球体」なんですね。
余韻?・・余韻なんて・・無い感じです。あるのは、とことん自然な減衰です。だから余韻と言うよりも、「無くなる」んです。だけど、
「何とも心地の良い、幸せな空気に包まれた感じ」
が残像として感じられる・・そんなイメージです。・・でも、
「それを余韻と言うのよ!」
と言われりゃそれっきりですが・・。
果実がま~・・とことん滑らかで美しいです。濃いとか薄いとか、全然関係無いんですね。濡れていて、自然で、ふっくらしているだけのピュアな果実感です。「果実の静かなる抑揚」が心を大きく揺らします。アルコール分が13度でエレガントタイプながら、果皮の濃度が半端無い・・まぁ、味わい的にはクリュール(花ぶるい)によるミルランダージュに近い味わいです。
あ、そうそう・・ちょっといたずらでグラスの画像のサイズの大きいものをアップしてあります。スマホや携帯の方はクリックしないでくださいね。相当にでかい画像ですので、「ギガ」が大きく減っちゃいます。
一枚目の大サイズ二枚目の大サイズ フーリエ・ファンなら間違い無く、フーリエに疑問を持ち始めた方ならなんとしても、アンチ・フーリエ派の方ならどうにかして・・(^^;; 飲んでいただきたい、とんでもなく素晴らしいA.C.ブルです。
それも、
「時を置かずにさっさと飲む!」
「できる限り2~3日静置して、揺らさないようにしてグラスに注ぐ!」
そうやって飲んでみてください。
noisy は、おそらく・・傍からは全くそうは見えない・・真逆に見えると思いますが、実はワインに関しては自称、結構に繊細な神経・・と言いますか、感性・・です・・(^^ なので、
「おっ・・フーリエ!」
と、まぁ・・気持ちは判りますけどね・・見たとたんにそのボトルのエチケットが良く見えるように自分の方に揺らしながらスッと持ち上げ、ボトルを横にしてしまうような・・そんな場面に出くわしましたら、
「それ、その後すぐに飲むんでしょう?」
と思わず言ってやりたくなります。
で、そんな扱いを「込み」で感想を持っていただくのならまだ良いんですが、それでも飲まれたその瞬間の味わいしか切り取らないで口に出される方がいらして・・閉口することが有ります。
それでもこの2020年もののフーリエのA.C.ブルは、まったく破綻しない姿を見せてくれるはずです。
使われたSo2はかなり少ないと感じられます。なので、滅茶苦茶ピュア・・です。飲んでみてください・・みるべきです!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【熟成期に降水が少なかったのが良い結果を?・・赤い小果実に黒い極小果実が混じり、ジュヴレらしい鉄っぽい重厚さをほんのり感じさせる、実に完成度が高い・・村名並みのA.C.ブルです!必飲!】

それほどはワインに詳しくない方に、葡萄は沢山収穫できるようじゃ余り良く無い・・とか、水分が多いとダメとか、そもそもは生産地のブルゴーニュの大地は、昔は海の底が隆起して斜めの断層になり表土がのっただけで、それがグラン・クリュと1級、その他を分けるかのように地中に存在するとか・・まぁ、美味しいトマトのサディスティックな栽培までは行かないにせよ、
「大量の収穫-->素晴らしいこと」
と言うような一般的な感覚とは程遠い世界の話しをさせていただくと、皆さん・・目を真ん丸にして驚かれていらっしゃることが多いです。ただし、話しが上手く出来ていたかどうか、正確に伝わっていたかは不明ですから、とんでもない勘違いで驚かれていただけかもしれません。
2019年のブルゴーニュワインは、例えばあのシリュグさんちのヴォーヌ=ロマネV.V.(V.V.付きの方)は確実にミルランダージュ的な濃密さと美しさを感じさせてくれましたし、グロ・フレールのヴォーヌ=ロマネ1級に至っては、「格上のエシェゾーもビックリ!」と言うレベルの、やはりミルランダージュか・・もしくは水分不足による小果実化が影響したと推測できる素晴らしい味わいでした。
どうやらジュヴレ近郊では、
「8月の葡萄の生育期に降雨量が少なかった・・」
ことが、ワインの生成には良い方向に行った優良生産者がそれなりにおり、この「単にA.C.ブルゴーニュ、広域指定のアペラシオン」のピノ・ノワールも結構に小粒化し、
「濃密なのに酸はちゃんと有る!」
と言う、通常なら真逆になりがちなところを、実に有難い味わいを生成することになったのかもしれません。
ですので、同時にテイスティングさせていただいた村名も実に美味しく、さらにはちょっと・・1級並みかと思わせるような官能さまで感じられるほどでした。
1枚目の写真は思い切り寄った写真です。グラスのワインの色が何とも美しいですよね・・こんな風に2/3ほど左側をカットしてみると、そのグラデュエーションが見えやすいような気がして、最近・・こればかりやってます。

村名ジュヴレとは違う部分は、
「村名ジュヴレよりも赤い小果実の割合が多く、黒い極小果実は少なめ」
・・その点の影響が一番大きいでしょうか。まぁ、通常だってそこの部分こそがA.C.ブルと村名との違い・・と言ってしまえばそれっきりでは有りますが、
「やはり赤果実の素直な美味しさと酸バランスの良さ」
が、このピノ・ノワールの美味しさを素直に、ストレートに感じさせてくれる部分だと思います。そして瑞々しさが余韻の最後の最後に返って来るのが良いですね・・早めに飲み始めても充分に納得できると思います。
その上で、完成度はかなり高く・・上記の「小果実化」も相まってか、
「濃いワインでは無いのに赤く濃密なノーズが有る」
のが、このA.C.ブルを含めた2019年のフーリエの特徴かな?・・とも感じました。
ですので、「格上」のニュアンス、存在感がバッチリで、見目も麗しく、ノーズもバッチリな素晴らしい味わいです。上級ワインは価格も立派ですし数も無い・・でも、リーズナブルにさえ感じられてしまう素晴らしいA.C.ブルが有りますので、是非飲んでみて下さい。非常に美味しいです!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【いつも超美味しい村名ジュヴレ=シャンベルタンのセカンド的な位置付けは2018年も健在!5年後に飲んだら大感激は間違い無し!しかもとてもリーズナブルです!ティム・アトキン氏は90点でした!】

こんなにリーズナブルなフーリエのA.C.ブルを販売させていただくのは、一体、いつ以来なんだろう・・と思って調べてみました。
すると、2011年ものが4000円ほどでしたが、2012年ものが5000円オーバーでした。なので、4千円台はもしかしたら初めてかもしれません。
因みに昨年ご案内の2017年ものは6390円ですから・・25パーセントも値下げと言う計算になってしまいます。
まぁ、このような値下げは有難くも有り、でも商売上は単純には1/4の売上ダウンを意味しますから、決して喜んでばかりもいられない訳です。
ましてやこの10年ほどは、フーリエのワインは村名ジュヴレ=シャンベルタン以外、まともには飲めていない訳です。2008年までは、かなりのアイテムをテイスティングさせていただき・・結構苦労しながら販売させていただいていましたので・・2009年ものからは物凄い勢いで売れ始めましたが、2009年ものA.C.ブルは3000円位だったことを思えば、
「ワインの価格って本当に流動的!」
と思ってしまいます。
色合いも非常にフーリエ的な色彩です。深淵なしっとりした、赤と黒が印象的です。透明 + 半透明 なミネラリティがバランス良く内包されているような感じに見えますよね。それに精緻ささえ漂っているかの如くです。
口に含んでみると・・やはりフーリエの見事な味わいです。やや重厚なチェリー的果実にベリーのトッピング・・。ほんのり鉄っぽく、しかし重くなり過ぎない感じ。充実していますがフーリエ的な軽やか過ぎないエレガントさが非常に心地良いです。
毎年、基準・指標としてのテイスティングをしている村名ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の到着はまだ後になりますが、しなやかさやエレガンスが隅々にまで行き渡っていると感じる村名ジュヴレに比べてしまえば、セカンド的な立ち位置かと感じるこの振る舞いは仕方が無いでしょう。
これも毎年言っているような気がしてきましたが、このA.C.ブルはむしろ、
「村名ジュヴレ=シャンベルタンよりも後年になってから飲むべき」
です。
その方が確実に美味しくいただけます。5年ほどですね。最も今でも美味しく飲めないと言う訳ではありませんよ。若い段階の村名ジュヴレが見せる見事な振る舞いに「寄せる」には、それだけ必要・・と言うことになります。
そして多くの場合、5年後の村名ジュヴレは、香りこそ・・「おおっ!・・さすが!」と感じるに違いないんですが、味わいの方は香りほどには開いて行かないので、
「・・まだ早かったか・・」
と残念な気持ちになってしまうことが多い訳です。
ですので、5年後のこのA.C.ブルと村名ジュヴレを同時比較すれば、A.C.ブルの方が美味しい!・・と判断する可能性が高いんですね。
しかしながら10年後はどうでしょうね・・結構同じ位の評価にはなるかと思いますが、村名ジュヴレのエレガンスが勝って感じられるので、その分が上と言うことになるでしょう。
この素晴らしいA.C.ブル2018年を美味しく飲むには、この厳しい夏の暑さが引いて2週間ほど経った頃から半年間ほど・・が第一回目のチャンスです。それ以後はやはり最低でも3年後でしょうし、出来るなら5年後以降をお薦めします。
因みにM.W.のティム・アトキン氏は90Pointsと評価しています。ヴィノスのガローニさんは例のごとく飲み頃2020~2023などと戯けたことを言ってるので評価は書きません。是非この機会にご購入いただき、秋口に飲んでいただくのがお勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【貴重なA.C.ブルゴーニュ赤!こちらは基本、ジュヴレより長めに休ませてください。】 ここのところは全く飲めていないA.C.ブルゴーニュの赤です。まぁ、村名ジュヴレV.V.2017の色合いを見れば、2016年ものよりもより熟しているのは見て取れるかと思います。この位の果実の熟度バランスは、神様アンリ・ジャイエとほぼ同様です・・ので、飲むとどこかに神様がいらっしゃるような感じがするのでしょう。似ちゃいませんが、「いる」んですよね・・。
フーリエのワインで有りながらもこちらはネゴスもの、ジャン=マリのクレジットです。でも、ドメーヌもの同様に畑を管理しています。海外メディアの批評を見ますと、概ね88Points ほどのようです(バーガウンド等)。これは、リアルワインガイドの評価基準に慣れた方には低く見えるかもしれませんが、バーガウンド基準でみると「結構に高い評価」です。
因みに・・今も思い出しますが、2006年のこのワイン、物凄いワインでした!・・それを飲んで「たまげて」しまい、その他のキュヴェを立て続けに開け、
「フーリエがついに来た!」
と、新着でご案内することになったんですね。
深みでは村名ジュヴレV.V.には叶わないですが、充実したミネラリティに支えられたピュアな味わいは今も普遍であると思います。いつもは少なくてご迷惑をお掛けしているキュヴェですが、決して後悔しない選択かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2017年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.のレヴューです。
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【これを飲んだらアンチ・フーリエの立場でも「ぎゃふん!」と言わざるを得ないはず!・・素晴らしい・・パーフェクトです!】 ワインは嗜好品ですから、好き嫌いでの選択が基本です。それで良いんです。嫌いなものを無理して飲む必要も無いし、そんなことをしたら還って身体に悪いですから。
でも、ちょっと飲み方を変えるだけで・・飲む時期を変えるだけで、理解がより深まるのは間違い無いことです。プロじゃないんですから、まずは簡単に美味しく飲める方法が良いんですね。
なのでこの、noisy が素晴らしいと言っているフーリエのジュヴレ=シャンベルタンV.V.2017年を美味しく、且つ、より理解が深まるように飲むには、
「到着して落ち着かせたらさっさと飲む!」
のが良い・・と言えます。
その上で、数年後とか十数年後とかにも同じものが飲めるのでしたら、これはもう・・最強の経験です。その経験がワインとのお付き合いをより深めてくれることに繋がります。
2016年ものも非常に美味しかったですが、2017年ものはより深~~い香りと味わいです。ポテンシャルは言うことは無いほどしっかり有ります。
軽く無く、重過ぎず、華やかだが出しゃばらず、ずっとそこにいてどっしりしているのに軽妙です。
別の言い方をすると、「まるでアンリ・ジャイエには似せても似つかない」と感じるのに、「ジャイエ的なパーフェクト・バランスに包まれているのに気付く」とか、「クラシックと思いきや、最先端だとも感じてしまう」とか、「重量感が特徴のジュヴレのワインに在って、これほどまでに華麗な姿で舞っているような姿に驚かされる」とか、「タンニンなどまるで感じないのに、その存在が無ければ出てこない表情が有る」などなど・・。
そして、結局は、
「フーリエは、誰にも似ていない。フーリエはフーリエ!」
と言う結論に達するしか道が残されていないんですね。
果実だけに終始しないミネラリティ由来の多彩な表情と、そのジュヴレのテロワールがもたらす「物凄いバランス」に感動していただけると確信しています。是非この素晴らしいジュヴレ随一のワインをご賞味いただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【やはりジュヴレを代表するワインでした!繊細な表現と大きな構成・・赤い果実と黒みを帯びた果実がジュヴレのテロワールに溶け込んで滲み香ります!】
何だろう・・もう、万全なんですね。口に含むと何とも言えぬ心地良さや包容力に包まれ、ジンワリと肯定感が拡がって行く・・そんな感じの2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.でした。何とも美味しいです。
何せ・・テイスティングの前日に届いていますから、それに通関が切れたのも直前です。荒れていて当然なんですね。プロの立場からは・・いや、偉そうに言いますが、もっと砕けていえば「慣れ」です。長くやってますと「荒れ」もちゃんと感じられるようにになります。「荒れ」が「荒れ」として感じられないことも有りますが・・いや、それすらも判りますが、やはりそれは素晴らしい仕上がりのワインなんですね。そしてこの2016年のジュヴレV.V.もそうでした。
2016年のブルゴーニュワインは、本当に戦々恐々としていました。酷い天気で全滅だ・・などと脅されましたし、僅かに造ることが出来たワインの価格は暴騰する・・などと言われました。
実際、昨年の2015年ものよりも確かに上がりました。特に上級キュヴェは値上げ率が半端ないですよね。フーリエはまだ・・かなり良い方だと思います。海外の価格を見ますと、グリオット=シャンベルタン2016年はショップでの単品価格、9万円以下は見当たりません。日本の正規品は・・安いですよ。ひとたびネゴシアンに渡れば、グリオットクラスでその倍はしますから。クロ・サン=ジャックに至っては、正規品の単品で4万円以上、ネゴシアン価格はグリオット=シャンベルタンと変わりません・・。ビックリです。・・あ、ついでに最近のオファーで見て仰天したんですが、あのユベール・ラミーのクリオ=バタール=モンラッシェのネゴシアン渡し価格が20万円以上のリストが在りました・・。呆れました・・。
そんなことよりこの2016年もの・・です。色合いをご覧いただきたいのですが、2015年ものよりも黒みが深く、赤い色合いが黒や紫に侵食されているようにも見えます。また、透明度と言う観点からはどうでしょう・・やや、「あっけらかん」と付き抜けているとは言えないですよね。僅かに半透明なヴェールに包まれているように見えるかと思います。
この辺りの透明度は「荒れ」を含んだ見え方ですね。飲む前に静置しておくことが出来ればクリアになったはずです・・が、前日に到着していながら立てて休ませることが出来なかったんですね・・。いや、2日の火曜日に到着しているんですが、先だっての台風で・・見事にやられてしまいました。外に置いている日本酒用のプレハブ冷蔵庫が有るんですが、その屋根が強風で飛んでしまいました。不幸中の幸いで人的被害やワインへの影響、ご近所に迷惑をかけるようなことにはならなかったので助かりました。
しかしながら、プレハブ冷蔵庫の上には「冷凍機や電気の配線」が有りますので、そのままにはしておけず・・突貫工事を自身でやらざるを得ない羽目になっちゃったんですね・・。他にも倉庫へ続く通路の屋根も飛ばされ、一部母屋にも破損が見つかりました。そちらは応急処置をして保険で何とかすることにしましたが、冷蔵庫の方は自力でやらざるを得ず、3日水曜の夜九時過ぎまで掛かって、ようやく形になった次第。これで何とかなるところまで来たと言う訳です。
で、ようやくその日の晩、この貴重なフーリエの2016年ジュヴレV.V.を・・立てて置けばもっと素晴らしかったのは言うまでも有りませんが、
「荒れを荒れとして感じさせない見事なテクスチュアとバランス・・そして構成」
で、noisyたちを包んでくれたんですね。思わず普段はほとんどやってないfacebookに写真を載せてしまいました。

何しろ連日の力作業、屋根に昇ったり降りたりを一日に何十回もやる訳ですので、足も腕もパンパン・・ちょっと写真にも写ってしまっていますが、腕が「プルプル」してしまったのか、グラスに液が飛んでしまっています・・お見苦しくてすみません。
いつもはこの2枚目の写真だけを掲載していますが、全体像の見える1枚目も、全てのテイスティングアイテムで撮ってます。何となく
「存在感が判るかも・・」
と思い、掲載してみました。
やはり2006年の、
「ドメーヌ・フーリエ大変身!」
から続くレベルの高いワインの供給は、ヴィンテージの特徴を踏まえつつ、さらに進化していると感じられます。
「造り手としてのセンス」が、このワインから隠しようも無く、滲んでいると思います。2016年も万全でした。他のアイテムもテイスティングしたいところですが・・諦めます。是非飲んでみてください。さすがフーリエ・・と感じていただけるかと思います。
因みに、2016年ジュヴレ=シャンベルタンV.V.の評価機関の評価は、
ジャスパー・モリス 92Points
バーガウンド 88~90Points
デカンター 90Points
ジョン・ギルマン 90Points
といった感じで、noisy的にはM.W.のジャスパーモリス氏が推しです。
その他のワインはすみません・・飲めませんので、判る限りの評価機関のポイントを掲載します。
因みに珠玉の「クロ・サン=ジャック」につきましては、以前より
「海外の評価が異常な位に思えるほど高い影響?」
も有ってか、仕入れ価格が暴騰しています。昨年販売させていただいた2015年もののクロ・サン=ジャックの「販売価格」と、今回の2016年もののクロ・サン=ジャックの「仕入価格」は・・余り変わりません。noisy が値付けを大きく変えたのでは無いですよ。それだけ評価が上昇してしまったし、生産量が少なくて厳しくなってしまったことを現しているのかもしれません。既存のヒエラルキーを信じると、海外でのクロ・サン=ジャックとグリオット=シャンベルタンの評価が変わらないのは理解しがたいかもしれませんが、それこそ以前ご紹介させていただいた、「2015ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・キュヴェ・サントネールV.V.」の存在でも判るように、その凄さが世の人々に認知されたと言うことかもしれません。
●2016 グリオット=シャンベルタンV.V.
ジャスパー・モリス 95~97Points
バーガウンド 92~94Points
デカンター 95Points
ジョン・ギルマン 96Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャックV.V.
セラー・トラッカー 95Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・コンブ・オ・モワンヌV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ヴィノス 91~94Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~92Points
デカンター 91Points
●2016 ジュヴレ=シャンベルタン・シェルボードV.V.
ジャスパー・モリス 95Points
ジョン・ギルマン 93Points
バーガウンド 90~93Points
ヴィノス 91~93Points
デカンター 90Points
ジャンシス・ロビンソン 17.5/20Points
●2016 シャンボール=ミュジニーレ・グリュアンシェルV.V.
バーガウンド 89~92Points
ヴィノス 89~92Points
デカンター 90Points