
「ラ・ノワール」と名付けられたサヴォワのモンドゥーズ種のワインです。ドメーヌ・ジェノーのトップ・キュヴェでしょう・・。やる気満々・・な名前です。
こちらもエージェントさんからサンプルをいただけましたので、非常にリーズナブルにご案内可能になりました。
しかしながら、
「リーズナブルったって・・??」
と言う声が聞こえて来そうですよね。まぁ・・それは noisy としても痛いほど判ります。・・だって・・自分がお客様でも、もし飲んだことが無かったら、
「サヴォワでそんな価格?・・」
と、必ずスルーしてしまうでしょう。
ですが noisy はしっかり飲んじゃってますから・・それも、ご存知の通りドメーヌ・ジェノーのワインは結構、アイテム数も飲んでまして、
「ドメーヌ・ジェノーは素晴らしい!」
と・・完全に全身を乗っ取られた感が有ります。
そもそも飲んじゃいなけりゃ・・買えませんよ。それにお勧めも出来ません。飲んで確認してるから「超お勧め」になるんですね・・当たり前です。
それでももし、12本程度購入して1本飲んで・・と言うことになると、他のワイン屋さんより高い価格を設定するか、我慢して同じ位の価格にするか・・と言うことになりますんで、サンプルをいただけると言うことは非常に有難いんですね。
でも、単にサンプルをいただけるだけ・・と言うのは、実は余りやりません。もう・・コリゴリなんですね。サンプルだらけで50本飲んでも全然納得できない・・なんてことを延々とやってました。すると、
「サンプル出したのに・・全然買ってくれない!」
と言うことにもなりかねませんで、ずいぶん前から出来るだけ断るようにしています。・・いや、それでも飲んでいいな・・と思えるサンプルを出してくれる素晴らしい選択眼をお持ちのエージェントさんは別ですよ。バイヤーとしてのしっかりした舌と目を持ち、しかも販売して売れるかどうか?・・と言う部分の判断の確かさも重要です。
ここのエージェントさんの社長さんは、ま~・・昔は良く会いました。他のエージェントさんの試飲会には、noisy が出かけて行くと必ずいらっしゃいました。すぐ分かるんですよ・・目立つので・・一人だけ「真っ赤な顔」をしているもんで・・(^^;;
でも、彼もワインを買う方でも有り、売る方にもなってまして、今は noisy も仕入れさせていただいている・・素晴らしい方です。ベテランですしね。
このサヴォワのモンドゥーズで造られる、ジェノーのトップキュヴェです。不味い訳が無い・・下のキュヴェが滅茶美味しいんですから、トップキュヴェの素晴らしさは推して知るべきです。
しかしながら、
「どこまで素晴らしいかの判断は、価格に寄る」
訳ですんで、しっかりとテイスティングさせていただきました。
味わい云々は・・素晴らしいとしか言いようが有りませんが、何より素晴らしいのは、物凄くピュアな味わいで身体への浸透が柔らかく優しい・・そして結果、酔いが非常に軽く、酔い覚めは早い・・です。
非常に濃密な紫ですが、石灰由来のミネラリティがエレガンスを帯びつつ大量に存在しています。艶々していてテカテカもしています。さらっと流れてゆきますが、途中・・美しい果実を感じさせてくれます。冷ややかな酸はまるでアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールのシャブリのようです。ピュアな果実はまるでシモン・ビュッセのピュール・コットのようです。
それでいて、どこか高質なブルゴーニュワインが持つ、二次発酵による滑らかさを持ち、高質なスパイス感、動物的なニュアンスがわずかに見え隠れしています。
ブルゴーニュの何かに似ているというよりも、このワインはやはりサヴォワのモンドゥーズなんだと思います。似ていると言うならアイテムでは無く造り手・・で比較するべきでしょう。それだけの存在感が有ります。大きなワインですが、重すぎるワインでは有りません。
余りに経験が無さ過ぎて、このワインが将来、どのような変化を見せるのかは・・とても想像しきれません。ブルゴーニュワインであれば、それはある程度見通せます。しかし、偉大さも垣間見せはするんですが、どこに向かって行くのかがまだ見えない・・しかし、このどこまでもピュアで無垢さの有る大きさも備わるワインのその奥に、わずかに見え隠れする様々な表情は、10年後に大きく花を咲かせるに違いないと思いました。
勿論ですが、今飲んでも素晴らしいです。2011年ですから、もう飲んで大丈夫です。しかしこの先も見てみたい!・・と思わせてくれた希少種モンドゥーズの「ラ・ノワール」でした。数は有りませんが実は価格も頑張ってます。飲んでみて欲しい!・・それだけです。是非ともご検討くださいませ。