
例えば現在も新着ページに掲載している・・つまり売り切れていない訳です・・、1996年シャトー・カルボニュー・ブランにも言えることですが、意外なほどに
「若さ、フレッシュさ」
を感じてしまいます。
勿論ですが2000年ですから収穫からすでに16年ほど経過しています。ボルドー左岸の白だと、一般的なイメージは、
「そろそろ終了かな?」
と言うものでしょう。
しかしながら、同じペサック=レオニャンのオーブリオン・ブランやオーブリオンが付く幾つかのシャトーの白はどうでしょうか?・・一般的なイメージは、
「そろそろ・・飲んでも大丈夫かな?」
と、全く正反対のイメージになると思います。
実は、我々が思っている以上にワインは長命です。保存がきちんとできるとさらに長らえますし、良い熟をすると、若いときには感じられなかった複雑精緻な表情、素晴らしいバランスな味わいに成長していきます。
このシャトー・ド・フューザルもそんなポテンシャルの高い左岸白のひとつです。 その素晴らしいポテンシャルとは裏腹に、価格は非常に抑えられています。ワインの格を考えてみると、先のカルボニューよりも確実に・・と言うか、かなり上です。勿論、シャトー・オーブリオンに届くことは有りませんが、オーブリオンを名乗る幾つかのシャトーに追いつくような、もしくは同等のポテンシャルを持っている・・そんなポジションです。
昔は90年代の・・特にとても旨いのになぜかリーズナブルだった1994年のこのワインを何度もご紹介した記憶があります。中々価格が思ったようにならなかったので、この何年かはご紹介できないでいました。今回は中々良い感じに仕上がったと思っています。
抜栓直後はやや酸化のニュアンスが有りますが、それを分けて這い出してくるような、若々しい・・フレッシュな白や黄色、僅かにオレンジ系の果実が有ります。やがてそれは支配的になり、
「・・あれ?・・これって2000年だっけか?」
と、懐疑的になっている自分に気付かれるでしょう。
そして、蜜っぽいフレーヴァーがほんのりとと、石灰石を感じさせるミネラリティがたっぷりです。中域も適度に膨らみ、余韻も実に長くたなびきます。とても良い感じです。
実はもう何人かのお客様にはご購入、楽しんでいただき、好評をいただいています。こんなワインの姿に出会うとツイツイ・・そのワインと真正面から向き合ってしまうのがワインファンのクセ・・ですよね。とても楽しめるワインです。ぜひご検討くださいませ。お奨めします。