
色合い、どうでしょう?2009年にはまだしっかり有る、若い感じの紫が飛び、わずかに褐色なニュアンスの入り始めた感じかと思います。
若くして飲むべき・・と言う傾向が強い欧米の評論家たちなら、もう飲み頃は過ぎている・・と言うのでしょうが、もし過ぎてたら過ぎたでまた違う「景色」が見えてくるものです。noisy 的には決して過ぎておらず、これからかとも思います。コンディションが良いので・・
ただし、こちらも「品温」には充分気を遣うべきでしょう。15度では低すぎて、
「・・?・・」
で終わってしまう可能性が有ります。
まぁ、良くネットで見かける愛飲家さんの評価では、その辺がかなり曖昧ですから、同じワインを同じように飲んでいても、全く環境が違っていて・・結果、全く違う評価になってしまっていることも有ります。愛飲家さんは自分の好き嫌いだけで良いので問題は無いんですが、それを鵜呑みにしてしまうと、変な下地が出来上がってしまって・・と言うことになりかねません。
やはりボルドーは暖かめで・・と言うのは基本でしょう。ただし昨今は冷え気味で飲むのが当たり前のようでは有ります。
少し腐葉土とかの茶系のニュアンスに、軽やかなフラワリーニュアンスが入り始めています。メルロとかは茶系になりつつ、でもカベルネはようやく色を得つつ・・のような感じでしょうか。2009年と同様に深さもたっぷり有ります。構造自体は大柄とは言えませんが、そこそこの・・中くらいの深みを持っています。良いワインでしょう。
このようなワインはやはり比較で飲むのが楽しいかと思います。サンテミリオンのワインのような甘味は有りませんし、ましてやイタリアンワインとも全然違います。是非温めつつ・・いや、時期的にお部屋は温かくなりますから、それこそ余り意識しないでも良いのかもしれません。
でも、
「ん?・・バランス、今一かな?」
と思われましたら、
「あ、品温はどうだろ?」
と疑ってみてください。そして、
「・・じゃぁ、もう少し酸素と反応させてみようかな?」
と、温度と酸素(酸化促進)を調整してシャンブレ状態に・・まぁ、それでもダメな時はダメ・・と言うことも有りますけどね。
ボルドーワインが基本だった時代、そうやってワインの作法を教えてくれた訳です。一筋縄で行かないこともままありますが、その気であればきっと勉強もさせてくれるでしょう。飲んでみてください。お勧めします。