
いや~・・ちょっと驚きました。確かに2016、2017、2018年と、飛躍的に美味しくなって来たニコラ・ジェイのピノ・ノワールでしたが、シャルドネがリリースされ、その美味しさたるや・・
「・・えっ?・・マジすか・・?・・シャルドネの理想の味わいのひとつとも・・言えるんじゃない?」
と感じてしまいました。
実はニコラ・ジェイのシャルドネは昨年、2017年もののビショップ・クリーク・シャルドネも届いていたんですが、余りに数が無くてテイスティングを諦めていたんですね。それにこのところは年末に届くので、
「正月に飲んでみるか・・」
と言うような弱気の虫が誘ってくれちゃいまして、そのまま放置する羽目になってしまっていた訳です。
そもそもブルゴーニュワイン・ファンが多いですから、
「アメリカのワインはちと甘い」
と刷り込まれていらっしゃる方も多く、しかも数が無ければワイン屋も当然飲めない訳で、そんな状況ではお客様も購入するはずがなく、ネットを徘徊したところでまるで情報が無く、ただただ価格と在庫数、そしてフィネスさんからのテクニカルだけが空しく掲載されているのみ・・になってしまう訳ですね。
この「アニフィテ」はドライでピュア、ほんのりナチュラルな「ピュリニー=モンラッシェ」風の味わいです。幾分、シャブリのようなミネラリティも感じられましたが、上級キュヴェのビショップ・クリークよりも肉付きが良く、豪奢で、しかも繊細です。
例えば、キスラー・ヴィンヤードのワインのような豊かで甘みのあるスタイルでは、全く有りません。敢えて言うならカレラのスタイルでは有りますが、カレラほど平板では有りません。もっと言えば、オ・ボン・クリマよりもドライですし、アルコール分が高くなることも無いと言えます。
ミネラリティは前述のような細やかなものが非常に豊かに存在しています。
なので、今飲んでも美味しいし、
「まるでフランスのワインのような・・」
と形容したくなるような味わいなんですね・・。
なのでピュリニー=モンラッシェ・・・と形容させていただきましたが、人に寄り・・シャサーニュとか、シャサーニュ1級とか・・変化は有ると思いますが、
「自分自身が非常に慣れた味わい」
に酷似しているのにも関わらず、それがどこだとハッキリ言えないもどかしさと、素直に美味しいと言うのがちょっと恥ずかしい・・みたいな感情が錯綜しました。
これ、かなり美味しいです。価格もブルゴーニュの村名並みです。偏見を捨て、是非飲んでみて下さい。こんな選択も有ったと思っていただけると思います。