
素晴らしい出来です!過去最高・・かと感じますが、さほど多く飲んでいる訳でもないので確定はいたしません。それにしても素晴らしい!
メオっぽい感じもしますが、凝縮していながらもややソフトに感じる部分は、メオっぽい・・と言う言葉を少し引っ込める感じがします。メオのニュイ1級などはまるでロマネ=サン=ヴィヴァン風の「凛々しいスタイル」ですし・・その意味では、シャンベルタンとか・・シャルム=シャンベルタンの造り手に、
「こんな風に仕上げる人・・いたよなぁ・・」
などとも感じてしまいました。
僅か数年前までは、メオ=カミュゼの・・とんでもない出来のニュイ1級が、非常にリーズナブルに購入出来た訳です。余りに売れないので、
「メオのニュイ1級...何でも良いから飲んでみなよ。」
と、店にいらっしゃるブルゴーニュワインファンの方々に言い続けていたら・・いや、それでもお買い上げになる方は多くは無かったにせよ・・今ではテイスティングさえ出来ないほど、少なくなってしまいました。
メオ=カミュゼのワインの入荷の時は、12本横箱を5段積みにして最低4列・・あっという間にセラーの余白が埋まってしまった訳ですが、今では到着すると・・
「・・えっ?・・これ・・だけ・・だったっけ?」
と。
まぁ・・素晴らしいワインがまだ売れない時が・・楽しかったのかもしれません。「美味しいのに・・なぁ・・買わないんだもんなぁ・・」と・・(^^;;

このモンタジは、少し鉄っぽさみたいな部分も感じるんですね。鉄と言いますか・・やはり金属由来の部分です。
その成分みたいなものがこのワインを華やかに、スパイシーにしているように感じます・・いや、スパイシーと言ってもコート=ロティーとかの感じでは無く、やはりブルゴーニュ・ピノ・ノワール的穏やかで精妙なものです。
そして、その土壌由来のニュアンスがヴォーヌ=ロマネやニュイ=サン=ジョルジュ的な雰囲気を醸し出し、ビオディナミならではの柔らかなテクスチュア、ふかふかな土を感じさせつつ、質感の高いチェリー、ほんのりとプラムを想像させるパレットを確実に描いてくれます。
海外メディアの評価はほぼ見当たらず、やはりマユー・ジュークスさんのもののみ・・見当たりました。
18.5+/20 ポイントと言う評価ですので、100点法に置き換えますと97+ポイントでしょうか。やはり・・ベースのランサンブルの19+/20 ポイントよりも低いのが気になりますが、新世界好きなのかな・・と言うことで仕方が無いかと思います。
ただし、仕上がりは決して「新世界的」だとは思えず、饒舌な部分は有れどブルゴーニュ的なフィネスをしっかりと内包していると感じます。海外メディア評価が少ないのは、量的に出来なかったこと、もしくはNoisy wineのご紹介のタイミングが少し早かったことが有るかもしれません。
高いレベルで仕上がったオレゴン・ピノ・ノワールです。是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・このエレガンスはメオ=カミュゼのニュイ1級を超える!・・滅茶旨いです!】
ん~・・この写真・・大きなサイズでアップしたいものですが・・余りサーバーに負担を掛ける訳にも行かないので自重しています。
それにしても超絶に美しく、適度に締まったアロマがエレガントさに満ちているのがグラスの写真から匂って来そうなくらいの色彩、グラデュエーションです。
2017年、2018年、2019年と・・是非とも見比べてみて下さい。
「・・あれ?・全く違うじゃん!」
・・でしょう?・・noisy の驚きが判っていただけるはずです。
それでも、2018年ものの「モンタジ」と「ニーサ」の旨さは半端無かったんですよ。モンタジ2018年はニュイ1級みたいな感覚で飲めましたが、2019年ものは、ちょうど良いタイミングで飲めたリュショット?・・みたいな・・もしくはリュショットをもっとキッチリ締まらせたようなイメージも感じました。
なんと、ジェイミー・グッドさんは97ポイント!・・も付けちゃってますが・・これ、判ります。noisy もその位付けたいです・・(^^;;

もしかしたらこちらも・・
「ん?・・ちょっと濃い目?」
と思われるかもしれませんが、全然濃く無いです。その辺はミネラリティと酸のバランスに非常に長けていると思います。例えばカリフォルニアのピノのような、熟した甘いバランスでは無いんですね。
決して熟しすぎず、フレッシュさを失わない時に収穫、しかも選別を相当に厳しくし、「優しいプレス」をしているんだと思います。そうじゃなければ・・こんな味わいにはなりません。きっと、モンタジ、ニーサとビショップ・クリークはグランクリュ並みの扱いで仕込んでいると思いますよ。
これは・・飲んで欲しいですが、新世界嫌いの多いNoisy wine のお客様にお勧めするのは気が引けます。それでも、とある東京の料飲店で2018年ものを少し使っていただいたのですが、
「滅茶苦茶評判が良かった!」
と、嬉しいお言葉を戴いています。
2019年のニコラ・ジェイは・・評点/価格 のバランスがかなり変ですが、新世界嫌いのブルゴーニュ・ファンの方にも受け入れていただけるだけのブルゴーニュ的エレガンスをしっかり持っています。是非飲んでみて下さい!・・超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【少し鉄っぽく、美しい土のニュアンス!確実に1級並みのポテンシャル・・美味しいです!】
Noisy wine 初登場の「モンタジ」です。今のところのトップ・キュヴェのひとつです。
ニーサが・・ま~・・シャンボール=ミュジニー的なハイトーンの伸びが素晴らしい味わいであるのに対し、こちらはどうでしょう・・。フィネスさんはニュイ=サン=ジョルジュ的だと言ってますが、さもありなん・・ですね。僅かな鉄っぽさ、ニーサに比較することを考えるとジュヴレ1級と言う答えも出来そうですし、ポマール1級・・と言う考え方も有るかな・・などと感じていました。
中域の充実度が有り、出っ張った余分なところが無い、しかしパワフルでも有り、エレガントさも滲んでくる・・そして荘厳さも有るのが2018年ものです。でも、それだけじゃなくて、2017年ものも、2016年ものも有ったんですよね。
実は、トップ・キュヴェのモンタジを飲んだのは2年も前のことです。ある意味・・驚きました。これだけの短い間で、ここまでの集中度とエレガンスを導き出せるのかと・・。それは初リリースの時のワインの味わいを覚えているから・・とも言えます。
それはやはりとても美味しいのですが、やはりどこか「緩さ」も感覚的に受けていた訳です。なので、
「あ・・まだ10年は掛るかな?」
と言うような頭でいたんですね。

2枚目は2017年ものです。ヴィンテージの背景が良く判らないのでハッキリは言えませんが・・少し淡く見えるでしょう?口の悪い方なら、
「ロゼか!」
と言うかもしれません。
しかしこれが・・ですね・・非常に美味しかったのを覚えていますよ。色の強さとエキスの度合いは必ずしも比例しないのは、2013年もののアメリー・ベルトーのA.C.ブルで皆さんも経験済みだと思うんですね。美味しかったですよね・・僅かに色付いた・・申し訳無さそうな感じで色が付いている程度のピノ・ノワールの「エキスの美味しさ」でした。
集中し、凝縮し、色合いが濃く出る場合・・糖度も上がり、様々な要素も強くなりますので、エキスの味わいは裏の支えに回ってしまうと思うんですね。
なので淡い色合いの、色調が強く出なかった年は、その分、若い段階から早くエキスの味わいが出てくるような気がしています。
この2017年もそのようなスタイルで、酸のレベルもそれなりにしっかりしていて・・「美味しい!」と思ったのを覚えています。言っておきますが、カレラ風の全く残糖が残らないような味わいでは有りませんが、ブルゴーニュ的にとてもドライな味わいになっています。
2016年ものは写真が見当たらないので・・すみません。でも2017年ものの方が淡いはずです。もっとしっかりした色調で、感覚は2018年ものに近いと思います。
是非飲んでみていただきたい、ニコラ・ジェイのトップ・キュヴェです。お勧めします!