
美味しいメルロって・・人それぞれ好みは有るかと思いますが、やっぱり深~い粘土由来の、少しこってりしてて、でもしつこく無くて、濃密なんだけど甘く無くて、しなやかで硬く無くて、明るくなり過ぎないでドライで質感高いの・・が良いですよね~・・(^^;;
まぁ、そんなメルロ100%はおそらくとんでもなく高いワインになっちゃいますが、メルロ100%じゃなくてもそんな美味しさを感じさせてくれるのがこのオルネライアのセカンド、レ・セッレ・ヌオーヴェです。
いや~・・1回だけ飲ませてもらったことの有るマッセート的ニュアンスもしっかり有りますよ。めっちゃくちゃ高級なチョコレート・・いや、フレンチ的にショコラと言いたくなるような、そんなニュアンスを持ちつつも、
「グラデュエーションの構成的には難しいんじゃないの?」
と思えるくらいに美しい果実が有ったりするんですね。
そして、どうやってるんだろう?・・と思えるほどに創り込みがキッチリ出来ているエレガンス・・。高貴さと言うべきでしょうか。「上流階級的?」な感じと言うんだろうか?・・小さいリビングに顔を突き合わせて飲んでいるのが似合わないような気がしてくるのは単にヒガミなのか?・・などと思いつつ、我が息子とテイスティングしていました。
「今、ワインを飲んでいるんだぞ!」
と意識させない感じ・・なんですね。そしてもしかしたら、決して酒を飲んでいるとか、そんな意識も忘れさせてしまうとか、ワインの抑揚に気を取られることも無い・・と言うか、それほどまでに
「仕上げられている」
と総括しなくてはならない感じに追い込まれてしまう・・ワイン屋、テイスターとしたら・・ですが。
ですんで、気分は高揚して行くと言うよりも落ち着きを取り戻して行く感じが有って、それがこのワイン、もしくはアンティノリ系のワインには時折感じる表情かと思うんですね。
勿論、味わいはめっちゃ・・美味しいですよ。何しろマッセートの味わいを思い出したくらいですから。なのにこの心の平静はどこから来るんだろう?・・と思ってしまいました。
素晴らしいメルロ・・・いや、多品種のブレンドですが、メルロの存在感の凄いワインです。安いので・・是非飲んでみてください。お勧めします!