テヌータ・デル・オルネライア
テヌータ・デル・オルネライア
イタリア Tenuta dell Ornellaia トスカーナ
● 本当に久々、テヌータ・デル・オルネライアをご紹介させていただきます。
イタリアワインがブームになり始めの頃は本当にリーズナブルでして、あのサッシカイアもティニャネッロも数千円、ソライアも1万数千円で買えましたし、2千円のワインが滅茶濃密でしたから、リーズナブルなクラスのボルドーワインが貧相に思えたものです。
ですが、もう2~3年の間にどんどん価格が上昇して行きまして、それまで数千円も出せばかなりなワインが入手できたものが、2万円オーバーは当たり前!・・みたいな状況になってしまいますと、浮かれたブームは穏やかになって行きました。
ボルゲリのオルネライアをリリースしていたロドヴィコ・アンティノリさんも、スーパー・メルロの「マッセート」を発売、これもブームになりましたよね。・・ただし、これもま~・・呆れるほど高くなっちゃいまして・・いや、調べましたら90年だいのマッセートは1万7~8千円で販売していた記録が有りますが、今や何倍ですかね・・
「・・んなもん、売れるかいな!」
と、扱いを止めてしまってました。
で、そんな話しを・・その時はまだTQ百貨店にいらしたH君(・・多分、ワインファンはほとんどの方がご存じでしょう)にしたところ、
「いや~・・マッセートの発売日は凄いんですよ。一人の方が3本、6本、12本と購入されるんですね。なので、十何ケースが1日で捌けちゃうんです。」
なんて話しを聞かされて・・
「(・・ぎゃふん・・)」
となっちゃいました。
そもそもマッセートは入手も難しいところに加えて、売れそうも無いし・・などと考えていたのが甘かったんですかね・・。世の中、有るところには有るし、桁違いの販売力に唖然としたのを覚えてます。・・ま、彼はメルロが大好きですから・・関係無かったですね。
しかしながら、独特の高貴さと完成度の高い味わいは、オルネライアやマッセートに限らず、ベースのレ・ヴォルテにも感じられますし、いきなりリリースして止めてしまった白ワイン、ポッジオ・アッレ・ガッツェも旨かったので、リーズナブルだしまた扱いたいな・・とは思っておりまして、時折入手できるとご案内はさせていただいてました。
今回は正規品でリーズナブルにご案内できるようになりましたので、数は多くは無いですがご紹介させていただきます。流石、セカンドのメルロの多い「レ・セッレ・ヌオーヴェ」も、素晴らしい出来でした。流石にマッセートほどの充実さは無いものの、メルロの分厚い旨さを感じさせてくれます。是非ご検討くださいませ。
●2017 Poggio alle Gazze I.G.T Toscana Bianco
ポッジョ・アッレ・ガッツェ・I.G.T. トスカーナ・ビアンコ
【こちらはすみません・・少なくて割り当てになってしまいましたのでテイスティングできませんでした。希少なソーヴィニヨン主体の白です!】
折に触れてはご案内させていただいておりましたので、覚えておいでのお客様もいらっしゃるかと思います。アンティノリ系のエレガンスをしっかり感じさせてくれつつ、結構に大柄な、ダイナミックな味わいを出してくれるポッジョ・アッレ・ガッツェです。・・まぁ、この辺の捉え方はエージェントさんの文章とは大いに異なりますが・・、その noisy の印象は今までのこのワインのものです。
どういうわけなのか良く判りませんが、このポッジョ・アッレ・ガッツェだけ割り当てになってしまいまして、非常に半端な数が届きました。人気なんでしょうか?・・判りませんが、以前は一度、生産中止になったことが有りましたし、それが復活して、ソーヴィニヨンだけになったりブレンドされたりと、結構な変遷をしたワインでも有ります。詳しいことは忘れてしまいましたが、カンティーナを買収して始めたはず・・です。
新樽によるバレルファルメンテーションが1/4、古樽が1/4、セメントタンクやイノックスタンクが1/2の通常発酵ですから、結構にバラエティに富んだ発酵をさせるようです。そして、基本はマロラクティックをやらない・・と言う、
「・・へ~・・ちょっと想像つかないけど・・へ~・・そうなんだ・・」
と言いたくなるような複雑な工程を経るようです。ちょっと、それぞれを舐めてみたいですよね~。
なので、今回は久々に飲め・・いや、チェックできると期待していたんですが少なくて申し訳ありません。面白い存在だと思いますので、是非トライしてみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【復活したポッジオ・アッレ・ガッツェ!ド太く厚みのあるソーヴィニヨンです!!】
30%ほどの新樽を使用して造られた、オルネライアはトスカーナのソーヴィニヨンです。マセト、オルネライアと、赤ワインばかりが目立っていますが、実は希少なこの白ワインも人気のアイテムでした。しばらくリリースが無かったのですが、いつの間にか復活してました!
デパートさんではガッツリ手に入るのですが、ワイン屋ルートには余り出てきませんで・・、それにコンディションも心配ですのでこちらは正規では有りません。また非常に少ないので飲んでません・・・。
そもそもはソーヴィニヨンのみでしたが、現在はその年の葡萄の出来次第で他の種(ヴィオニエとか・・)をブレンドすることが有るようです。前回ご紹介の2010年ものはソーヴィニヨンのみの年でした。
まぁ、イタリアの白ワインですと、基本、バリックの香りは付かないですが、ピエモンテのバローロ・ボーイズ系やバリック使用派、そしてフレンチ系の葡萄を使用することに抵抗の無い造り手は、ある程度のバリックからの要素を取り込みます。
樽無しの葡萄のみのニュートラルな味わいも良いですが、凝縮感の有る優れた葡萄でバリック掛けをした白もとても美味しいですよね。余り入手できないので・・お奨めしたいと思います。イタリアでの高級ワインがどのように形成されてきたか、どんな考え方だったのか、そして、今はどうなのか・・などと興味深い味わいです。またワンクラス上のエレガンスをお楽しみください。
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