ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュ

ガニャール=ドラグランジュ

フランス Gagnard-Delagrange ブルゴーニュ
● 2019年のガニャール=ドラグランジュをご紹介させていただきます。

 ハッキリ言います。絶対に「買い!」です。理由は・・

「どのワインも滅茶苦茶美味しい!」
「どのワインも滅茶苦茶安い!」

からです。

「ガニャール=ドラグランジュが美味しいって言われても・・信じられない・・」

と思われる方は・・残念でした。

 ですが、noisy に騙されても良い・・と思われる方は、何のアイテムでも良いので・・飲んでみて下さい。

 それに、シャルドネは絶品ですが、赤ワインも

「信じられないほど安くて旨い!」

です。

 おそらくですが、2019年と言うヴィンテージと、ブラン=ガニャールの息子さんのマルク・アントネーさんの成長ぶりが反映されて、「今風のブルゴーニュの若くても美味しいスタイル」に変わっていることに有ると思います。

 そしてこれがもし2020年にも同様に感じられるとするなら、ブラン=ガニャールの上昇気流にもつながると踏んでいます。是非・・騙されてみて下さい。ラ・ブードリオット..また飲みたい!・・ヴォルネイ・シャンパンも激旨です。

 あ、バタール=モンラッシェだけはちょっとイントネーションが違いますので、是非コラムをご覧ください。ただしバタール=モンラッシェ2019も、化け物みたいな凄い味です。


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 「往年のガニャール・ドラグランジュ復活か?」と言いたくなるほど、2018年のガニャール・ドラグランジュは素晴らしいです!・・ちょっと涙がチョチョ切れてくる美味しさ!・・いや、それは昔のガニャール・ドラグランジュを知る人だけだとは思いますが、それでも、

「ニュー・クラシカル!?」

と言いたくなるような・・まったく「押しつけがましくないピュアな美味しさ」を感じさせてくれるシャルドネとピノ・ノワールに仕上がっています!

 特に「シャサーニュ=モンラッシェ1級ブードリオット・ブラン」・・・これはもう、すっげ~美味しいですよ。シャルドネ好きが絶対に喜ぶような見事なバランスです。ご検討くださいませ!

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 ガニャール・ドラグランジュをご紹介します。ガニャール・ドグランジュは当主のジャック・ガニャールさんが亡くなられましたので、2008年が彼の最後の作品になりました。

 現在は近親のブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールへ畑を徐々に譲渡しているようですが、古木から生まれる正にブルゴーニュ的クラシカルな味わいは、懐かしくも有り、惜しくも有り・・飲むとついつい、センチメンタルな気持ちにさせられます。

 しかしながら、むしろ最近はこのようなクラシカルな味わいのブルゴーニュは絶滅している・・と言って良い状況でして、改めて飲んでみると・・

「・・いや~・・派手さは無いけど、シミジミ美味しい・・」

と思われるんじゃないかと思い直しています。 


 noisy の店でもルイ・ユエランがあれほどに支持されたのには、あんな「シミジミ伝わる美味しさ」にほだされたお客様が多い・・と言うことなのかと思うんですね。

 それに、ガニャール・ドラグランジュのワインも全く変わっていない訳では無く、徐々に近代的な造りの方に引っ張られていますので、大昔のガニャール・ド・ラグランジュの味わいとも異なっています。

 それはどういうことかと言いますと近代的な造りは、

「過度の空気接触を避ける」
「過度のピジェアージュ、ルモンタージュをしない」

こと等によりピュアなフレーヴァーを失わないようにするような側面が有りますが、徐々にそちらに寄って行っていると感じます。

 なので、以前よりも大幅にピュアになっています・・が、過渡期と言うか、徹底していないことによるのか判りませんが、

「良い感じに中間的な味わいになっている」

ものでして、なので余計に


「シミジミとした美味しさが伝わってくる」
「ピュアなのにブルゴーニュ的なエロスがノーズをくすぐる」

と言う、嬉しい状態にもなっているんですね。


 ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュがいつまで存続するのかは微妙ですが、こんな「シミジミエキスのエロストッピングワイン」、是非飲んでみていただき、以前のブルゴーニュワインが持っていた表情を想像してみていただきたいと思います。


■エージェント情報
 ドメーヌ フォンテーヌ ガニャールの当主リシャール フォンテーヌ氏の義父である故ジャック ガニャール氏が当主として運営していましたが、惜しくも2009年7月に享年80歳で他界され、現在はリシャール氏と、ドメーヌ ブラン ガニャールの当主で同じく義理の息子にあたるジャン マルク ブラン氏の助力の下、ジャック氏の奥様がドメーヌを引き継ぎました。

 2009年ヴィンテージの醸造においては、特にジャン マルク氏の息子であるマルク アントネー氏が中心となって行っており、ジャック氏は醸造に携わっていないので2008年物がジャック氏の造った真のラストヴィンテージと言えるでしょう。

 1960年からワイン造りをしていた故ジャック氏の畑は約2haと非常に小さいですが、その多くは樹齢50年以上の古木です。しかし、畑は年々フォンテーヌ ガニャール、ブラン ガニャールの2つのドメーヌに譲渡されていっており、近い将来、すべて譲渡する予定のようです。手摘み収穫後に白は低温浸漬してアロマを出し、樫樽で16~18ヵ月間醸造。赤は除梗後に2~3週間かけてアルコール醗酵をさせ、樫樽で16~18ヵ月間熟成させます。ドメーヌ フォンテーヌ ガニャールのワインは瓶詰前にフィルターを掛けていますが、ガニャール ドラグランジュのワインはフィルターを掛けていないのでよりタニックな仕上がりになっています。


2019 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ

16764

赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
シャサーニュ=モンラッシェ
ドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュ

■エージェント情報
 ピノ・ノワール種100%。1954年に植えられた「Clos Saint-Jean
 (クロ サン ジャン)」の葡萄を1/3、1928年に植えられた「Morgeot(モルジョ)」の葡萄を2/3の割合でアサンブラージュして造られるワイン。しなやかなタンニンと果実味、酸味のバランスが良く、早くからでも楽しめますが、15年ほど経つと湿った革のような香りと良く熟した苺のような果実味、酸味、なめらかなタンニンに変化し、熟成も楽しめます。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,990 (外税) 
【これも滅茶苦茶旨いです!クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンド!真っ赤な果実が凝縮、ドライで滑らか・・ふわっふわです!】
 ん・・ここまでガニャール=ドラグランジュを持ちあげることになるとは思っていなかったので、言葉を用意できていないのがバレてしまいそうで怖いですが、

「本当に美味しいんだから・・仕方がない!」

です。

 何度も書いていますが、2019年と言う素晴らしいヴィンテージと若いマルクさんの成長が生んだ、

「白ワイン屋が造る最高のピノ!」

と言えるかと思います。

 因みにまだ誰も気付いていないはず!・・海外メディアを含めて・・(^^;; なので、自分だけの秘密に出来ちゃいますから、是非飲んでみて下さいね。

 それに2020年もののガニャール=ドラグランジュのリリースがもし有って、この2019年もの並みの仕上がりになっていたとしたら・・もうこれは事件だと思います。その時はしっかり書かせていただく所存ですので・・はい。


 1枚目、2名目の写真はこのシャサーニュ1級です。下手をすればフォンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュより美味しいかも・・などと思ってしまいました。ただしモルジョやクロ・サン=ジャンなどが持つ複雑性には届かず、ワイン自体のポテンシャルは畑名無しプルミエ・クリュ以上になりうる・・そんな感じです。もっとも・・2008年のこのワインのグラス写真を見ていただけましたら、

「同じ畑のワイン・・なの?」

と感じざるを得ないでしょう?


 で、いたずらに・・3枚目にラミーのサントネ・クロ・デ・ゾート2019の写真を掲載してしまいました。色の組成が似ているような気がしていたので、ページに載せてみたんですが、

「ラミーの方が色は濃いけれど、色彩の細かな部分は結構に似ている・・かな?」

と思うんですよね。

 ですので、ラミーはサントネ村名、こちらはシャサーニュ1級ながら、味わいの傾向的には似ている感じがします。ただしラミーの方が樽の掛け方は強いような気がします。

 非常にドライで、2019年の他のピノ同様に素晴らしいテクスチュアをしています。非常に香り、芳香の高さは今までのガニャール=ドラグランジュのワインとは比較になりませんし、非常に伸びやかなのが信じられないほどです。

 ラミーのサントネも、

「・・サントネ村名で・・これかよ・・」

と呆れてしまうような出来ですが、これだけシャサーニュの赤が美味しかったり、ようやくでは有りますがサントネで素晴らしい赤が出始めたりして来ますと、

「シャサーニュの赤、サントネの赤がそれぞれちゃんと認識されはじめる」

ことに繋がってくると思うんですね。

 今までは有名な生産者だから・・と言うことだけで人気が出た・・人気が出たから何を造っても売れる・・みたいな傾向もありました。でもこれからは、

「美味しいから・・余り知られていない生産地のワインでもちゃんと売れる」

と言うような時代になって行くと思います。

 そんな中で、ジャックさんが亡くなられてから低迷しているように思われていたこのガニャール=ドラグランジュも、次世代の生産者に引き継がれて、素晴らしいドメーヌになるんじゃないかと思うんですね。例えそれがブラン=ガニャールに併合されたとしても、それはブラン=ガニャールがさらに美味しくなることを意味する訳ですから。

 かなりビックリすると思います。飲んで美味しいワインです。是非お試しいただけましたら幸いです。



 以下は以前のレヴューです。
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【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】

 余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。

 だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。

「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」


 本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、

「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」

と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。


 なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。

 で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。

 そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。

 今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。

 例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、

「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」

んですよ。


 少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。

 ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。


 以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】

 もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。

 しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。

 100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。

 充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?

 でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】

 モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。

 ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。

 シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。

 シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。

 これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。

 noisy 的には、

「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」

と言う感覚でした。

 アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。

 むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、

「もっと評価されてしかるべきでは?」

と思っています。


 勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。

 それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。

 この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!


 以下は2008年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
 フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。

 なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。

「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」

・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・


 まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・

「硬っ~~い!」

ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。


 そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、

「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」

と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。

 フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。


 で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。

 昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、

「時がワインを造るんだ!」

と言うスタンスなんですね。


 例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。

 しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。

 このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、

「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」

が有ります。

 その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。

 クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。

 そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。