
まぁ・・良い歳になったから・・とは言えますが、そもそもエレガント系のブルゴーニュが好きで、
「す~っと入って来て美しさを堪能し、少し探しに行っても何とか見つかり、純な余韻に何となく浸れる・・」
みたいなパストゥグランが好きなんですね。
高質でやや硬質なピノ・ノワールと、伸び良くほんのりジャミーで繊細なガメが創り出す、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールとはまた異なる世界観がそこにあります。
邪魔しないで欲しい時には・・そっとしておいてくれますし、こっちを見ていて欲しい時には向き合ってくれる・・そんな存在なんですね。
2022年のフォンテーヌ=ガニャールのパストゥグランは、とても純粋で、溌剌なんですが・・何もかもが清楚です。樽が邪魔をすることも無く、果実が強すぎることも無い・・でも探しに行くとちゃんと有るし、ちょっと高級そうな何かを探索すると何とか見つかるんですよね。
そう、まだ若き日の余り穢れは無いと思っている自分自身と、ほけっと見とれてしまうほどに・・純粋さがそこにいると思えるような可憐な女学生・・その対比をしているような気にもなります。

2021年もののピュアな果実がそのまま感じられるようなパストゥグランも良いですが、精緻で適度に凝縮し、高質に良く出来たピノ・ノワールの硬さをほんの僅かに薄さで伸ばしつつ、苺のニュアンスを少しだけ加えたような、チェリーの美味しさに酔えます。
気付かないでいるとスイスイ飲んでしまっていて、いつの間にか・・
「・・えっ?・・そんなに飲んだっけ?」
ともなり、シミジミ染み入って来ていつの間にか消えている可憐な味わいの中にも、ピノ・ノワールの果皮の周りの高質な要素からのブルゴーニュ的な要素と、質感の高い石灰や石、煙のニュアンスを見つけることが出来ます。
いや・・普段飲みはもう・・こんなにエレガントなパスグラに癒される訳ですから、最高じゃないかと思いますよ。
まぁ・・
「いや、もっと硬くても良いから質感の高いピノ・ノワール100%をグラスをフリフリしながら飲みたいんだよ!」
とおっしゃる壮年の方には、ドンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ感満載の2022年ブルゴーニュ・ルージュをお薦めします。ぜひ・・飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【パストゥーグランはこうじゃなきゃ!!・・そう言ってもらえるに違いない、軽やかで薄く高く伸びて行くアロマ、激エレガントな味わいです!!】
このワインですが商品コードが若いのでバレバレかと思います・・昨年の6月入荷です。
同時に白のA.C.ブルや村名シャサーニュなども入って来ていまして、白はめっちゃ美味しいのに赤は・・
「激エレガント!・・村名赤やA.C.ブルはまだ良いが、パスグラは良い出来でも・・早過ぎる・・よなぁ・・」
と言うことで、結局・・
「来春頃かな・・?」
と判断しまして、今まで寝かしてしまいました。
なので、
「1枚目の写真は2023年6月のもの」
「2枚目の写真は2024年2月25日のもの」
です・・(^^;;
どうでしょう?・・ちょっと面白いでしょう?・・そんなに変わらないっちゃ・・変わらないようにも見えますが、
「透明度が出て来て、むしろより濃くも見え、美しさが増している」
ように見えないでしょうか?

実はこれ・・noisy 的には「あるある」でして、このようにフィルターの軽い、もしくはフィルターしていないようなキュヴェで、まだちょっと早いと判断したものを半年ほど置くと・・
「美しさが増す。色はむしろ濃くなって見える。」
と感じています。
まぁ・・2本もテイスティングしてしまいますと厳しいんですけどね・・でも、今回はちゃんとチェックしたかったんですね。
で、昨今の気候を反映した濃い目のパスグラの・・、
「まるで昔のA.C.ブル並みの仕上がり!」
のものも美味しいんですが、パスグラファン、グランドルディネールファンの noisy としましては、
「軽やかさ・・エレガンスが際立った、伸びの良いパスグラこそ・・パスグラだ!」
とも思っていまして、まさにこの2021年ものは、
「パスグラらしいパスグラの再現!・・激エレガント!・・真っ裸の美味しさ!」
を感じさせてくれます。
一点だけ難を言いますと・・
「半年も寝かせたものの・・仕上がるのはやはり・・暖かくなってから!」
と言えることなんですね。
3月になって桜の開花が言われ、
「そろそろ散り始めたよ・・あの通りはまるで花吹雪だよ・・」
なんて言われるようになった頃からが、滅茶美味しいと言っていただけると思います。
どこかのドメーヌはパスグラで6~8千円だと言ってましたが、何とか3千円にしちゃいました。激エレガントな、パスグラらしいパスグラです・・2021年のフォンテーヌ=ガニャールの赤の味筋、そのものでも有ります。ぜひ飲んでみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【完璧です!・・隙無し!ガメとピノのハーフ&ハーフが生む限界の美味しさ!・・だと思います。酸の美味しさに是非驚いてください!】
素晴らしいです!・・圧巻な美味しさだと感じました。・・ただし!・・日本のワインの穏やかな振る舞い・・味わい・・香りが大好きな方・・は、反対に、
「そうかなぁ・・普通だと思うけど・・」
みたいになってしまうかもしれません。
ですが、ワインファンで有るならば、もしくはブルゴーニュワインが大好きな方であれば、この立体感を持った美しくピュアで自然は酸が生む味わいに触れただけでも、
「・・お・・こりゃぁ・・只者じゃぁ無いぞ!」
と思っていただけると思います。そしてそのご興味は必ずフォンテーヌ=ガニャールの上級キュヴェにも向かってしまうと・・思います!
この素晴らしい色合いを是非ご覧ください。赤を中心として僅かに紫っぽい感じが入っているでしょうか。2016年のパスグラの写真をご覧いただけますと、明らかに「集中力」「濃密さ」「多層感」が異なり、またミネラリティも、2016年ものはまだシンプルに見えるかと思いますが、2020年ものは2016年ものの透明なミネラリティだけに留まらず、白っぽい感じ、黒(赤)っぽいものが複雑にまじりあっているように・・あ、少なくともnoisy にはそのように見えます。

この密度の高さは決して「力任せ」に造られたものでは無いと・・飲むと直ぐに判るはずです。しなやかでエッジが立たず、非常にスムースです。そこからノーズに飛び込んでくる果実の健康さ、深みのあるニュアンス、適度に膨らんでくれ、人造的では無い流れるような余韻になだれ込んでいきます。その姿は実に美しく、穏やかながら感動的です。
もし、少しでもネガティヴな部分を言うとするなら、「モロビオ系では無い」と言うこと位でしょうか。ただしこれはモロビオ系がお好きな方のみ限定のはず・・ですから、そ例外から発想するのであるなら、
「ガメとピノのハーフ&ハーフが生む最高のブルゴーニュワイン!」
と言えると思います。
勿論、デイリーにも行けるプライスでも有ります。しかし、高級なお料理さえもこなせてしまうエレガンスが有ります。これを美味しくない・・と言う方は、きっと余りブルゴーニュワインが・・そんなには好きでは無いんじゃないかとも・・。
この最高に旨いガメとピノの果実酸を、口内で3Dの姿で感じてみて下さい。これぞブルゴーニュの醍醐味!・・酸の無いワインは、やっぱり大したことの無いワインなんですね。その時は一瞬、良いなと思っても、続けてしまうと化けの皮が剥がれて来ます。おそらくこれで追加は無いと思います。是非飲んでみて下さい。旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらは2018年までのパスグラと瓜二つ!ふんわりアロマは赤果実と石灰!・・伸びの良い味わいは、ブルゴーニュ大好き人間の心をくすぐります!】
美味しかったですね~・・あ、このワインは2021年6月中旬に到着していまして、6月29日にテイスティングしていますので、ほぼ9カ月前のテイスティングになります。
エレガントでしなやか・・質の良いピノ・ノワールのコクを適度に熟したガメの滑らかさで「やや伸ばし」た感じが絶妙なんですね・・。
「ピノって・・果皮の味わいが濃いなぁ」
と思う時が有るでしょう?・・無いですか?・・それがガメのジューシーな優しさでちょうど良くなるんですよ。
昔のパスグラは・・もう、安ワインの代名詞でしたが、今はもう・・
「ドメーヌで一生懸命、上級キュヴェ同様に手塩に掛けて造る」
ので、滅茶美味しいんですね~。ドメーヌだって、毎日グラン・クリュや1級、村名、A.C.ブルばかりを飲んでいる訳じゃないんですよ。普段はずっと下のクラス、グラン・ドルディネールやパスグラなんですね。収穫時期にお手伝いに来られる若い人や外国人にお食事の時に飲んでもらうのも大抵はこのクラスだそうで・・ここが美味しいと・・
「あそこの食事のワインは・・美味いぞ・・」
みたいな、ちょっと通常とは異なる評判が立ったりして・・。
まぁ、それが販売に回ってしまうと飲んでもらうのが少なくなっちゃいますよね。この時代、30年前とは本当に異なっていますから・・
「パストゥグランがこんなに美味しいなんて!」
そう思っていただけると思います。ご検討ください。
以下は以前のレヴューです。
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【美しさに加えて濃度・密度も備えたパスグラはもう無敵!・・この劇的な変化をした滅茶しなやかな12度の液体、2018年ものを是非飲んでみて下さい!】
「きゃ~!」・・です。
「どうしちゃったの~~?」
ですよ。
以前も実に美しいワインで、淡くて、滑らかで、エレガントで美味しいパスグラだったんですが・・
「以前のヴィンテージと色が全然違う!」
のがお判りいただけるかと思います・・でしょ?もう劇的に「別のモノ」みたいな雰囲気です。
でもこれ、エレガントさは全く変わっていないと思われるんですよ。そしてしなやかさも・・極上の舌触りもです。
そしてなんとアルコール分は12度!です。・・これ以上薄いと「のっぺら」としてしまいますし、13.5度にまでなると・・普通かな・・でも14度だと「強い」と感じてしまうのがピノ・ノワール・ファンの気付かぬ意識だと思います。
そして、葡萄の質の良さは、飲めばだれでも判りますよ。もう極上と言って良いほどです。これが2018年もの1年で終わってしまうのか、それともこれ以降持続するのかで、結構に変わってくると思うんですね。
だって・・これほど美味しいものを誰もが放っておくはずが無いですから。
もし、最上の飲み心地を得たいのならこのパストゥグランを、ビロードの口当たりと「ピノ・ノワールの粋の密」を得たいのならブルゴーニュ・ピノ・ノワールをお選びください。滅茶美味しいです!・・2019年、どうなるのかも楽しみ!こうご期待!
以下は以前のレヴューです。
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【ピュアで精緻!不足無し!・・フォンテーヌ=ガニャール的なエレガンスを知る良い1本です!】
美味しいですね~。とても美味しいです。フォンテーヌ=ガニャールの下級クラスもレストランさんで人気のようですが、それも納得できるようなピュアで汚れ無き味わいです。
最近のブルゴーニュワインは、確かに高騰してはいますが、その恩恵も有ると思います。利益が出るようになったので、それを設備投資や人的な部分に回せるんですね。
そして、畑の拡張が望めないブルゴーニュですから、既存のワインをブラッシュアップするしか・・無いんですよ。
だから、以前は酸っぱくて味わいの薄いワインが多かったパストゥグランも、最近はやたら美味しく感じ無いですか?ベリーやチェリーが見事に感じられ、しかも「強過ぎず適度な感じ」に仕上がり、不足感を感じない・・むしろA.C.ブルが昔の村名並みにしっかりして来ていますから、
「品格の有るパストゥグランが滅茶美味しい!」
と言うような感じになっているんだと思います。
決して濃く無く、ガメのベリー感とピノのチェリー感を、その時のタイミングで味わいを変化させ、感じさせてくれます。
そそてフォンテーヌ=ガニャール的なエレガンスもそれを助長してます。化粧は余りせず、ピュアで「充分と感じさせるバランス」で赤ワインを仕上げています。
むしろフォンテーヌ=ガニャールのシャルドネは結構に濃密さも有りますので、
「充実したシャルドネとエレガントな赤ワイン」
がフォンテーヌ=ガニャールの特徴と言えるでしょう。リーズナブルですので是非、フォンテーヌ=ガニャールの赤ワインも飲んでみてください。お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【非常にピュアです!ブルゴーニュワインのエレガンスを表現した、ややライトな美しいワインです!】
非常にエレガントで愛らしい、ややライトな方向に振った飲みやすいパストゥグランです。
昨今はパストゥグランの立ち位置が上方へと変わって来ていると感じますが、どちらかと言えば以前のパストゥグランの軽さはそのままに、よりエレガンスに磨きを掛けたような味わい・・と言えば良いでしょうか。
立ち位置が上方へと変わって来ている・・と言うのは、以前よりブルゴーニュ・ルージュの立ち位置や価格が上昇し、色々なドメーヌがブルゴーニュ・ルージュのプライスを上昇させてきた背景には、
「おらん家のA.C.ブルゴーニュは普通のとは・・違うのよ・・」
と言うようなスタンスが有ると思います。
そりゃぁ・・もう、8千円クラスのA.C.ブルもザラに有りますし、トップ・ドメーヌに至っては「うん万円」と言うビックリなものも有りますしね。
さらには、畑の拡充、より拡大することが困難なのがブルゴーニュです。
そんな中で、今までよりも、
「より手間暇を欠けて仕上げたワイン」
と言う立ち位置になって来たと思うんですね。なので、ひと昔前と比較しますと、A.C.ブルの味わいは格段に上昇していて、さらには、それに引っ張られるかのようにその下のクラスのガメを混ぜ込んだデイリーワイン、パストゥグランも品質向上が為されていると感じています。
このフォンテーヌ=ガニャールのパストゥグランは、非常にエレガントで軽量級、超ドライでさらっと飲みやすいエレガンスに満ちた味わいです。ベリーやチェリー、やや軽めのミネラリティは、むしろエレガンスをより感じさせてくれます。
しかし・・このガメが入っていることこそが、実は「ミソ」でして、
「長く放置しておいたパストゥグランが滅茶苦茶素晴らしいことになってる!」
と言うような経験をされた方々も多いと思うんですね。・・そう、ガメが完熟すると、ビックリするようなブケを発揮するんですね・・。ピノ・ノワールよりは大抵の場合、早く崩壊しますんで、その時の物凄い芳香にピノ・ノワールの躯体が下支えしているような感じで・・これ、ビックリしますが、正にこのフォンテーヌ=ガニャールのパストゥグランのようなアイテムこそが、その候補となりうると感じます。
今でもピュアで旨いですし、数年で滅茶美味しくなりますんで、
「その時が飲み頃」
では有るんですが、その・・ずっと先の話しになります。もしセラーをお持ちでしたら・・そんなことをやってみるとブルゴーニュワインの奥深さが判ると思いますよ。今までのブルゴーニュワインはなんだったんだ!・・と思われるかもしれません。飲んでみてください。お勧めです。