【2021年、たったひとつだけ造られたドメーヌ・デュ・ペリカンの赤!・・集中した出来のエキスが香り出すと凄い芳香!・・ブルゴーニュファンも驚く美味しさです!】

何と言うヴィンテージなのでしょうか・・。
「2021年は不幸なヴィンテージ」
と、おそらく多くのメディアに烙印を押されることになっているのでしょう。でもそれは本当に正しいでしょうか?
noisy は、多くのメディアが「オフ」だと言い、まともにテイスティングさえもしなかったヴィンテージでさえ、素晴らしいワインに出会って来ています。
安易かもしれませんが、ピンチはチャンスでもあるんだと・・思うんですよね。そこに消えることのない闘志と弛まない努力、そして道を外さないビジョンが有れば。
2021年のペリカンは、黒葡萄をすべてこの「トロワ・セパージュ」に投入しました。そして持っているものを全て・・ここに投入し、生まれたのが2021年のトロワ・セパージュです。
ダンジェルヴィーユもまた・・不遇の時代を過ごしていた時期が有ったはずです。noisy 的には2007年頃までは・・
「・・ん・・まぁ・・スルーで良いかな・・」
と思わざるを得なかったと認識していますがそれ以降は、
「こりゃ・・是非とも扱いたい!」
と、コロッと前言撤回した訳ですよ。申し訳ないが、乾いてテクスチュアがイマイチの・・まぁ、少し熟成すればそこそこに美味しくなるものの、リリース直後は良さは見えても・・と思っていたものが、濡れて官能さを奥に閉じ込め、滑らかで柔らかなテクスチュアと、エキスの美しい味わいと繊細さが感じられるワインに大変身していた訳です。飲めば否定派も、
「ダンジェルヴィーユ復活!」
を誰もが肯定したはずなんですね。クロ・デ・デュックと言う畑はとんでもなく偉大だと・・思い知らされました。そんな時期も有ったダンジェルヴィーユだからこそ、この厳しかった2021年ものに・・
「奇策を用いず、とことん正統な手法で向かい合った」

そう感じられるのが2021年です。
2019年ものとの写真を比較してみても、色合いも、しっとり感も・・エキスの集中度さえも・・伝わってこないでしょうか。1枚目の写真は思いっきり寄って・・撮りました。
やや暗めの色彩から、まだ完全解放には向かってはいないだろうエキスの集中度が見えます。今飲んでもこのエキスのエレガンスと旨味は涎が出て来ます。もしこのワインがブルゴーニュワインだったら、
「思わず購入ボタンを押してしまうかも・・」
と思われるかもしれませんが・・すみません・・ジュラでも結局、美味いものは美味いですからどうぞそのまま押してください・・(^^
良く無いと言われたから2021年は控える・・と思われていらっしゃるようでしたら、それはもう・・自身でワインを面白く無い方向に持って行っているだけのような気がします。海外メディアを含め、メディアは余りアテにはなりません。どこかで利権とか、何かしら別の力が動いていないとも限りませんし、何よりも自身の好みだけでポイント付けする方が多いと・・感じます。まぁ・・noisy にしても自身の仕入れの関係とか、どこと仲が良いとか悪いとか・・も抱えている訳ですから、他から見れば、
「・・そういう絡みでしょ?」
と穿った見方をされることも有るでしょう。
ですが基本、自身の好みは抑えて評価をすることをずっとやってきましたので・・いや、時折抑えきれないことも有るかもしれませんが、出来るだけ公平な評価をするように心掛けています・・出来ているかどうかは別にして。
でも、写真って・・誤魔化しが効かないんですよ。色を弄ってしまうともう・・結果が滅茶苦茶になりますから・・やや暗いものを明るくするだけ・・その程度に留めないとならない訳ですね。
飲んでみてください。タイミングで硬いこともあるかもしれませんが、トロワ・セパージュですから3つの品種の混醸です。どれか一つでも頑張ってくれれば美味しく飲めますし、二つが開いてくれたら相当旨いし、全部が時解放されれば凄いアロマになるでしょう。希少な2021年、お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年(まで)の超ピュアで超繊細な味わいと、まるでダンジェルヴィーユのヴォルネイを彷彿させるふくよかさと密なテクスチュアの2019年!・・どうしてここまで違う!?】

え~・・上の写真が2019年、下の写真が2018年ですが、
「奇跡的に同じような角度で撮れた写真から、まったく異なる見え方が判る!」
noisyが言いたいことを代弁してくれるはずの見事な出来映えで撮れています・・いや、そこは2019年が妖艶さも有って、ちょっと、エマニュエル・ルジェが混じった?・・みたいな仕上がりで美味しい!・・と言うべきなのかもしれません。
しかし決して2018年ものの「トロワ・セパージュ」がダメ・・と言うことでは無く、今までのペリカンの「超ピュア・超繊細路線」をそのまま継承して来た集大成としての味わいがします。
なので、絹を織り込んだかのようなビロードのテクスチュアから、トロワ・セパージュ...3つの品種がそれぞれ織りなす複雑なテイストがピュアに感じられますので、今飲んでも..、まぁ..ほんのりと硬さは有るものの、時間の経過と共に徐々に膨らんでくれますから、
「少し複雑性に富んだミネラリティ豊かなピノ?」
みたいな感じで美味しく飲んでいただけると思うんですね。

一方、2019年もののトロワ・セパージュは、どこか直線的な印象から始まり複雑性を垣間見せる2018年ものとは、相当に違います。
他の「ペリカン」のコラムでも散々書いていますが、
「2019年ものはペリカンは超絶に妖艶!」
です。まるでエマニュエル・ルジェが乗り移ったかのようです・・まぁ、それでも総じて「ペリカンの赤」は「ペリカンの白」よりも大人しい妖艶さでは有ります。
上の写真を是非下の写真と見比べてみて下さい。下の2018年ものは、やはり基本がピュアですから、「真っすぐな性格」に見えると思いますが、上の2019年ものは・・「深遠なグラデュエーション」をしていますよね?
黒みがまるで美しくも透明なルビーを侵食しているかのようでも有ります。それでいて、「エッジ」は2018年ものと同様な淡いルビーが美しい・・。今もまたエレガントな妖艶さが良く香り、実に美味しく感じていただけるんじゃないかと思っています。勿論ですが、「今が飲み頃」の訳はなく、3年ほどで高みに到達し、変化しながらもそこから10年以上の長きに渡って魅了してくれると想像します。
いや・・アルボワ、サヴォワは昨今大注目の地域ですが、昨今のペリカンからはもう目が離せないと思いますよ。飲み方の基本は、
「早めに飲むのはペリカンの白、ちょっと置きたいペリカンの赤」
です。
でも、「ちょっと置きたいペリカンの赤」では有りますが、2019年ものを1年寝かせるので有れば、さっさと飲んだ方が良いし、2018年ものを1年寝かせられるのであれば、そうされた方が、「より良い結果」になろうかと思います。
トロワ・セパージュ、2018年(まで)と2019年の違いも相当にあって非常に美味しかったです。数はいただけないので・・有るだけで終了です。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これは素晴らしい!アロマにも味わいにも、一点のシミさえ見当たらない!!ナチュラルでピュアです!非常に高質!】
どうも・・noisy の場合はマイペースが身についてしまっているようで、例えばフィネスさんのテイスティング会なども2~3カ月に1回のペースで行われてはいるものの、まず出席することは無く・・と言うか、物理的にほとんど不可能なので、こんなナチュラル&ピュアなアルボワが有ることも、何となくはテイスティング会に参加している息子から情報をもらってはいたとしても、
「・・その良さがどこまでのレベルかの判断が出来ていない」
と言う・・ある意味、人の意見に耳を貸さない・・と言うか、独善居士のような感じになっちゃっているのかもしれません。
なので、巷ではこの「ペリカン」、かなり売れているようで、もうフィネスさんにも在庫が無いような感じになっちゃってました。
「しまったなぁ・・」
とは思いましたが、我が道を行くスタイルだとスタートで出遅れるとどうにもなりません。
この上の写真はトロワ・セパージュですね。アルボワの伝統的なセパージュで、ピノを主体にトゥルソーとプールサールをブレンドしています。
これがまた・・良い感じに「カッチリ」しています。口入直後はやや硬いんですが、もう5分もすると、
「ふるふる・・」
と、そのやや硬いカプセルのような粒子から、細やかな表情が出て来るんですね。まぁ・・すぐに無くなっちゃいます。
「・・美味しいじゃん・・」
と脳裏に即、刻まれちゃいますから・・非常に素晴らしいです。熟成もかなり期待できますが、今飲んで美味しいものはさっさと飲んじゃいましょう。昨今のダンジェルヴィーユさんらしい、非常に美しいエキス系の味わいです。

一方のプールサールですが、これもかなり良いです。でももう・・評判が良かったようで、フィネスさんには在庫が無いと・・予定数を削られ6本しか届きませんでした。
プールサールって、非常にブルゴーニュのピノ・ノワールが熟してきたときに出す妖艶なアロマに非常によく似たアロマが有って、この若い状態でもすでに・・妖艶です。
まぁ・・売れているのが判るような、直感的に美味しさが伝わってくる味わいです。数が無いので・・クドクドは書きませんが・・お早めにどうぞ。
今回はとりあえず「ペリカン」の赤だけをご紹介しました。時間が無いので短いですが・・次回の白もお楽しみに!お勧めします!