シャトー・オー=ブリオン
シャトー・オー=ブリオン
フランス Chateau Haut-Brion ボルドー
● シャトー・オー=ブリオン・ブランのセカンドを久しぶりに見つけました。年間5千本が多いのか少ないのか・・・判らないかもしれませんが、とっても少ないんですよ。世界中のワインファンが欲しいと思っているワインのひとつですから・・。
●2007 les Plantiers du Haut-Brion Blanc A.C.Pessac-Leognan
レ・プランティエ・デュ・オー=ブリオン A.C.ペサック=レオニャン
【レ・プランティエのラストヴィンテージです!混ぜ物無し??のオー=ブリオン・ブランのセカンドは2008年で終了です!】
少し前ですがラ・クラルテ・ド・オー=ブリオン・ブランを極少量ですがご紹介させていただきました。現在はペサック=レオニャンの偉大なオー=ブリオン周辺のシャトーものの再編が進んでしまして、noisy 達の時代には当たり前だったことが、徐々に陳腐化しつつ有ります。
それも歴史の流れなのでしょうが、グラーヴの地では「シャトー・オー=ブリオンの一人勝ち」状態、オー=ブリオンの丘の寡占化が進んでいるようです。
そんな中で、もう二度と造られることは無いだろうと思われるのがこの「レ・プランティエ・デュ・オー=ブリオン・ブラン」なんですね。元々のオー=ブリオン・ブランのセカンドです。
ラ・クラルテには、オー=ブリオンの畑だけでは無く、吸収したほかの畑、ラ・ミッション・オー=ブリオン・ブランの葡萄も含まれています。
まぁ、一般的な評価を見ますと、ラ・クラルテが92Points近辺、レ・プランティエだった時代は90Points近辺が普通ですから、混ぜた効果は出ている・・とは言えるでしょう。
しかしながら、若木や格下げしたキュヴェで造られた(と思われる)レ・プランティエは、偉大なオー=ブリオン・ブランそのもののニュアンスを閉じ込めていますから、容易に飲めなくなってしまったオー=ブリオン・ブラン・・・いや、少ないので昔から高かったし、中々お目に掛かれないワインでは有りましたが、その偉大さの片鱗を求める対象としては、これ以上無いアイテムだったんですね。
そもそもグラーヴの地が生み出す偉大なセミヨン(ソーヴィニヨン・ブランもですが)の味わいなど、そうは簡単には飲めないですからね。ネゴスものの安いACペサック=レオニャンのセミヨンとは、似て非なるもの・・と思わざるを得ない味わいです。
最もオー=ブリオン・ブランもそうですが、飲むタイミングはブルゴーニュ・シャルドネ以上に難しく、それを間違えると、
「・・ん・・もう終わってしまってたか・・」
と、ウンともスンとも言わない液体に悪態をつく羽目に陥ってしまう訳です。
運が良くても良いところ、グラスの最後に僅かに残ったワインが、いきなり少し香り出したかな・・と言うことに気付くだけでしょう。
まぁ、ラ・クラルテになってしまうと2万近く出さないと購入出来ませんし、このレ・プランティエにしましても、この先安くなることは無し、しかもそもそも数を造っていないので、目にすることさえ少ないでしょう。
今回のラストヴィンテージの2008年ものですが、ワインスペクテイター、セラー・トラッカーが90Points 付けていました。そもそも数が無いので、評価機関向けにさえ、潤沢に用意などはされません。良い機会かと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前ご紹介させていただいた2001、2004、2005年のレ・プランティエ・デュ・オー=ブリオン・ブランのレヴューです。
━━━━━」
【もう・・・オー=ブリオン・ブランなんて、そうそうは買えなくなっちゃいましたよね~!】
ラヴィルの畑とオー=ブリオンの畑のセミヨン、ソーヴィニヨンから造られる、まあ、お客様サービス用に出しているようなセカンドワイン・・みたいなものでしょうか。収穫してもファーストには使われなかった葡萄で造っているのでしょうから、潜在的なポテンシャルはかなり有るワインです。
しかしながら、オー=ブリオン・ブランをお飲みになられた方ならお判りかと思いますが、この系統のワインは、
「飲み頃がかなり先・・・飲み頃判断が難しいワイン」
で有るのも事実です。
オー=ブリオン・ブランにせよ、このレ・プランティエも、実は10年は寝かさないと、その実力が発揮されない・・です。オー=ブリオンなら20年ほどは・・と思ってしまいます。しかし、そんなワインを如何にして開かせて、美味しく飲むか・・・その辺りが実に楽しいワインでも有るんですよ。
ほとんどの方は若くして飲み、
「思ったほどじゃ無かった・・」
と感じられていらっしゃると推測します。果実の風味に不足感と、ボディの膨らみなどに欠損感・・・よ~く判ります。その状態から伸びて行く姿が、想像しきれないんです。・・・でも必ず・・伸びるんですね。
noisy も、本当に久しぶりに2004年を飲んでみました。思ったとおり、膨らみに欠け、果実感も今ひとつでしたが、これから伸びて行こう、膨らんで行くぞ!みたいなポテンシャルを充分に受け取りました。
要は、このような高級ボルドーの白は、
「若く甘みを持った果実の風味」
は、全く無いんです。甘さを残して、酸やミネラルとの総合効果で果実を感じさせる造り・・・では無いんですね。完全にエキス化されていますので、そのエキスが芳香を出してくるようになるまで、ボディを膨らませて来るまで待つか、もしくはそのように仕向けなければならないんです。
今回は2001年のレ・プランティエ が有りますので、これも飲みたかったんですが・・・今のところ自重しています。ポテンシャルからだけ言えば、価格に充分以上に見合っていると思います。
「何時飲むか?」
「どのようにして飲むか?」
飲み手のポテンシャルも問われるワインでも有ります。
「・・・大したことが無いんだよね~・・」
では負けです。・・・そこにとてつもない楽しみが存在するからです。早めに抜栓する、デキャンタを使用する、グラスで何度も空気を吸わせる、温度を下げておいてから上げる、etc・・・色々なテクニックが有ります。まあ、ソムリエさんは、せっかくワインを愉しませる職業につかれたのですから、そんな技術も極めて欲しいな・・と期待してます。是非、格闘していただきたい・・・そして、その真の姿を見て欲しい・・と思います。今度はいつ仕入れられるかわかりませんのでご検討くださいね。とてもリーズナブルかと思います。・・通常は日本語で「プランティエ」と訳してますが、現地発音だと「プロンチ(ェ)」みたいに聞こえますよね・・。仏語の扱いは実にむずかしい!
■エージェントより
一級シャトーのオー・ブリオンによる、オー・ブリオン・ブランのセカンド・ワイン「レ・プランティエ・デュ・オー・ブリオン」は、 年間生産量が5.000本という大変に希少なアイテムです。
フラッグ・シップアイテムのオー・ブリオンを手がける醸造家のジャン・デルマ氏は、同じくらい情熱的に白ワインの醸造にも力を入れており、グラーヴの極みとも言える豊かな作品を造り出しています。生産量こそ並々ならぬ少なさではありますが、その人気ぶりから実力は推して測れるというもの。
パーカーポイントは、2005年が90点、2004年が89点、2001年が88点と いずれもハイ・スコア。
セミヨンとソーヴィニヨン・ブランという白ワイン用品種の双璧を見事に組み合わせ、「これぞボルドーの白…」と、味わう者を唸らせ続けている間違いの無い逸品。白ワイン好きの方への夏のギフトとして、これほどお値打ちで、なおかつ手堅い一本が他にあるでしょうか?
Copyright(C) 1998-2023 Noisy Wine [ Noisy's Wine Selects ] Reserved