ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ブリューノ・デゾネイ=ビセイ

ブリューノ・デゾネイ=ビセイ

フランス Bruno Desaunay-Bissey ブルゴーニュ
● 2021年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただきます。

 2021年ものはご存じの通り、遅霜の影響が大で・・初夏から夏の天候も今一つで、その後回復したものの収量は少なく・・と言う流れでした。ビセイさんちのコメントをご覧ください。

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 2021年は4月に霜が降りて場所によっては大きな被害が出てしまった。開花期の天候も雨が多くて冷涼だったので葡萄の成熟がとても遅く、さらに局所的ではあるが雹も降ってしまった。

 7月になっても気温が低くて雨も毎日のように降っていたので葡萄はなかなか成長しなかったが、8月に入ると気温が上がって葡萄畑も乾燥してきたので徐々に葡萄は色付いていった。収穫は9月下旬に行って、霜などの影響で全体的に40%減の収穫量だったが、素晴らしい酸味とバランス良い糖度の葡萄を収穫することが出来た。2021年のワインはチャーミングな果実味とフレッシュさがあってとてもバランスが取れており、ピノノワールらしい飲みやすい味わいになっている。また、「Chambolle-MusignyCombed`Orveaux」について、2021年から「Combed`Orveaux」以外の畑も混ぜるようになったため、ラベルから「Combe d`Orveaux」の表記を外している。
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 2020年ものが超濃厚で、しかし冷ややかで甘く無い酒質のデゾネイ=ビセイのワインは、リリース直後からとても美味しく飲めました。

 2021年ものは・・まさに2020年ものとは正反対の、

「激~超エレガント型!」

でして、ほぼ素っ裸のブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真の姿を見せてくれます。

 その分、仕上がりは遅く、ようやっとA.C.ブルが滅茶美味しくなって来たところで・・ベースの村名(ジュヴレとニュイ=サン)、上の村名(シャンボールとヴォーヌ=ロマネ)、1級(レ・ルージュとレ・ボーモン)、グラン・クリュ(グラン=ゼシェゾーとエシェゾー)の順に飲み頃がやってくると確信しています。

 非常にエレガントで、今は少しシミジミとした純な・・めちゃピュアな味わいですが、徐々にコア感がはっきりし、押し出しも出て来る・・素晴らしい出来です。ぜひご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。






 このところ毎年、大きな話題の種を振りまいてくれるドメーヌ・デゾネイ=ビセイの2020年が到着です。2019年ものでは2015年以前のビセイの姿を払拭するような、素晴らしいブルゴーニュワインを造ってくれましたので、皆さんも大いに楽しんでいただけたんじゃないかと思います。それにご案内から1年経過していた2018年ものの海外メディアの高い評価が見当たりましたので、

「あ・・noisyさん、嘘は言って無かったんだ・・」

と・・ご理解いただけたと思うんですね。昨今のデゾネイ=ビセイ..ま~・・美味しいです。勿論ですが好き嫌いは人それぞれですからね・・。noisy が・・これは薄くて辛いと感じてたとしても、その方にとっては濃くて甘い・・も有り得ますし、

「そもそも保存、臨み方、飲み方で大きく変わる」

 訳ですから、なかなかに難しい問題でも有ります。そう・・どうも話しが噛み合わな過ぎるので、もう少し突っ込んで聞いてみると・・何と、

「冷蔵庫でガンガンに冷やしてビールみたいに冷たい状態で飲んでいた」

と言うことが判明しまして・・いや、ご自身の好きにしていただいて良いんですよ。でも美味しく飲むにはちょっと・・ねぇ・・。それにその方はそれが正当な飲み方で皆同じなんだ・・と言う前提になっていらしたってことがちょっとショックでした。なので、

「少なくとも冷蔵庫で冷やすのは止めてくださいね。ワインにトリートメントが掛かっちゃいますから・・」

とは申し上げておきました。・・あら、すみません・・大きく脱線しました。


 で、2020年のデゾネイ=ビセイですが・・ま~・・本当に話題を振りまいてくれます・・驚くほど「濃密」で色が濃いです。・・それでもエマニュエル・ルジェさんの2020パスグラほどじゃないかな・・とは思います。

 そして、アルコール分もしっかり出ています。ほぼ14.5%~15.5%の間です。ですが・・驚くほど甘く無い・・ほぼ完全発酵しています。そして、

「驚くほどその濃密な色彩が美しい!」

んですね・・。


 まあ・・皆さんもご存じかと思いますが、noisy の場合・・味が濃いとか、アルコール分が強いとか・・は余り好きなタイプでは無いと・・広言していますから、

「・・はは~ん・・さては嫌いなタイプだから、何か複線でも仕込んでいるか~・・?」

とお思いの方もいらっしゃるに違い無いでしょう。まぁ・・半分は当たってますが半分は不正解・・です。


 果実が濃密でエキスがしっかり濃くて・・しかし超絶に精緻でピュアでドライ、質感が物凄く良いんですね。・・今飲むと果実爆弾的・・と言いたいところ、甘く無いので・・2019年ものにも有った「ミルランダージュ的な心地良い質感」に近く、

「溢れんばかりの膨張力を閉じ込めたタイムカプセル的ポテンシャルを果皮の魅力的な味わいで楽しめる」

のが現状の味わいでして・・普通ですとこれだけ濃いと、テロワールも何もかもの要素をも判別できないような味わい・・としか感じられないと思うじゃないですか?・・


 しかしながら・・そうじゃなかったんですね・・。やはりこの2020年ヴィンテージと言うのは、一言でくくれない・・凄く魅力のある年だと感じました。

 濃くて強いが・・抜栓後2~3日、もしくは数日置いて再度飲むと・・

「・・あれ?・・しっとりした見事な味わいで、果実の出方からテロワールの違いさえ取れるような繊細な表情をしている」

ことに気付くはずです。


 言ってしまえば、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ルージュの真っ赤な果実を凝縮させた繊細なテクスチュアと味わい・・に対し、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンの、レ・ルージュに比較するとやや黒く凝縮したやや太めの糸を撚り合わせたような逞しい果実のパワフルさ・・のように、

「普段では気付き辛い細やかな部分をズームアップして、しかも精緻なまま感じさせてくれる!」

ことに気付くはずです。


 飲めたのは1級までで・・流石にグラン・クリュには手を付けませんでしたが、同様な印象を受けると思います。


 noisy も・・今までの濃いワインに対する印象を、少し転換する必要が有るなぁ・・と感じさせてくれた2020年のデゾネイ=ビセイでした。まぁ・・2003年の・・あの暑い年、アドヴォケイトは当初、「グレートイヤー」と言ってましたが・・noisy 的には「2002年の方が全然いいじゃん・・2003年はグレートだと言うには酸不足!」と感じていました・・が、

「2020年もののデゾネイ=ビセイは、美しい酸も超絶に美しいタンニンも真円のようなバランスのエキスも大量に閉じ込めた凄いワインを造った!」

と申し上げたいと思います。


 今すぐ飲んでも良いです・・が、ドメーヌが言うように、やはり少し待った方が良いでしょう。ジャン=ニコラ・メオも言ってましたね・・2020年ものはさっさと飲まないでね・・と。

 ですので、もしすぐ開けたいのであれば、決して1日で飲み切らず・・4~5日置いてみると良いと思います。

 そして・・言い忘れましたが・・

「デゾネイ=ビセイはとにかくSo2感が少ない!」

ですから、そのテクスチュアの優しさにも驚かれるでしょう。是非飲んでみてください。よろしくお願いいたします。


■ドメーヌからの2020年ヴィンテージに対するコメント
 2020年は非常に暑かった年で葡萄の成熟も早かった。特に病気の被害などはなかったが乾燥によって水分が少なかったので若干収穫量が減少した。気候的には2003年に近いが収穫時期を早める等の対策をしたので当時よりは収穫量は多い。ワインとしては色調が濃くとても凝縮したパワフルなヴィンテージで、近年では2015年や2018年に似ているが、2015年のほうがよりタニックだったし、2018年はもっと色調が淡かった。いずれにしても長熟タイプのヴィンテージと言えるだろう。

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 「一体・・何が起きたんだ?」

と、2015年もの以来は毎年、テイスティングで驚きが続きました。

 まるでルーミエさん風の赤果実を表現していたり、メオさん風の荘厳なディテールを見せたり・・その年によって違う姿を見せつつも、新たなヴィンテージを迎えるたびに「ジャンプアップ」を続けていました。その集大成とも思えたのが昨年の2018年ものだったんですね。

 ですが海外メディアはまったく、そのデゾネイ=ビセイ2018に注目することなく、評価をする・・つまりテイスティングに臨むことすら無かったように思われました。

 ですので、noisyも2018年ものは看板ワインのひとつである「エシェゾー」まで開け、デゾネイ=ビセイの実力をしっかり確かめ、お客様にご案内させていただきましたところ、モノの見事に「即完売!」をさせていただき、しかも・・

「デゾネイ=ビセイって、何か在庫有りませんか?」

とまで訊ねられるようになったんですね。もう・・隔世の感があり、noisy も大変に嬉しい思いをさせていただきました。


 ところがです。2019年もの・・入荷が非常に少ないんですよ・・。売れてくれるのは有難いんですが、数が全然入って来ない訳です。3本とか、6本・・アイテム毎はそんな数字なんです。なので、2019年ものはピンポイントで2アイテムをテイスティングし、noisy なりの結論を出させていただきました。

 が・・その前に・・!

 「余りに飲めないので、何か情報は無いかとネット上を散々探しましたら何と!」

 いや~・・びっくりしました!・・全く注目されていないし、誰も評価していないと思われた、あの凄い出来だった2018年ものを、南アフリカワインの輸入販売、そして評価にも定評のある、「ワイン・サファリのMW.グレッグ・シャーウッド」さんが、2018年ものデゾネイ=ビセイに凄い評価をしていたんですよ。いや・・驚きました。ちょっと、箇条書きですみませんが上げさせていただきますね。

Domaine Bruno Desaunay-Bissey
2018 Grands-Echezeaux Grand Cru 96 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Echezeaux Grand Cru 95 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Vosne Romanee 1er Cru Les Beaux-Monts 95+ Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Vosne Romanee Vieilles Vignes 94 Points
2018 Chambolle-Musigny Combe d’Orveaux Vieilles Vignes 2018 93+ Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Gevrey-Chambertin 93 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Bourgogne Vieilles Vignes 91 Points Greg Sherwood MW Wine Safari

 どうでしょう?・・気鋭のMW、グレッグ・シャーウッドさんのポイント付けのクセまではまだ分析できませんが、

「A.C.ブルでさえ91ポイント!」

って凄いですよね・・。それに、看板のレ・ボーモンはグラン・クリュ並みの95+ポイントです。noisy もテイスティングしてその品質をしっかり確かめたエシェゾーが95ポイント・・はちょっと疑問ですが・・

 そして、凄かった2018年ものを比較するために、ちょっと似た赤果実表現もあるルーミエさんのアイテムを引き出してみました。こちらはシャーウッドさんのは見当たらなかったので定番のお二方を基本に拾い出してみますと・・

Domaine Georges & Christophe Roumier
2018 Bonnes-Mares Grand Cru 96~100 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 97 Points Tim Atkin / 95~97 Points The Wine Advocate
2018 Chambolle-MusignyLes Cras 92~95 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 93 Points Tim Atkin
2018 Morey-Saint-Denis Clos de la Bussiere 91~93 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 93 Points Tim Atkin
2018 Chambolle-Musigny 91~93 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 92 Points Tim Atkin
2018 Bourgogne Rouge 88~90 Points Jasper Morris - Inside Burgundy

 まぁ・・グランクリュはルーミエさんの勝ちかなぁ・・でもネームバリューが有りますから・・。でも1級以下は、デゾネイ=ビセイさんちがうっちゃり食わしてますよね?・・

 そうは言っても評価者により基準は様々ですから、安易に「どっちがどうのこうの」とは言えませんが、少なくとも、

「ルーミエさんと張り合える実力を得た!・・もしくはそれに近いものが有る!」

と証明できるんじゃないでしょうか。


 ですので、2018年のデゾネイ=ビセイをご紹介した文章には、

「今まで飲んだエシェゾーの中で一番旨い!」
「とにかくA.C.ブルでも、ヴォーヌ=ロマネでも、シャンボールでも飲んでみて下さい。必ずや脳裏に刻まれる味わいだと確信しています。」

と書いちゃってますね。でもこれ・・全てシャーウッドさんによれば、

「最低点でも91ポイント!」

ですよね・・。村名ヴォーヌ=ロマネなんて、ほぼグラン・クリュ並みの94ポイントですから・・。


 で、ここからが・・短いですが、2019年ものデゾネイ=ビセイをテイスティングして引き出したnoisyのコメントです。

 少なくとも2018年を超える見事な出来であることを確認しました。どこまでも延々と美しい出来の2018年ものの姿に加え、2019年ものは果実の充実度が見事に加えられています。赤い果実が集中していて、非常にドライだけれど美しく膨らんでくれます・・が、一番言いたいことは、

「そのテロワールをものの見事に表現している・・その光景が目に浮かぶように・・」

です。

 もはやデゾネイ=ビセイは・・凄い生産者になったと思います。2019年もので完全テイスティングできなかったことは残念では有りますが、

「2019A.C.ブルを飲むだけできっと判るはず!」

です。


 他のアイテムは取り合えず・・良いです。まぁ、非常に希少ですし、これだけ評価が付いて来てしまうと、反対に暴騰してしまうかもしれません。94ポイントも付いてしまうヴォーヌ=ロマネなんて・・飲んでみたいですよね?レ・ボーモンだって異常な高評価です。

 でも、A.C.ブルが兎に角美味しい・・。美しさを極限に表現していた2018年・・・それだけの枠にとらわれず、充実した美味しさを加え、目の前にテロワールさえ描いて見せてくれる2019年です。是非ご堪能いただきたいと思います。超お勧めです!

■エージェント情報
 2019年はいくつかの不安要素があった年で、冬の間はいい天気が続いていたのだが、4月に気温が下がって霜が降りた。その後は多少の気温の変化はあったものの特に大きな問題にはならなかった。夏になると強烈な暑さが続いて水不足に悩まされた。葡萄の成長も加速的に早くなったので、周囲の生産者は早めに収穫を始めたが、我々はいつも通りのスタンスで収穫を行った。なぜなら開花から100日後に収穫というのは道理にかなっていると考えており、実際に収穫の1週間前に雨が降り、それによって酷暑に苦しんでいた葡萄が凝縮したジュースを得ることができた。収穫自体は順調に進んで葡萄の状態も理想的だった。2019年のワインはとてもフルーティで口当たりがよく、余韻も心地良くてとても長いことが今後素晴らしい熟成をするであろうことを予感させている。若いワインが好きな人にはすでにとても飲みやすい味わいになっていて、熟成したワインを好む人には期待を抱かせるヴィンテージと言える。10~20年は寝かせても非常に面白いだろう。
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 素晴らしい質感を身に着けた2018年のドメーヌ・ブリューノ・デゾネイ=ビセイをご紹介させていただきます。

 この4年間のデゾネイ=ビセイのワインはそれ以前のものとは雲泥の差を感じますが、特に今回ご紹介させていただく2018年ものは、圧巻の素晴らしさを感じさせてくれました。質感はまるで・・「ジョルジュ・ルーミエ並み」です。ドライな黒赤果実を上品さを失わないように包み込んだかのような透明~半透明のミネラリティが、ワイン全体をコーティングしているかのようなテクスチュアに感じさせてくれます。

 そして実に質の良いタンニン・・・これは意識しないとタンニンとは判らないようなニュアンスなんですが、これがこれまたバランスの良い酸と共に中心点に居座っていまして、およそ「コア」を形成している感じなんですね。

 ですので、要素を包み込んだミネラリティから少しずつ漏れてくる黒~赤果実や様々な複雑なニュアンスを、とても感触良く味わうことが出来ます。・・そう、まるでルーミエさんのワインみたいな感じなんですね。

 もっともルーミエさんの場合には、ほとんど「赤~黒果実」か「赤果実中心」と言うような形容の仕方をすると思うんですが、そこが「黒~赤」と「黒果実中心の赤」とかに置き換わった感じでしょうか。もしくはアペラシオンの中心がシャンボールになるルーミエさんと、ヴォーヌ=ロマネ近辺を中心にジュヴレまで足を延ばしているデゾネイ=ビセイの違いとも言えるかもしれません。もっと判りやすく比較してみるとしましたら、

「ルーミエさんを2/3、ギイヤールを1/3の割合にした感じ」

と言えるかもしれません。・・それって、かなり魅力的でしょう?

 ヴィンテージ的には、エレガント系の味わいだった2017年に対し、果実・各要素の集中度を増した2018年と言え、非常に大柄です。しかも・・今回は「エシェゾー」もテイスティングさせていただきました・・。いや~・・滅茶素晴らしいです!圧巻の美しさ・密度を持っています。今飲んでも美味しく飲めてしまいますが、相当長い寿命をも持っていると思います。

 そしてこの特徴は、下位のクラスから上級まで一貫しています・・このレベルはかなりビックリです。A.C.ブルからグラン・クリュまで・・そのスタイルをしっかり持っているんですね。

 加えて、海外メディアもまだ全く注目していません。注目してしまったら・・・いきなりエシェゾーに96点は付けるでしょう。そうなってしまうと今度は入手が非常に難しくなってしまう可能性がある・・と言えます。

 エシェゾー2018・・・飲んでみて下さいよ。下手をしますと、

「今まで飲んだエシェゾーの中で一番旨い!」

とおっしゃる方が沢山いらっしゃるんじゃないかと思いますよ。


 もしくは、とにかくA.C.ブルでも、ヴォーヌ=ロマネでも、シャンボールでも飲んでみて下さい。必ずや脳裏に刻まれる味わいだと確信しています。ご検討くださいませ。


■ドメーヌによる2018年ものの印象他
 2018年は冬から春にかけては寒かったが、それ以降は暖かくなり、5~6月に掛けて雨が降って少し湿度が高くなったものの病気の被害もそれほどなかった。夏は気温が高くとても乾燥したので葡萄は良く成熟した。アルコール度数が低めで軽やかで飲みやすかった2017年と違い、2018年はアルコール度数が高めで果実味や酸味、タンニンも豊かな肉厚で飲みごたえのあるヴィンテージになっている。

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 2017年のデゾネイ=ビセイです。2015年で激変してから3年目ですね。余りの変身ぶりに嬉しい気持ちでは有りますが、それでも昨年の2016年ものも、今回の2017年ものについても・・

「・・大丈夫だよな?・・進むべき道を踏み外してはいないよな・・?」

 と言うような、孫を持つ爺さんのような気持ちなのかどうかは別として、心配で仕方が無い訳です・・(いや、まだ孫はいませんよ・・流石に・・)。

 なので、数の無い上級キュヴェは別として、まぁ、ヴォーヌ=ロマネなども数が有る訳では無いですが、テイスティングをさせていただきました。

 いや~・・A.C.ブル!・・旨いですね~!・・有るだけ欲しい!・・です。けっして出しゃばり過ぎず、しかしちゃんと有って、柔らかくて・・とても丸い。しかも「薄い」訳では無いので比較に引っ張り出すのは勘違いされるかもしれませんが、あのシャンボールのシミジミ沁みてくるルイ・ユエランとか、色合いも味筋も全然違いますが劇的なデビューを飾った2013年のアメリー・ベルトーのA.C.ブルとかの存在にニュアンスがとても似ていると思ってしまいました。

 ジュヴレ村名もめっちゃ美味しい・・。デュガさんに教えてあげて欲しい位です(・・いや、2017年のデュガさんのA.C.ジュヴレは滅茶美味しいですが・・)。ヴォーヌ=ロマネはもう、絶対買っていただきたいほどエレガントで旨いですし、村名に過ぎないのにエシェゾーとそっくりのシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーの構造の大きさにも驚かされました。

 まぁ、1級レ・ボーモン、エシェゾー、グラン=ゼシェゾーは飲んではいませんが、

「こりゃぁ間違い無い!」

と思わせるには充分の中級~下級クラスでした。


 2015年からの上昇機運は2017年も健在です。しっかり・・ミネラリティが大量に存在しています。しかし、そのミネラリティも凍り付くようなパキッとした硬いものでは無く、どこかしなやかさの在るものなんですね。その結果も証拠の一つになるかとは思いますが、So2はとても少なく感じるほどのしなやかなテクスチュアです。

 グラン=ゼシェゾー、エシェゾーの近辺に多くの畑を有す著名な生産者では有りますが、それでもまだ世界的には注目されていないようですので、ある意味、我々にとってはとても有難い状況では有ります。おそらくデゾネイ=ビセイにとっては我慢の時なんでしょう。

 素晴らしい2017年でした!2016年を超えて来たと感じています。と同時に、テロワールの表現もクッキリしてきましたし、2017年ヴィンテージの柔らかで早くから飲める特徴も併せ持っています。

「デゾネイ=ビセイ?・・いや~・・別にいいよ・・」

と思われるのでしたら、取りあえずA.C.ブル、飲んでみて下さい。きっと一気にファンになっちゃいますよ。

「・・気の強い女性はどうも・・」

と常日頃から思っているnoisy がそう言うのですから、

「柔らかな物腰でふんわりと包んでくれるのに実はちゃんとしてて五月蠅く無いエキシーなブルゴーニュワイン!」

です。是非ともご検討くださいませ。

■エージェント情報
 2017年は比較的安定した天候で葡萄の成長も安定していたが、一部の畑で霜や雹の被害が少し出た。夏はとても乾燥して葡萄の色付きも早くから始まったが、乾燥によるストレスから区画や株によって葡萄の成熟スピードに明確に差が出てしまい、ベト病が発生した畑もあった。8月末に雨が降ったことで僅かだが腐敗してしまった葡萄もあったが、全体的に見れば葡萄の健康状態は良好。色調は淡く、甘酸っぱいチャーミングな果実味が前面に出ており、タンニンも柔らかくて例年よりも早めにバランスが取れており、アペラシオンによってはすでに飲めるほど味わいが開いている。
━━━━━
 2015年もので大ブレークしたデゾネイ=ビセイの2016年ものをご紹介します。

 いや~・・2015年ものは本当にビックリでした。2013年ものまでは、

「リリース直後は決して売らないだろうなぁ・・クラシックなスタイルにも程が有るからなぁ・・」

と思っていた訳です。2014年ものには見るべきものは有った・・しかし、扱うには不安の方が大きかったんですね。

 で、2015年ものを飲んでしまったら、

「これは是非扱いたい!」

に変わってしまう訳ですから・・変わり身が早い!・・と言われても仕方が無いですよね。


 で、今回ご紹介させていただく2016年ものは、不安と期待とか入り混じる、何とも切ないような・・楽しみのような・・複雑な感情を持ってのテイスティングになりました。

 2016年の自然の猛威は、デゾネイ=ビセイにも襲い掛かりました。あの稀有な・・いや、以前でもこれだけならやりたいと思っていた・・(^^;; グラン=ゼシェゾーが生産されず、他のキュヴェに混ぜられてしまっています。ルーミエさんと似た様な状況・・。

 ところがです!・・ルーミエさんも激少なくなってしまったシャンボール=ミュジニー村名2016年でさえ、デゾネイ=ビセイは、

「めっちゃ美味しい!!」

と感じさせてくれる愛想の良さと美しさでした!・・他のキュヴェも言うに及ばず・・でも一応言っておきましょうか。ACブルは実にエレガントです!大きくは無いがブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つエレガンスを、実に良い感じで表現して来ます。ACジュヴレは・・これも実に良い!・・アメリー・ベルトーはジュヴレだけは、やや硬く・・と言うか、全房発酵に持ち込むことさえできずに、他のキュヴェとの統一感を失いましたが、ツヤツヤでテカテカ、ジュヴレの金属的な複雑性をしっかり柔らかな表情に仕上げていました。

 村名ヴォーヌ=ロマネも良かったですよ。ただし、ミネラリティが膨大で、その分、現状はややカッチリ目です。しかし、以前のようなハードでエッジが立つようなニュアンスは無く、びちっと濡れたテクスチュアからのピュアな美味しさが光っていました。カプセルの中にまだ要素を沢山隠し持っているような感じでした。

 上級キュヴェは数本ずつですので、下級キュヴェがこの仕上がりなら、何の問題も無いだろう・・と踏んでいます。トップキュヴェのグラン=ゼシェゾーは単独で仕上げられる量が出来ず、他のキュヴェに混ぜた様です。

 2015年に続き、2016年も万全でした。非常にドライ・・まるっきり甘みを残さない、しっかりした仕上がりです。ピュアですし、アロマもソフトで柔らかくスピードの有るものです。この辺りは年々、増しているような感じがします。また、テイスティングしたキュヴェ全てに共通していて、例外は有りませんでした。是非2016年ものも飲んでみていただきたいと思います。


■エージェント情報
 2016年は4月26日夜から27日朝にかけて発生した霜や偏った降雨によるベト病の発生などで葡萄の成熟がバラバラで畑仕事がとても難しかった。夏以降天気が安定したので健康的な葡萄が収穫できたが収穫量は少なく、特にエシェゾーとシャンボールミュジニーが少ない。グランエシェゾーも1945年以来の霜害を受け、収穫量があまりにも少なすぎて造ることが出来なかった。色調濃く魅力的な香り、フレッシュで優しく厚みのある口当たり。酸とタンニンのバランスも素晴らしく5年ほど寝かせればビロードのような滑らかなワインになるだろう。


━━━━━
● 随分と前にご紹介したっきりで、まだその頃に仕入れたワインがどこかに残っているはずと・・セラーを探してみたんですが見つかりませんでした。

「noisyも何でまた今頃デゾネイ=ビセイを・・?」

と、いぶかし気に思われていらっしゃるお客様も多いんじゃないかと想像します。

 そうなんですね。フィネスさんとお取引が復活して何年か経過しましたが、それでもこのデゾネイ=ビセイだけは復活しませんでした・・。・・だって・・

「クラシカル過ぎてボソボソしてテクスチュアも良く無くて、綺麗じゃないし・・」

と、余り好みのスタイルではないことと、何より価格も決して安い訳でも無いのに面白くない味わいなので、決して首を縦にはしなかったんですね。

 ところがです・・

「2015年のブリューノ・デゾネイ=ビセイは激変!!物凄~~く、良くなった!唖然とするような変貌ぶり!」

だったんですね。

 余りの美味しさに、取り敢えずは出来るだけアイテムを飲んでみようと、テイスティングをさせていただきました。そしてそれは確信に変わったんですね・・。

「デゾネイ=ビセイ2015年は是非とも noisy のお客様にもご紹介すべき!」

 そうなんですよ・・まるでジョルジュ・ルーミエか、はたまたシルヴァン・パタイユが乗り移ったか・・のような、ツヤツヤして透明で美しいミネラリティが「テンコ盛り」状態になって、しかも、今までは「茶色や黒」が主体の老いぼれた風な果実が主体だったのが、「非常に美しい赤が主体」のものに大変貌しているんです!

 いや、驚きました。マジでパタイユがアドヴァイザーに付いたんじゃないのかと・・思ってます。そうじゃなきゃこんなには変われないと思うんですが、実はそのイメージは2014年に少し感じていたんですね。

 フィネスさんの担当のK君も一生懸命な人でして、何かと頑張ってくれまして、忙しくて中々インポーターさんのテイスティングには出かけられない noisy のために、何とかテイスティング出来るようにしてくれてます。

 そんな中で noisy も、しばらく離れていた造り手さんや新しい生産者さんのアイテムを、チョコチョコとテイスティングしていまして、その中にこのデゾネイ=ビセイのワインも有った訳です。

 最初の頃は、noisy が昔から思っていた通りの、素朴でゴツゴツした外交さの無い味わいだったんですね。ところが昨年の2014年ものに、美しいミネラリティが付き始めて、

「・・おや?」

と思った訳です。

 しかしそれでも、

「・・ん・・でも・・できない・・」

と言う判断でした。

 それがこの2015年もののテイスティングで、激変したのが判ったものですから、こりゃぁ頑張って販売しないといかん・・と思ったんですね。

 皆さんも、余り芳しくは無いイメージしかないかもしれませんが、いやいや・・noisy は嘘付かないですんで・・非常に素晴らしい・・まずはACブルで結構ですから、飲んでみてください。どうぞよろしくお願いいたします。

■エージェント情報
 現当主であるブリューノ デゾネイ氏は、1975年に彼の妻の祖母が所有していたフラジェ エシェゾーの2haの畑で分益小作による開墾から始めました。1994年の義祖父母の引退時に引き継いだ畑と個人で購入した畑を合わせて5つの村に約6haを所有し、実直で真面目な性格のデゾネイ氏は伝統的な手法でクラッシックなワインを造っています。 畑の土壌は主に粘土石灰質で、仕立ては片翼式ギュイヨ方式で1株につき8房に制限しています。樹齢の古い木がとても多く、凝縮した葡萄が収穫されます。また、ブリューノ デゾネイ氏は植物保護の地方局と連携しながら、畑の手入れをリュット レゾネで行っています。 葡萄の収穫は手摘みで100%除梗し、アルコール醗酵は合成樹脂タンクで自然酵母によって15~21日間行われます。その後、空圧式圧搾機でプレスされ、樫樽で18か月熟成されます。33%が新樽で残りは1~20年樽になります。フィルター、コラージュは行わず、ロウソクを使ってスーチラージュします。



2021 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ

18571
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ジュヴレ=シャンベルタン
ブリューノ・デゾネイ=ビセイ

■海外メディア情報
(2018年もの)
93 Points Greg Sherwood MW Wine Safari

■エージェント情報
 ピノ・ノワール種100%。「Sylvie(シルヴィ)」、「Les Plattières(レ・プラティエール)」、「Les Murots(レ・ムロ)」の3区画に畑が点在しています。植樹は1985~1986年で面積は約0.48ha、緩やかな斜面で石がまばらに散らばる粘土石灰質土壌ですべて所有畑になります。唯一「Vieilles Vignes」ではないワインでイチゴのようなフレッシュな香り、ピノ ノワールらしいきれいな酸味と力強いタンニン、余韻が非常に長いパワフルな味わいのワインです。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥11,300 (外税) 
【濃密ながら涼やかな2020年ものに対し、どこまでも繊細で瑞々しく美しい2021年もの・・です!】
 いや~・・淡いですね~・・横から近付いて撮った写真はまだしっかりしてっ見えますが、

「上から撮ると・・淡さが良く判る!」

んじゃないでしょうか。これ、

「・・同じ畑のワインなの?」

と疑問にさえ思われるかもしれません。

 2021年は春先の遅霜で芽がやられ、開花期も気温が上がらずに中々成長が進まなかったんですね。

 その後、だいぶ盛り返したものの、

「収量は大幅減・・エレガント系のブルゴーニュの味わい」

になったようです。

 この2021年もののA.C.ジュヴレ=シャンベルタンですが、激繊細でアロマもエレガントで美しいです。中域は静かに膨らみを見せ、一瞬少し酸がキュッと締まるような仕草を見せますが、10分もしますとバランスがとても良くなり、中心点もハッキリ判るような・・上首尾な仕上がりだと感じます。

 何せアルコール分は12.5パーセントですから・・

「超繊細なめちゃ美しい出来!」

です。

 反対に言えば、

「このような激繊細なヴィンテージはほぼ無い・・」

んですね。

 もっと言ってしまえば・・

「味わい・・ポテンシャルはアケスケに判る」

訳ですが、濃いヴィンテージのようなパワフルさは無いので、濃いヴィンテージのピノ・ノワールに慣れた方は一瞬・・

「・・あれ・・?」

と思われるかもしれません。

 しかしながら飲み進めるうちに・・何とも心地良い飲み口と繊細で実は深い表情に・・愛着を感じていただけるんじゃないかと思います。

 まぁ・・2枚目の写真などは・・本当に違いますからね・・2020年ものはその濃さで飲めてしまうでしょう・・甘く無かったですしね・・でも、2021年ものはそうは行かない。グラスを振りつつ・・そのエレガントな表情をたっぷり楽しめるヴィンテージです。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
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【このジュヴレ=シャンベルタンにもヴィエイユ・ヴィーニュ表記が付いて、全てのラインナップがV.V.に!・・2020年ものの濃密ながらも精緻なジュヴレ、是非お楽しみください!】

 もはや2019年以前のこのワインの面影は非常に薄く・・(^^;; まったく別物になったように感じます。

 またフィネスさんのテクニカルも、まだ、

「唯一のヴィエイユ・ヴィーニュでは無いキュヴェ」

のままでして、以前通りの畑構成かどうかもハッキリはしません。

 言えることは、まずは・・

「最初から濃度がちょうど良い・・と言うか、濃過ぎない」

感じなんですね。

 アルコール分は14.5%ですから、ブルゴーニュ的には高い方だとはしても、トップの高さでは有りません。15.5%ほどあるキュヴェも散見される2020年です。

 因みに・・あの、エマニュエル・ルジェもネゴスのS.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィスでジュヴレ=シャンベルタンを2020年はリリースしていまして、なんとそのワインが15.5%と非常に高いアルコール度を見せています。ただし色彩はそこまで濃く無く、飲んでも・・エチケットで確認しない限り、

「そんなに高いとは思えないから気付かない」

でスルーしてしまうかもしれません。


 2019年もののこのワインは、エレガントな色彩ですね・・。2020年ものは・・どう見えますか?

 濃いには濃いが、滅茶濃い・・最高に濃いとは言えない位でしょう?

 むしろ、ジュヴレ的な鉄分に加えての果実の濃度が適度にしっかり有る・・位でしょうか。ですから、飲んでいても非常に心地良く、このワインに関しては、比較早めから飲み出しても
問題無いんじゃないかと思うんですね。

 やはり今までと違う・・と言えば、

「この村名ジュヴレにようやくヴィエイユ・ヴィーニュの文字が記載された」

訳です。

 まぁ、30年ほど過ぎればV.V.表記は出来るはずですが、やはり造り手の意識としてそれを記載できるだけの・・

「それまでとの違いの認識をしていること」

が重要だと思うんですね。

 非常にバランス良く、今飲んでも充実しており、この先も20年ほどは間違えの無いワインだと思います。あ、勿論ですが、その期間内にもサイン波のような波が有りますので、タイミングを計ることは重要ですよ。是非飲んでみてください・・あ、ルジェさんのジュヴレの写真も上げておきましょうか・・。そのうちに出せると思います。ご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【ピュアだからこそ見える?・・美しくも力強いジュヴレ=シャンベルタンの一つの完全なひな形を見ているような素晴らしい味わいです!】

 「ジュヴレ=シャンベルタンは鉄っぽい」

 これはもう・・非常に良く使われる定番のフレーズです。noisy もしょっちゅう・・使ってます。味わいも全体の風貌も似ているけれどその鉄っぽさの少ないポマールは、仲間内のブラインドテイスティングだと「お釜っぽい・・からこれはポマール」などと言ったりもします・・。

 ですが、その「鉄っぽい」と言う感覚は、人によりそれぞれ異なっているに違い無い・・と思うんですね。ジュヴレの南に近い部分、クロ・ド・ベズやシャンベルタン、シャルムあたりのふくよかな赤さ、そしてその低域のニュアンスを鉄っぽいとおっしゃっている場合も有りそうですし、地域は同様に重なるとしても本当に「酸化鉄的」な部分を取って「鉄っぽい」と表現している場合もあるかと思います。本来は後者だろうと・・思いますが、両方が混じっている可能性も有るかなと思います。

 この素晴らしい出来のデゾネイ=ビセイ2019年ジュヴレ=シャンベルタンですが、そう言う本来の意味では、さほど鉄っぽくはないです。無い訳では無いが・・以前のデゾネイ=ビセイのジュヴレ=シャンベルタンよりも非常に少ないし、酸化鉄っぽい感じは余りしないんですね。もっとずっとピュアです。

 ですが非常に金属的です。どちらかと言いますと、「銀ギラ銀」な、とても光っている感じの金属な感じのミネラリティですね。これがやはり全体の重心を下げ、どっしりとした味わいになっていると感じさせているかのようです。

 その上で、赤い果実と黒っぽい果実が半々くらいでしょうか。以前はもっと黒っぽい果実の割合が多かったと思います。


 1枚目の寄った写真の色合い・・美しいですよね。決して濃すぎず、薄くないですが単調では無く、アチコチに起伏が有るかのように見えます。

 二枚目になりますと少し引いてますが、全体のトーンが見て取れます。抽出を強くしているんじゃなくてむしろ逆・・それでこの赤が多い色合いになっているのかな・・とも感じます。

 で、2019年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、北のブロションに近い部分の区画と、国道下の東の区画のブレンド・・と言うことなんですが、先にも申し上げました通り、さほどは鉄っぽく無く、でも金属っぽいニュアンスで重心が低い・・んですね。

 そもそもジュヴレのミネラリティは酸化鉄が含まれると言われていますが、これ・・結局は村の南部のシャンベルタン近辺の話しで、少し離れた北側、西側はさほどでもない・・と思っているんですね。

 なので、そのジュヴレ村名のひとつのひな形そのものなんじゃないか?・・ワインがピュアで、それが見事にその姿を見せているんじゃないか?・・と思ってしまいました。

 今飲んでも男らしくめちゃドライで、とことんピュアなジュヴレを見せてくれると思います。勿論10年間は全く問題無く、成長し熟して行くポテンシャルが有ります。2018年もので93ポイントですから・・2019年ものの評価を是非とも見てみたいものです。飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】

 ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。

 ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。

 まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。

 A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。

 それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、

「やはりどこか はんなり としている」

のは2017年ものと共通なんですね。


 美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


 以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】

 一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。

 しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・

「飲まなきゃ判らん」

からです。

 しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。

 言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。

 だからこそ、信用を失ったら、

「あっ・・」

という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。

 まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。


 それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。

「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」

 だけじゃぁ・・ねぇ。


 ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、

「全然濃いなんて思わないはず」

なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、

「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」

丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。

 ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、

「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」

ですから、

「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」

とnoisy は思っているんですね。


 特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、

「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」

 と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。


 まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。


 以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】

 2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。

 2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。

 2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。

 2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
 何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。

 下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?

 そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。

 味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。

 で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

 このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、

「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」

「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」

と言えると思います。


 ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、

「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」

で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。

 また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。

 ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!