
イタリアワインもそれなりに知っているnoisy では有りますが、イタリアの白・・と言うことになると、ほとんどの場合は下を向いてます。
いや、良いものは沢山有るんですよ。・・でも、そう言ったものは結構に高いんですよ。ミアーニのフリウラーノが実力を発揮した時の素晴らしさにも驚いたりもするんですが、それでも中々・・です。
フリウラーノの至っては・・いや、美味しいし素晴らしいものも有るんですよ・・。でも、とても高価だったり、酸化したアロマがちと気になったりと、飲む人を選ぶことが、選択者としてのお勧めを鈍らせるんですね。
で、こちらはイタリアでは無い・・が、一時期イタリアだったことも有る・・し、国境は無いに等しい・・が、10km位は離れているスロヴェニアのフリウラーノです。
まぁ、実はこのところ、台風の影響で職業替えを迫られ、仕方なく大工を何日もしていましたものですから、アチコチ痛いし手は震える、足はガクガクでワインの仕入れもままならない・・状況でした。おまけにWebサーバーを新調したものですから、OSのバージョンアップで今まで作ったアプリはまともに動かず、また、何も対策をしないと・・
「1秒間に5件平均のハッキング・アタック」
にさらされてしまいますので、それにも色々とパワーを削がれる訳です。
大工をやったりSEをやったり、プログラマーの真似をしつつお客様の、
「メンバー登録できません」
「注文できません」
には誠意を持って対応しているつもりですが、何せ・・時間が無い!・・いただいたお電話には、屋根から降りる時間がそこそこに掛かるものですから、結構にお待たせしてしまうこともしばしば・・。
そんな、どうしようもないほど忙しい時、じわっと身体に染み入ってくれる優しくも美味しい、あっけらかん!と突き抜けた美味しさを感じさせてくれたのが、このクメティヤ・ナンドのデイリー価格の「ヤーコット」なんですね~。
まぁ、こんな価格で出してくれるのは本当に有難いです。酸化しているように見える色合いかもしれませんが、実は酸化臭は無い・・見事にピュアなアロマでスピードも速いです。
先だってご案内させていただいた同じものより、1年後のヴィンテージですが、適度に丸みも有り・・
「これって・・もしかしたら凄いワインなんじゃないか?」
などとも思ってしまいます。
まぁ、ブルゴーニュの偉大なシャルドネのような高貴さは無いんですけどね。ワインとして・・そして人としての在り方、ワインを造ると言うこと・・とか、その辺り全てに引っかかって来ます。
味わいは・・2015年とさして変わりませんが、やや若いので、よりスパイシーで表情がリアルです。滑らかさはこれからどんどん出てくるでしょう。良いワインだと思います。是非2015年のレヴューも参考にしてください。お勧めします!
以下は以前のクメティヤ・ナンドのレヴューです。
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【これは美味しい!ピュアだしナチュラルだしドライだし、出汁味効いてアロマもバッチリです。重さを感じさせ無いミネラリティも実は膨大!】

え~・・見た感じはこんな感じです。どうでしょうね・・一般的な白ワインをイメージしていらっしゃる方にとっては、
「・・僅かに色落ちした感じ」
に見えるかもしれません。
しかしながら、僅かに茶が入ると言うより・・そう、酸化のニュアンスが強く入るのか?・・と思われるかもしれませんが、決して・・
「そこまで強い酸化の香りはしないレベル」
でして、むしろ、
「深い黄色をイメージさせられる」
と思われるような非常に軽い酸化のニュアンスです。
なので、酸化臭と言えるようなニュアンスでは有りませんが、「ブルゴーニュ・シャルドネ命!僅かな酸化臭も気になって仕方が無い・・」と言う方には、マイナスポイントになるかもしれない・・と思われます。
しかしながら、そんな低レベルな酸化防止剤の使用率・・もしくは「使ってないかも・・」と思わせるような感じですから、
「アロマのスピードは速くテクスチュアがとても柔らかく滑らか。縦伸びするアロマが心地良い」
と言えます。

また、開けたては、アロマはずんと伸びて来ますが、味わいの方が幾分拡がらない・・
「・・などと思っているとボディがぶわっと拡がり・・」
始めます。もう、早い方ならほんの数秒で気付くレベルですが、5分もしますとかなり出て来ますし、それと同時にバランスを崩さず複雑に成って来ますんで、
「・・お・・いいじゃんこれ・・」
と感じていただけるかと思います。今回の3キュヴェ全てにおいて、そんな感じです。

ヤーコットはご存知フリウラーノですね。ややグラッシーな・・透明感の高い、少し「カッチリ」したミネラリティが特徴です。畑の特徴ですかね・・安いフリウラーノは平板なことが多いですが、最初の口入で・・
「おやっ・・お前もか」
と思われたとしても、次の瞬間に、
「ほ~・・良い感じに伸びてくるじゃん!」
と褒めていただけるでしょう。フレッシュ&フルーティーなタイプでは無く、滑らかで高質さの有るものです。
マルヴァジーアはさらに面白いですよ。おそらく最初から安い葡萄で安いワインだ・・と言う頭で飲まれるでしょうから・・ね。
「・・えっ?・・そこまで行くんだ!」
と・・かなりの高質さを見せてくれます。これ、かなりお気に入りです。
レブーラも旨いです。でも本当に良く判らないのがこのレブーラ、リボッラと言う葡萄・・印象的にはユニ・ブランに近いようなイメージを持っていますが、ユニ・ブランでもめちゃんこ美味しいワインも有りますからね。
そんなレブーラはややオイリーさを持ち合わせた、結構にフルなボリュームの有る味わいで、アロマも太く、柑橘系の果実を煮詰めたようなニュアンスがとても心地良いです。それでいてドライで、決して現状で横に拡がり過ぎて破綻してしまうようなだらしない感じにならないのが素晴らしいです。
どれを飲んでも・・美味しいと言っていただけると思います。もう少し仕入れて置きたかった・・ちと読みを失敗したリーズナブルな自然派ワインでした。超お勧めします!お早めにどうぞ!