
ビオ系の造り手でこのやや褐色の入った色合い・・下手すれば澱さえ見えるような感じですから、
「・・ん~・・モロビオで揮発酸バリバリの、果実どうこうと言いながらお酢みたいな味じゃないの?」
と言われてしまっても仕方が無いかもしれません。
事実昨今は、かなりの揮発臭が有っても、
「そうゆうワインです」
で済ませられてしまいますから・・。
noisy とすれば、揮発臭が有ってもワインとして成立していればOKという立場ですが、そこはしっかり・・
「揮発酸が(まったく気にならないレベル、少し、大目)で有り・・」
のようにお断りを入れ、
「ビオ好きには大いに受け入れられるはず」
とか、
「ビオ嫌いでなければ大丈夫」
のようなことを記載しているつもりです。
まぁ、基本的にお酢みたいなワインはあまりご紹介しませんが、それでも現状は、「それがいいんじゃん!」とおっしゃる方もいらっしゃいますんで、そのようなアイテムは、
「ビオ好き限定!」
でご紹介することにしています。
なので、このアド・ナチュラムは「卵型アンフォラ」も使用していますんで、そんな括りに入るワインの一つだと思われるでしょう・・?
「否!」です。
そう・・見るほどには・・いや、外観とは裏腹に、
「非常にピュア」なんですよ。「ナチュラル感も全開!」なのに「ピュア感も全開!」と言う、ちょっと信じられない出来なんです。
なので、「ナチュラル感の強いワインはビオを連想させるので苦手だ!」と言う方以外は全然OKです。とにかくピュアなので、見た目からして駄目な方は除き、是非飲んでみていただきたい、素晴らしい白ワインです。
なにせ、あのマダム・ビーズ・ルロワさんに師事してますからね・・ステファニーさんは呆れんばかりの才能をお持ちなんでしょうね。シャトー・ラッソルのクー・フランやトリプル・エッス、そしてプティ・カノン・ラッソルをお飲みの方ならもう・・お気付きでしょう。滅茶美味しいじゃないですか?・・それも、かなり先進性の高い・・悪く言えば、前衛的なことをやりながらも、ワインは高貴さを持ち、非常に高いレベルの味わいをしています。
残糖分がわずかに存在し、ほんのわずかな甘味を感じます。非常にナチュラルでピュアな果実感は、白、黄色にとどまらず、わずかに赤身を感じさせる果実も存在します。新鮮な果実の皮に感じられるようなやや発散的な香りも有りますが、揮発酸とは全然違うものです。新鮮なスパイス感と言うべきでしょう。マスカットっぽいニュアンスもわずかに有ります。
非常に滑らかなテクスチュアを持ち、中域も丸くふくよか、そこから低域も高域にも伸びて行きます。卵型のアンフォラの性でしょうか、ワインの持っているエネルギー感、その丸さが凄いです。(卵型アンフォラは造り手紹介の写真の下部に少し写り込んでますよ。)余韻も長く、そこでまたリアルなフルーツ感を感じさせつつ収束して行きます。
これは・・もう、ついつい飲んじゃいますね~・・・。このバランスに仕上げられるというセンスが本当に凄いと思います。リーズナブルなプライスながらここまで仕上げられるか!・・と言う感が有ります。是非飲んでみて欲しいと思います。センスに感激!一推しです!