● 将来的に期待値の高い日本の自然派ワインをご紹介します。長野県は大町市でワイナリーを始められた矢野さんです。
ひょんなことからお付き合いをさせていただくことになりました。noisy も良く判りませんで、とにかく2014年に栽培を始め、2017年ものの醸造が初です。
また、まだ醸造設備が整っていないので、ヴィラディストワイナリーの小西超氏さんの委託醸造と言う形でスタートしています。
何しろ初年度の醸造が450本ほどしか無く、実験的なものになっていますが・・飲んでみたらもう・・ビックリです・・!
◇北アルプス山麓農場 矢野園 Ferme 36 矢野さんのブログ http://tatsunokovin.blogspot.com/生産地:Ferme 36(旧名 矢野園) 長野県大町市平新郷
製造について:2017年と同様、日本屈指の醸造家、ヴィラディストワイナリー小西超氏による醸造(委託醸造)。初収穫ということで収穫量が少なく、すべての品種を1回のプレスに投入し、混醸となりました。品種の個性というよりも、それらを超えて個々の品種が互いを支えあい、総体として土地固有の味「テロワール」が現れることを期待します。
2018年9月25日、全品種を房ごとに搾汁。培養酵母による発酵。発酵及び貯蔵の容器はステンレスタンク。発酵後、瓶詰直前まで澱の上で貯蔵(シュールリー)。清澄なし。
2019年4月26日、無ろ過にて瓶詰
アルコール11.9% 酸度:0.54g/100mlPH:3.1 生産本数1111本
2018年ミレジム
冬季に雪が少ない1年の始まりでした。桜の開花は例年より10日から2週間早く、ブドウの生育ステージも全体的に早く推移しました。
5月は平年より降雨があり、新植苗の定着には好意的に作用しました。
7月10日~8月10日にかけて干ばつ(気象庁データによると、この1か月間の降雨量は僅か4mm)があり、乾燥を好む葡萄にとっても過酷な状況となりました。
転じて9月に入ると長雨により日照量が減りました。萌芽が早まった分、収穫期も早まりました。大町では珍しく酸度の保持を気にしながらブドウの塾気を見定めることになりました。
平年より雨量がありましたが、ぶどうは健全な状態で収穫出来ました。
「農福連携」の一環として、大町市社会福祉協議会障害福祉サービス事業所の皆さんに苗植、ブドウの株元の草取り、防鳥ネットの設置、腐敗果の除去、ブドウの収穫、冬の養生として株周りの藁巻等にご尽力いただきました。とりわけ腐敗果を除去したことで、雨にあたっても健全なブドウを収穫することができました。
2019年ミレジム
春先に寒さが残り。グローイングステージの一指標としての桜の開花は、平年より少し遅いくらいでした。四月末の苗植作業時には雪が舞いました。
柿。2018のような干ばつはなく、適度な雨量の中推移し、9月になると好天が続き。果実の成熟によい条件がもたらされました。葡萄のサンプリングデータを見るところ2017に類似しますが、感覚的には僅かに温暖であったという印象があります。