
ファンの多い矢野さんのワインです。もう・・ワイン造りは卓越したものが有り、何の心配もすることは無いです・・と言うより、今日本で最高のワインを造っている一人だと感じています。
そのスタイルはある意味独特で、単一品種にこだわらず、様々な品種の混醸も全くいとわない訳ですが、その混醸もだいぶ年季が入って来まして、
「・・えっ?・・そんな・・黒ブドウと白ブドウを混ぜちゃうの?」
みたいなことから始って、今ではもう、まったくビックリしなくなりました・・(^^;;
ですがそのブレンドがまた・・良い感じなんですね・・この2023年ものの「季来里ふぁーむ・すずき」さんのメルロで矢野さんが仕込んだ・・
「ある意味・・新酒」
と言いますか、ある意味じゃなくても新酒なんですが・・何と・・
「飲んだ感じが・・ある意味・・新酒だと少しだけ感じるだけ」
なんですね。
そう・・とても「こなれて」いて、丸みのあるアロマと味わいでして・・
「強く新酒を感じない」
んですね。

まぁ・・それでも取りに行きますと、MCっぽいアロマがほんのり・・わずかに有り、ワインの若さ、フレッシュさをわずかに感じさせるのみです。
2023年ものですが・・昨年、暑かったですよね~・・めちゃ暑かったし、
「11月に入っての・・夏日?」
が有ったように思います。
それほどに暑い日が続いた訳で・・noisy の育てているピノ・ノワールは暑さと水不足で完全にヘソを曲げてしまった位ですから、それを
「10月3日と言う収穫日」
で収穫し、この2月10日に販売しているんですね。
ほんのりとジャミーなニュアンスを持った、熟した美しく土っぽい・・まさにメルロです。赤みが多く、それと同様に茶色のニュアンス・・言ってみればコーヒーとかカカオとか・・ですね。これは2023年がすごく良く熟した年だからこそ、メルロっぽさとして感じられるのでしょう。
若くフレッシュな日本のメルロワインは多く有りますが、このように・・メルロ本来の粘土系の特徴をしっかり感じさせるワインは余り無いと思います。なので、買い葡萄で在りながらもここまでしっかり熟した良い葡萄を得られたというのは驚愕ものです。
わずかに感じられるピチっとしたガスのニュアンスさえ、良く熟しているようにも感じられます。普通の日本のワインの濃度では無く・・(^^;; 海外のワインと同列になっても全く問題無しだと感じます。
このワインは「王冠」で栓をされています・・たぶん、新酒ゆえのガスとSo2無添加を考えてのことかと思います。今までの、
「軽やかさが有って・・」
と言う表現は当たりません。2023年ものはしっかり熟し、しっかりしたメルロの味わいを、
「酸化防止剤無添加のナチュラルな風味」
で楽しませてくれます。
数が無いので・・申し訳ない・・お一人様1本でご容赦ください。
また、同数の販売条件の無いワインを1本、一緒にお願いいたします。めちゃお薦めです!・・是非ともゲットされてくださいね!
以下は以前のレヴューです。
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【・・おっ・・と!・・目立った泡は無いものの、ピチピチ感はロゼ・ペティアンよりしっかり有るかも!・・これ、今からでもかなり旨いです!】
美味しいですね!・・わずかに粘性を感じるメルロ、非常に美しいです。ロゼ・ペティアンをスティルのブラン・ド・ノワールとするのも良いかな?・・こちらはしっかり赤ワインでは有るんですが、
「発酵由来の炭酸ガスが何とも良い感じに旨味、美味しさを運んで来る!」
と言うのが正しいかもしれません。
アロマも軽やかなノーズでベリーやプラムっぽさに石灰が混じった感じ・・舌先から舌中??・・にはチリチリっと感。少し遅れて果実感やボディが載って来てほんのりと膨らみを見せたかと思うと軽やかな瑞々しい余韻へと流れ込みます。
薄っぺらい感じが無く、ピュアさとナチュラルさ、エキスからのアロマの浮き上がりも、今のところはそのピチピチなガスの役目のようです。
そもそも・・アルコール発酵は、酵母が糖分を食べてアルコールと炭酸ガスに変えることから起きます。ですから当初は甘い葡萄だったものが徐々に甘さを失い、アルコールと炭酸ガスを生み出します。
ですからペティアンは・・ちょっと安易に言ってしまえば、
「可能な限り発酵由来のガスを逃がさない努力をしたスティルワイン」
でしか無い・・(^^;; 訳でして、例えばあのイタリアの物凄いワイン、バルバカルロのワインなどは、発酵が終わったらさっさとボトル詰めしてしまいますから、
「柔らかめの太いコルクを超圧縮して栓をする」
ので、
「びっくりするほどガス圧が有る!」
んですね。新しいヴィンテージのものをヘタに栓を抜こうとすると、
「周りにほとんどを噴出してしまい、ボトルに残ったのが澱だらけの3センチほどの部分だけ」

なんてことになってしまいます。
しかしながらこのメルロのサン・スフルは決してそれほどはガスが無く、圧も・・無いと思います。でも現状は溶け込んだガスがとても気持ち良い状態だと思ってください。
そしてやはり・・まぁ、こう言いますと何ですが、やはり、
「So2無しの美味しさ!」
が光ります。
変な硬さのない、ふんわりと柔らかな触感・・果実のとてもニュートラルなニュアンス、ミネラリティの角が無い感じから、畑の姿が目前に浮かんでくるようなイメージです。
「こりゃあ旨い!」
とおっしゃっていただけるんじゃないでしょうか。
今すぐに飲むのであれば、ロゼ・ペティアンよりもこちらのサン・スフルをお勧めします。ロゼ・ペティアンは来春、こちらはクリスマス・・には中々間に合いませんので、
「年末~お正月の楽しみ!」
としてください。
以前よりも数は増えたとは言え僅少ですし、販売店も多くありませんのでこの機会にぜひ!・・飲んでみていただきたいと思います。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2021年の「山のヴァンせ」ヌーボーは何と赤ワイン!・・しかもシャルドネも入れちゃって、So2不使用で、僅かなガスが舌先に・・飲み口最高、味わいも深い!・・・美味しいです!】

何とメルロ主体にシャルドネをセパージュした・・それぞれ大町のぶどう協組からの買い葡萄で、何とサン・スフルで仕上げた新酒です!・・出来立てほやほや!・・でも新酒に有りがちな「旨味、エキス濃度不足」は感じませんで、
「ナトリウム風の僅かにトロっと感じられるミネラリティがパッチリ」
載って感じられる、飲み口最高の赤ワインです!
アロマは「ふわっ」と優しく、スピード早く、丸く立ち上がります。シャルドネの存在は余り判りませんが、メルローっぽい柔らかさや、思いっきり美しい土のニュアンスを感じます。ただし滅茶重い土・・じゃなくて、中くらいかな?・・土臭く無く、むしろ「角の取れた丸い石」っぽい感じもします。
ちょっとだけガスが有りますが、凄く良く溶け込んでいるので、飲み始めはむしろさほど感じられず、ワインのしっかりした美味しさが伝わって来ます。5~10分ほど経過すると、ガスの存在が少し強くなってくる感じです。
中域も適度に膨れていて、純粋なニュアンスの余韻が結構に長く持続します。

何か・・凄く良いんですけど!
口内を巡らせ表情を拾いに言っても、ちゃんと迎えてくれて要素を放出してくれますし、最初から喉の奥の方に入れてしまっても、かなり魅力的なエキスの淡い旨味と「シュワっと」なガスが感じられます。
ワインが凄くナチュラルですし、いじくりまわしたような感じが全く無いので、赤ワインでは有りますがサンスフルで自然なアプローチで、しかも「危険性の全く無い」味わいですので、これから出てくる鮮度の良いお魚と合わせても、決して苦労しないんじゃないかと思います。
また、全国で何軒か販売されてはいますが、本当に少ない・・1580本の生産のようです。2本ずつ販売していると740人にしか当たりません・・。沢山の人に飲んでいただきたい、長野は大町の自然がくれた恵みです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶美味しいです!・・ナチュラルで滋味深くて旨味バッチリ、しかもドライでSo2使用量もほんの僅かでしょう!超お勧めです!】
良いですね~・・矢野さんの、醸造家としてのセンスの良さも伝わって来るかのような、
「滅茶美味しいご飯を普通に食べてる!」
かのような・・取り立てて凄く無くてまず普通なんだけれど、実はそれが「真実」だったりする訳です。
例えば、ワインを余り飲まなかった方が、ワインファンが「神」とさえ崇めるようなワインを飲んでも・・結構に普通だなぁ・・と感じただけだったりします。
その方にとっては綺麗過ぎて、濃淡が判らず・・と言うパターンも有るでしょうし、最初から否定で入ってしまうと目が曇る・・いや、感覚が麻痺してしまう・・なども在ろうかと思うんですね。
例えば、ある程度ワインに舌の肥えた noisy が「2020山のヴァンせ」を飲んでも、「美味しいなぁ・・」と素直に喜んでしまうような「美味しさ」を持っている訳ですから、このワインの魅力は相当に高いと思いますよ。
ふんわりとした柔らかなテクスチュア・・ちょっとナトリウム多めのトロトロ感のある不透明なミネラリティがふんだんに感じられ、ペティアンと言うほどのガス圧では無いにせよ、その優しいガス圧と、そのミネラリティと、洋ナシや梨、グレープフルーツ的な果実感が、全てバランスしているんですね。
そして・・滅茶飲みやすい!・・楽しいです。身体への進入角度が相当に低く、いつの間にか入っている・・けれど、そのアルコールのマイナス面が感じられない・・みたいな感じです。

で、2枚目の写真・・ちょっと意味不明でムズイですか?
飲みほしたボトルを真上から撮ったもので、中心に少し何かが写っていると思うんですが、これ、「澱」です。
飲んでいるうちに、徐々に、さらに「濁って」来ます。無濾過も無濾過、ただラッキングしただけだと思いますが、ガスの存在で完全には透明にならないんですね。
なので、もう活性はほぼ無いかと思いますが、酵母や葡萄由来のやや重みのある澱が、下に沈んでいる訳です。
この「澱」もまた・・味わいには結構影響していまして・・
「半分か2/3ほど飲んだら、ボトルの口を押さえてシェイクしてみる!」
とか、
「澱の部分を多めに取って置いて、最後にその澱の味わいを楽しむ!」
のも一興でしょう!
So2 は非常に少ないですが、「全く危険性の無い」味わいです。最も、栓を抜いて3日もすれば、「どろんどろん」になっていると思いますが、さらに3日ほど置いて・・凄い状態にしてからまた楽しむ・・と言う、モロビオファン的なアプローチも楽しいかもしれません。・・いや、noisy は責任持てませんので、そんなことをするので有れば、あくまでもご自身の責任でやってくださいね。
日本のワインも楽しくなってきましたね・・。その最右翼の一人、矢野さんの2020年ヌーボー・・・どのように楽しむかは、あなた次第です。お早めにどうぞ!
以下は以前のレヴューです。
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【日本酒で言ったら「どぶ✖く」?・・(^^;; この濁りに旨味がギッシリ!豊かでおおらか、ナチュラルな味わいの中に矢野さんのセンス(想像力+緻密な計算+対応力)が漲っています!】

まぁ、どなたが飲まれても肯定される味わいだと感じました。矢野さんは謙虚でいらっしゃいますので、決して美味しいとか何とか・・はnoisy の様には言いません。どちらかと言うと事務的に、
「・・をやったら・・なったので・・~をして・・こうなりました。」
とだけおっしゃいます。
でも、ま~本当に楽しいワインです。例えば、酵母をたっぷり使った日本酒とか・・いや、ご存じないかもしれませんが・・元気の良い(良かった?)酵母のニュアンスに満ちたシャルドネです。
泡は弱く、ピチピチとはしていますが、今のところは抜栓時に吹くようなことな無いと思います。でも、いつものように気を抜かず抜栓してくださいね。勿体無いですし!
白や黄色の熟したフルーツと、やや軽めだがたっぷりのミネラリティ、ほんのりと甘みが残された味わいで中域がふっくら!・・余韻も柔らかで長いです。硬質な部分の無い、ほんわかと柔らかな味わいで、グイグイとも飲めてしまうし、長く滞留させても微細な表情にも出会えます。
いや~・・ここまで出来るんですね~・・ビックリした!・・素晴らしい新酒です!・・皆さんに飲んでいただきたいですが、限り無く少ないですので・・すみません。
また、赤メルロはおそらく市場に余り出ないと思われます。勿体無いのでnoisy もまだ飲んでません・・(^^;; すみません。
なお、流通経費が掛かると赤字になってしまいますので、申し訳ございませんが、他の造り手さんのワインを同送でお願いいたします。