
ロアーニャのドルチェット、2020年ものです。以前までは「山ほど」仕入れてあり得ないほどリーズナブルにご案内させていただいてました。なにせワインショップさんはほぼ誰も買わないので・・最初の内は千円台、この間までは2千円台前半でご案内できてました。
ですが流石に2016年ものバローロ、バルバレスコで大ブレークしてしまいましたので、もう無理ですね。今までが幸せだったと思ってください・・。それでも頑張って2千円台をキープしていますし、何より、激エレガントで単一種、ブルゴーニュのピノよりエレガントで旨いので・・ご容赦ください。
まぁ・・そうは言いましても、現状はちょっと早いですよ。この暑い夏が終わる頃からグググっとエキスの味わいが乗って来て、中域の膨らみが出てくると思います。
・・・などと言いますと、
「・・ホントかぁ?・・また適当にいい加減なことを言ってるんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、これでも立派な予言士・・じゃなかった、立派に長くワインを飲んでいるワイン屋の親父ですから・・間違い無いです。
もっとも誰が飲んでも「本当に美味しい!」と言えるようになってくるのは冬を超える辺りから・・と言うことになりますが、その頃にはもうどこにも売って無い・・と言う状況になってしまいますので、今から仕入れて慈しむように育んでおくしかない訳です。
どうしてもすぐにホントかどうか試したい方は、
「少なくとも1時間掛けて飲んでみる」
ことをお薦めします。開けたての硬さがどれだけ解れてくるか・・アロマも味わいも、また膨らみもテクスチュアも・・相当に変わって来ます。

この2020年もののはVinous のガローニさんが89ポイント付けています。noisy 的には余り信用していないレヴュワーですが、この状態に近い状況でテイスティングされたのでしょうから・・そんな感じで間違いないです。ですが、この方はほとんど近視なので・・そこで止まってしまうんですね。・・この味わいなら90点は付けない・・それで終わりなのでしょう。
色合いも激的に淡いですが、むしろバローロよりは濃いです・・(^^;; 質の良い美しいタンニンではありますが、酸素を取り込む前はやや硬いんですね。2020年ものですから・・それも近年の造りをしている造り手では有りませんから、
「ワインの状態を見ながら、開いて行くように仕向ける飲み方」
をされますと、今でもさらに美味しく飲めると思います。やり方は、酸素を吸収させる・・温度を(何度か上下に)変化させる・・です。細かいところは今までアチコチに書いてますので、ご自身で挑戦してみてください。
もはやこのような造り手はロアーニャだけでしょう。葡萄本来のポテンシャルだけで勝負しています。甘みは一切無く、無理に抽出せず、しかし敢えて特殊なことはしていないと感じられます。
まぁ・・バローロボーイズがフレンチオークの新樽やロータリーファルメンターを使用して大いに受けたのを横目に見ながら、
「何も変えないこと」
を選んだ訳です。それはとても厳しい道だったと思います。
でもワインの姿・・はきっとそのように、時代にもまれながら変化して行く・・そしてそれに贖う人々がいる訳です。特にバローロ・バルバレスコは、その「ネッビオーロの種子」をどう扱うか、悩まされて来た訳です。そしてこのドルチェットもまた、過熟させると茶色になってしまう、若すぎると香りが青っぽくなってしまって渋い・・だから、安いワインにしかならず、手を多く入れることがし辛らかったんですね。
それでも他のワイン同様にいつもと同じように・・普通に仕上げることで、こんなに「激エレガントで美しいディテール」を生む瑞々しいワインになります。是非飲んでみて下さい・・あ、涼しくなってから飲むか、変化を楽しんで・・いや、ホントかどうか確かめるように飲むか・・です。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【The Wine Front は92ポイント、Cellar Tracker は91ポイント...凄い評価です・・が、その凄さはロアーニャのベースワインでもこんなに出来るのか!と感じさせる部分なのでしょう。】
2017年もののロアーニャのドルチェットを「滅茶安!」な価格でご案内させていただきましたが、ま~・・これが非常に好評でして、エージェントさんの残りを全部いただいても足りない位の勢いでしたし、
「こんなにリーズナブルなのに柔らかくて優しくて、でもちゃんと集中しているんですよね~・・。」
とのお言葉をいただきました。
まあ・・完全にデイリーな価格でしたので、飲んで驚かれたことかと思います。それに余り・・その辺に普通にあるドルチェットとは、質感そのものが違っていましたよね。そこにロアーニャならではの、ロアーニャ風のナチュラル感がキッチリと美しく入ってくる訳ですから、受けないはずが無いとは思っていました。
しかしながら在庫はいつか切れるものです。それに今は、プロパーな価格でしたら買えるし販売も出来るんですが、リーズナブルにお出しすることを考えると、相当に苦労してしまいます。
なので、エージェントさんに相談して2018年もののドルチェットを売らせてくれと・・頼んだんですが、交渉は結構に難航してしまいました。まぁ、3千円上代ですので通常ならどうでしょう・・1割引き+アルファくらいでは何とか行けるんですが、それだと数も厳しいですよね。
で、結局のところはここまで頑張りました。でも今、このプライスを実現するには、飲んでしまうと相当に上げなくてはならず、
「ザ・ワイン・フロント92点、セラー・トラッカー91点」
と言う評価が上がってますし、2017年をご案内させていただき、まださほどは経過してはいない件を考え併せ、
「じゃぁ・・この価格で取りあえずご案内してみよう」
と言うことになりました。
なので、今回はテイスティングレヴューは有りません。
まぁ、ザ・ワイン・フロントの92点は付け過ぎかもしれませんが、ウェブ・クラウド・ソースですから一般人の方の評価が多いセラー・トラッカーが91点を付けているのは、信用しても良いかなぁ・・と。ただしアメリカのサイトですのでその辺も考慮しつつ、でもロアーニャですからね・・。ふんわりと柔らかなテクスチュアに綺麗でふくよかなエキス、そしてちゃんと集中した味わいを見せると思いますので、91点と言うのは良いラインかな・・とも想像してしまいます。
今回入荷分の価格がこれですので、次回は幾らでご案内できるか不明です。高くなるかもしれないし、安くできるようになるかもしれない・・そこは申し訳ありません、ご了承いただいて・・入荷分が無くなったら終了の予定です。
でも24%近くの割引価格ですので、かなりお得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超繊細系の膨らみ有るドルチェット!・・非常に美味しいです!】
ロアーニャです。今回は「激安」です。通常は3千円まで行かない位です。安くても2400円位かと。なので、ロアーニャのナチュラルでふんわり、そして繊細な味わいを確かめるチャンスかと思います。
赤いですよね~・・ドルチェットって、もう少し茶っぽい色彩が入ることが多いんですが、滅茶美しい色合いです。
ナトリウムっぽい柔らかなミネラリティがふんだんに有りますが硬くならず、新鮮な果実を品良く感じさせてくれちゃいます。
まぁ、デイリー価格まで落ちましたんで、きっと売れるに違いないと踏んでいますが・・これでロアーニャのファンになっちゃいますと大変ですよ。バローロもバルバレスコも滅茶美味しいですし、地元品種の白だって、おそらくビックリするほど感動しちゃうんじゃないかと思います。
とにかくこれは一度飲んでいただかないと。こんなにリーズナブルに出来る機会は早々無いと思いますので・・是非何本か、挑戦してみて下さい。超お勧めします!
以下はバルバレスコ・パイエ2012年のレヴューです。
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【ロアーニャの素晴らしさはボトルとしっかり向き合ってこそ理解出来ます。そしてこの真のナチュラルさ理解したら・・もう離れられないかも!】
ロアーニャと言ったらやはりこれでしょう。「バルバレスコ・パイエ」です。2012年もので、評価も高いです。勿論ですが、ヴィッキエ・ヴィーニュ・・・現在はヴィッキエ・ヴィティとイタリア語に変更になっています・・・も、そして超古木の「クリケット・パイエ」は垂涎のワインですし、単独所有になったバローロ・ピラは何と「ピエ・フランコ(自根)」で、どのキュヴェも素晴らしいです。
noisy にとっても久し振りの「パイエ」・・・今回は開けさせていただきました。良い景色ですね・・。イタリアでは普通なら40年を超えるような古木は植え替えられてしまいます。このグラスの色合い、グラデュエーションは古木ならではの深みのある色合いと言えるでしょう。
味筋は・・・例えば、noisy も好きですが、バルバレスコ・ラバヤのブルーノ・ロッカとは・・正反対です。こちらは「カッチリ」とした・・エッジがしっかりと判る味わいです。
しかしながらロアーニャのワインは、すべてが、
「グラデュエーション」
です。
そしてデジタリックでは無く、どこまでも「アナログティック」です。連続で可変して行く感じなんですね・・。
誰に似ているか?・・・と問われましたら・・、生産地は異なりますが、
「マッサヴェッキア」
でしょう。
そして、むしろマッサヴェッキアはミネラリティが膨大で、飲んでいてもそれが目立ちますが、ロアーニャはそこも「アナログティック」なんですね・・。
抜栓すると、もう・・柔らかくフカフカしたニュアンスでアロマが立ち昇ります。妖艶ですが行き過ぎない・・ちょうど、どっちとも取れないベストなポジションです。果実が目立つだけには絶対行かないが、実は呆れるほど存在していて、官能感をも醸し出している感じ・・でしょうか。
良く出来た飲み頃のブルネッロのように枯れたニュアンスも内包しつつも、「枯れているな」などとは全く感じない「生きの良さ」を感じます。これも中域がたっぷりで、エッジに向かって見事なアナログ的グラディエーションで描かれているから・・だと思います。
余韻も実に長く、バルバレスコ的なハーブのニュアンスが、キツク無く、適度なバランスでノーズに抜けつつ、旨味のエキスが収束して行きます。そして・・残り香・・これも実に良い・・優しく柔らかくしっとりとしています。
「無いのでは無く、たっぷり有るのに奥ゆかしい」
んですね。
果実ももう・・知っている果実を次から次へと書きたい位ですが、そんな野暮はしません。スイカとかキンカンとかまで・・感じます。勿論、各種果皮のニュアンスも・・素晴らしい味わいでした。是非飲んでみていただきたい!
因みに、ワイン評論家さんたちの評価を探してみましたが、最新のものは余り無く、ようなっと見つけたのはアントニオ・ガッローニさんのもので、
「95Points」
でした。
普通の「パイエ」でこの評価ですんで・・はい。凄いですよね。
因みに自根の2012年バローロ・ピラは96Points、2008年のバルバレスコ・クリケット・パイエは97Points とのことです。個人的にはガッローニさんのパイエ95ポイントはほぼ同じ意見です。ですがどうも彼は・・noisy には全然判らないんですね。なのであくまで参考と言うことでお願いいたします。
バルバレスコ・パイエ・ヴェッキエ・ヴィティは、樹齢の高い葡萄のキュヴェのみで仕上げた特別バージョンです。バルバレスコの最高のワインと言って良いかと思います。ガッローニさんは2008年のクリケット・パイエと同じ97Points・・だそうです。
クリケット・パイエは良年のみリリースされる超限定のバルバレスコです。1999年ものがレスプレッソ誌で満点を獲得し、ロアーニャの名を世に知らしめています。最近では珍しく2007年、2008年と続けてリリースされています。飲んでみたいですよね~・・これは!
バルバレスコ・アジリ・ヴェッキエ・ヴィーティは、ロアーニャのワインの中では最も力強いと言われる味わいです。まぁ、ロアーニャのワインは女性的・・と言われますが、これはその中でも最強。アマゾネスみたいなワインです。勿論超古木です。ガッローニさんの評価は 95Points で入荷は3本。
バルバレスコ・モンテフィーコ・ヴェッキエ・ヴィーティは、パイエをさらに繊細にしたような・・感じです。縦伸びする・・と言うか、良く香る・・と言うか、イメージ的には長身の美人さんです。こちらも超古木の限定品です。入荷は3本だけ。
バローロ・ピラは何と「ピエ・フランコ」です。(ルイージ・)ピラ家がピラ畑を所有していない・・と言うのは、どこか「グッチ」を思い起させますが・・そんなことはどうでも良いですね。カスティリオーネ・ファレットの名畑で、重厚さよりもエレガンス、芳香に振れたバローロです。
バローロ・ピラ・ヴィッキエ・ヴィティはピラの古木のみで仕上げた限定品です。超古木の80年以上のもので入荷は少なく3本のみです。ガッローニさんは通常のピラが96ポイントでヴィッキエ・ヴィティの評価が見当たらず・・一体、何点付けたのか・・ある意味、興味を持ってしまいました。
ようやく念願適って、ロアーニャのご案内が出来ました。でも・・白も滅茶苦茶旨くて感動しました。この季節・・美味いんですよ・・白ワインが!是非ご検討くださいませ。さすがの「ロアーニャ」!絶品です。