
いや~・・良いですね~・・素晴らしいアロマ、味わいでした。美しく深淵な色合いにもオーラを感じます。
このヴィーニャ・スキエーナ・ダジーノは単独葡萄園ものですので、通常のブルネッロに比べますとやや高価では有りますが、この深い起伏が有りつつバランスの優れた個性的な味わいは、最上級クラスでしか味わえないものかと思います。
当然ながら昨今流行りの濃密クリーンなタイプ、もしくは物凄くビオに寄ったタイプでは有り得ません。非常に「クラシックな造り」のブルネッロです。
中域に物凄い膨らみを持ち、低域~高域に優しく伸びて行くパレットです。ややもすると長い熟成で中域がやや「粗」に感じられてしまう・・ポテンシャル不足のブルネッロが多いですが、全くそんなことは有りません。
また、酸の味わいが凄いですね。多くのブルネッロの生産者が若々しい酸を失い切らないように様々な醸造・熟成の努力をしていますが、コンクリートタンク->大樽 と言うクラシックな造りから、若々しい酸と熟して滑らかになった酸の両方をバランス良く持ち合わせています。
そこからの果実や有機物の表情が行けてまして、そんな酸バランスをしていますので、表情がとても立体的なんですね・・。
それに、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの神髄とも言える「熟成の表情」が見事に加わり、赤や紅の果実に加え、茶や黒い果実・植物のニュアンスと、枯れ始めたニュアンスが混じりあいますので、滅茶苦茶複雑です。
ココアやコーヒーのニュアンスも有り、ややこってりしつつ、またあっさりと切れ良く、表情を様々に変化させてくれます。
質感はもう言うこと無いですね。さすが・・と言う感じです。大柄さと繊細さの両方を持っていますし、やはりここは、
「高質なブルネッロでしか感じられない満足感!」
を得られるんじゃないかと思います。
熟して飲み頃になりつつ有るタイミングです。是非一度、飲んでみてください。お勧めします!