【あの気高き最北のピノ・ムニエ、ジェローム・プレヴォーより北に有るエルモンヴィル産のシャンパーニュ!そして同じくジャック・セロスの弟子が造る希少なシャンパーニュです!】-----以前のレヴューを掲載しています。

まぁ、余り人の言うことを鵜呑みにはしない方だと思いますので、エージェントさんが凄く良さそうなことを言っても、信頼できるな・・と思えるようになるまでは、
「・・なるほど・・」
と頷きはするものの、
「じゃぁ・・送って・・」
とは中々成らないのが浸透してしまったのが災いして、どうやら、
「あの人を落とすには飲ませるしか無い」
と思われたらしく、散々アチコチのショップさんを回った挙句の夜に、noisy の店にサンプルを持っていらっしゃる方が増えてしまいました。
余りエージェントさんの話し相手になっていると、新着も何もできなくなってしまうので、
「頼むから来ないで!」
と言っているにも関わらず、アポ無しでも押しかけられてしまいます。まぁ・・ワイン屋としては有難いことでは有りますが、そうは言っても、
「飲んだから買う訳では無い」
のは当たり前で、結局飲ませていただいても、眼鏡に叶うポテンシャルが無ければ買わないので、徒労に終わらせてしまって恐縮してしまう訳です。
このシャンパーニュ、ミニエールも、名前は聞いたことは有っても飲んだことはなく、セロスの弟子も親戚も、沢山いらっしゃいますので、
「良いと思わなけりゃ買わないよ」
と念を押してからテイスティングさせていただきました。
もう夜6時とかの時間で、しかも朝からアチコチ回られていらしたのでしょう。しっかり冷えてはいましたが、しっかり滅茶苦茶暴れていました。そんな状態のシャンパーニュのテイスティングも、慣れているっちゃぁ・・慣れてはいますので、美味しさは兎に角、ポテンシャルは何とかしっかり取ることが出来ました。
で、
「買ってくれたら残りは置いて行きますので、後でしっかり確かめてください。」
と言う訳です。それなのに、
「申し訳ないですが数が無いので12本ずつしかお渡しできませんが・・」
と言うことなんですね。・・まぁ仕方ないです。ポテンシャルも味わいもしっかり受け取ったので、仕入れさせていただくことになり、そのボトルを持ち帰り写真にしたわけです。

なので、
「滅茶苦茶荒れた状態の泡」
の写真しか取れませんでした・・美味しかったですが・・(^^;; 勿論、クリーミーさは大部分が無くなっていると感じました。しっかり休めますと、かなり良い感じでしょう。ブリュット・ゼロの方が泡持ちが良いことは・・判っちゃいますよね。
まずはアンフリュアンス・ブリュットです。あの最北のピノ・ムニエを醸す、素晴らしい生産者、ジェローム・プレヴォーよりももっとずっと北に有る・・・ランスよりもさらに北西に8~10Km位でしょうか、どちらのキュヴェもエルモンヴィルと言う村の葡萄です。勿論ですが格付けは無いでしょう。
アンフリュアンスはナチュラル感の在る味わいで、マロラクティックをしない美しい酸を持ち、それでも長い熟成による滑らかさが感じられる見事な味わいです。
そうですね・・最近のジャック・セロスに良く似た・・でもブラン・ド・ブランでは無い上級キュヴェが有るでしょう?・・そっちよりの風情です。ヴェット・エ・ソルベを1に対しユリス・コランを2、ブレンドしたようなニュアンスと言ったら良いでしょうか。
少し荒れていましたので・・少し分離され、却って様子がちゃんと判りました。マロラクティックはやっていないとのことですが、自然に起きたマロのニュアンスがほんの僅かですが感じられました。その分、滑らかさも加わっているかな?・・と言うところです。
そしてブリュット・ゼロ。こちらはマロのニュアンスが無い、非常に美しい味わいです。アンフリュアンスよりも高貴さがしっかり感じられ、その分、ナチュラルさは減った感じ・・これ、滅茶美味しいです。アンフリュアンスも旨いですが、より石灰のニュアンスに長け、ドライながらも旨味の芯が有ります。泡質も良く、長く持ちます。
そしてどちらのキュヴェも、泡が余り上手に写ってはいませんが、非常に「細やかな粒」が有るのに気づかれると思います。やはりこれは長い熟成によるものです。実に良い感じです。
なので、リーズナブルでよりナチュラル、バランスの良いアンフリュアンス、非常にドライながらピュアで質感の高いブリュット・ゼロと思っていただいたら良いと思います。
まぁ、余らないとは思いますが・・アチコチのサイトを拝見すると随分売り切れていたので・・しっかり休めて再度飲みたいと感じさせてくれました。今回は入荷の無かった他のキュヴェもあるようですので、入手できましたらご紹介させていただきます。是非ご検討くださいませ。