[ oisy wrote ] ピュア感に震えました・・・
シームレスで、酸の一粒一粒がテカテカしています。ピチッと酸にハリがあり活き活きとしています。
非常にエキス的で・・・薄いエキスが幾重にも重なったような丁寧な「エキスの層」を感じます。
そこから産み出されるのは「綾」のある赤い果実のエレガンス。結構な「面」で上がってきます。この価格帯で、この香りの上がり方は・・・なかなか無いと思います。
そしてこの「純なジュース」。これはやはり、一度も農薬を使用されていないピュアな畑をビオディナミを行っているから・・・なのかもしれません。まるで「清流」のような純朴さ、同じく森を開墾するところからはじめたラロック・ダンタンのワインに通ずるものがあります。彼らはこの純朴さを手にいれるために多大な労力と時間をかけているわけですね・・・
適当なサンジョヴェーゼにありがちな雑味や引っかかりは全くといって良いほどありません。トゲは全くありません。シームレスあん液体に惚れ惚れしちゃいます。
中域の薄くなりがちなサンジョヴェーゼを適度にカベルネ系品種がサポートしているようにも感じます。そのため総じてバランスよく、空白のないワインです。
単にナチュラル思考の造り手ではこうはいかない・・・と感じます。ナチュラルな方向性の中に、ロジックを組み立てる能力があり、テロワールを引き出す手法がある。
そういえばイ・マンドルリの醸造哲学は「テロワールを醸造する」でしたね。まさしくこのヴィノ・ロッソはテロワールを醸造されたものであると感じます。そしてラロック・ダンタンの「テロワールは品種を超える」や、oisyが最近痛感している「品種はテロワールを表す器に過ぎない」という考えともリンクしていると感じます。
ものすごく純で、癒しを与えてくれるワインです。ただのアルコールでは体へ負担を与えるばかりですが、イ・マンドルリのワインは飲み疲れせず、むしろ胃腸を労わってくれる優しさ、心に染み入るワインです。どうぞご検討くださいませ。