
実に美しい「赤」を見せつけてくる「ロゼ」です・・。黒葡萄を少し漬け込んで色合いを抽出してから圧搾、醸造したキュヴェです。赤ワインと白ワインをブレンドしたものとは異なります。
何ともエレガントな味わいですが、思いの外充実しています。線が細そうに思えるかもしれないんですが・・結構に太くなってくる感じです。でも決して、
「タンニンの存在が・・」
「抽出の強さが・・」
と言うような、軽妙さに対してのネガティヴな印象を強くするものでは有りません。
そしてやはり・・このインドミティならでは、と言うことになろうかと思いますが、
「So2を使用しないで醸造する」
ことが、このワインの全てを物語っている・・と言うか、インドミティの全てがそこに在る・・とも思います。まぁ、澱と一緒にマロラクティックを温度調整しないで自然に・・などと言うアプローチも、
「軽やかなのに充実した香りと味わい」
に寄与しているのも間違いないですが・・。

アルコール分は12度ほどなので、決して強くは無いです。なので、ボディ感はむしろ乏しいはず・・なのに、最終的にはしっかりと大きさを感じさせてくれる・・エレガントなロゼ・・と言う不思議な味わいを持っています。
フリッツァンテの項でも書かせていただきましたが、どこかピエール・ボージェを彷彿させるように感じます。まぁ、もう少し放置主義は取らない、正統派なスタイルだとしても・・です。
色落ちはしますが、赤なので・・ちょっとくすんでくる感じで無くなってしまうと思います。
「発酵が・・終わらない・・」
などとシモーネが言い出さない方が良いかな・・。その辺は何とも言い難いですが、
「発酵が進まず10年も放っておいたキュヴェをリリース」
と言うのは、反対に怖いもの見たさで興味は沸いてしまいますよね。まぁ、ナチュラルワイン大好きな方限定かもしれませんが、もしラシーヌさんがおっしゃっていることが真実であれば、
「あのシルヴァン・パタイユの2019年もまだ発酵が終わらない」
と・・昨年暮れには言っておりましたので、noisy としましては・・
「・・それって・・ワインなの?」
と・・。色々と有ります。是非ご検討くださいませ。