【気づいてたら「酸」だけでレビューを書いていました・・が、それほどに多彩な表情の「酸」を持つワインです・・!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] シモーネのバランス感覚は脅威的である・・!と感じます。SO2の低さからは考えられないほどに安定しているからです。
このロタイ・ロッソも、その低〜いSO2の大きな恩恵を受けているワインのひとつです。
ラズベリーや木苺のような、小さくシャープな赤果実に、スレンダーなボディ感。そこから穏やかにエレガンスの立ち上がりも感じられます。
ほぼ完全にドライなエキス、このワインの味わいの大部分を締めるのは「酸」です。
マロをしていないか、かなり控えめです。なので、まろやかな乳酸はほぼ感じず、「シャープでハリのあるリンゴ酸」が主です。そのことからもロタイの元々の果実が持つ酸を大事にしたい意図が感じられます。
というのもこのロタイの酸、ひじょ〜に「健康的」で「活き活き」としているんですよね。これは素の果実が健康的であるということをダイレクトに感じれるレベルです。
SO2の少なさにより「酸の輪郭」がよりクリアーにはっきりとしています。酸も色々な酸がありますが、それら一つ一つが元気で、ハツラツとしていて、絡み合い、「表情が豊か」。単調さがありません。
酸自体が湿り気を帯びており、伸びやかで、艶やか。これはSO2により押さえつけられたワインにはない、「酸の表情」です。
そして、酸素と触れ合わせているうちに「酸のあまやかさ」がゆるゆると出てくるんですね。そうなるともうロタイの虜です。(後日他のレビューを書いているときに、この酸が持つ魅力の正体に気付きました。詳しくは「ロッソ・セレステ」のレビューにて。)
酸との触れ合いの隙間から、ミネラリティも見えるようになってきます。透明感があり、クリアー、酸に隠れるようにして見えずらかったですが行き渡りを感じ取れます。まあそれは輝きを見ればわかるんですけどね。これだけ冷ややかでシャープなのに粘性も高いですからポテンシャルもあるなーという感じます。
現状若干還元的です。今飲むなら前日抜栓でもいいと思います。還元感もそこまでではないので、初夏の頃には取れてきているはずです。
こういう酸の綺麗なワインはやはり夏に飲みたいですねー!こんな綺麗な酸が沁み渡ったら、最高に身体が喜んじゃいます。
既に真夏日を迎えている異常気象の今、これからの季節、身体を労るのはこのようなワインだと思います。ご検討くださいませ!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
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【一般的なヴェネトのワインとは・・ちょっと思えない、ブルゴーニュワイン的エレガンスと味わいに近い美しいエキスのピュア&ナチュラルな・・見事過ぎる味わいです!】 いや~・・凄いですね~・・やはり天才なんでしょうか。イタリアでこんなワインを造れるって、相当どこかおかしくないと無理だと思ってしまいます・・いや・・すみません、貶しているんじゃなくて、めっちゃ褒めているんです。これなら・・
「世界中で人気で余り入って来ないから1ケースしかあげられないんですよ・・すみません・・」
と言うインポーターさんのK君の言葉も納得です。相当旨いです!
ほぼほぼ・・ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでしょうか。ブルゴーニュほどはマロがキツク無いのと、フリウラーノ・ロッソと言うことでほんの僅かに伸びやかな緑のニュアンスが高周波に感じる部分・・がディテールとして感じられるかもしれません。
ですので、一般のヴェネトのワインのようなアパッシメントのニュアンスは完全に無いですし、中域の膨らみに頼った感のあるヴェネトのロッソの「詰まり感覚」も無し・・。当然のように滅茶ドライで甘みも無しですが、エキス感はバッチリ・・そして、伸びる伸びる・・どんどん上昇して行きます。
この人、絶対ブルゴーニュ好きだろう!?・・なんて思ってしまいますよ。そうじゃ無かったらこんなデザイン、するもんかな?・・とさえ思ってしまいました。
美しく赤い苺のニュアンス、そして摘んだばかりの細やかな毛の生えた苺のフレッシュさをどこか残しながらの、ブルゴーニュ的なベリーと赤さが多めのチェリー。
中域はヴェネトのワインとしますとむしろスレンダーです。でも普通のワインだとすると・・普通?・・徐々に膨らみますが、それでもそのスレンダーな姿を壊すほどでは有りません。
伸びやかですから・・香りの上がりも凄く良いです。そして何故か・・
「So2的な感覚がほぼ無い!」
ですから、身体への進入角度が優しいです・・。だから酔い覚めも軽いし凄く楽です。
しかも、
「余り食とのマリアージュを考えなくても大丈夫なほどのナチュール!」
なのに、
「揮発酸的サワー感も皆無に近い!」
んですね・・。ナチュールさを感じる割には美しくてとてもピュアです。
これは飲んだら惚れちゃうでしょうね・・素晴らしい!・・飲んでみてください。安くは無いが全く高く無い!・・そう思っていただけるでしょう。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなワインを1年目で造れるって・・もしかして・・天才?・・有り得ないようなエレガンス表現の本質に出会います!】--すみません、飲めていません。少量です。 アルガ白 いや・・noisy のスタイルとしましては、基本、テイスティングして自身で納得した上でお客様にご案内することにしていますんで、右から左へ流すだけ・・と言う一般的なやり方よりも時間が掛かります。それはもう、そういうものですので仕方が無いとは思ってはいるんですね。
なので、このインドミティについても初めて日本に入って来た訳ですから、
「飲んで確かめてから」
と思っていたんです。インポーターさんも何故かサンプルをくれる・・と言うので・・有難いことです。
で、サンプルが到着はしたんですが、その翌日に電話が有り、
「すみません・・サンプルは送らせていただいたんですが、品物がもう無い・・いや、1ケースずつは取ってありますんで・・」
「(・・はぁ?・・)」
なので、テイスティングアイテムに溢れてしまっていたので、そのまま放置せざるを得ない状況になってしまいました。
ところが2週間後位にお客様から「インドミティは無いか?」とお問い合わせが有り、
「・・ん~・・インドミティ?・・聞いたことはあるが・・何だっけ?」
と。
それでようやくテイスティングを始める気になって飲んでみた・・のが実情です。でも結果、1ケースずつでは無くなってしまい、結局数本ずつにまで減らされることになってしまいました。
ところがですね・・飲んでみて、ま~・・驚きました!・・マジでこんなワインを1年目の新人さんが造れるのかと!
いや~・・物凄い「センス」の持ち主であることは間違いないし、しかも、実際に3アイテムをきっちり造り分けてもいて、それぞれに個性豊かながらも、確実に「ナチュール」で有り、完全に「健全」であり、心を揺り動かされるような魅力に溢れたワインだったんです。
ラミンゴ白 1枚目の写真はアルガ・ビアンコです。ヴェネトのワインです。ほんのりと「甘やか」なニュアンスのある白ワインで、エレガンスたっぷり、精妙さもバッチリ、身体にしんみりと入ってくる角度の優しいことったら・・。質感も物凄く高いですよ。そしてアルコール分はなんと・・11.5度です!
薄い?・・いや~・・全然!
実にちゃんとした、むっちりなボリューム感ですが、しつこさは無いです。ふくよかで柔らかで、でもきっちり芯を感じる味わいです。
2枚目の写真はラミンゴ白。こちらは非常にドライです。そして高貴なアロマが漂う・・ちょっと高級品の感覚すらして来ます。煙、石、おだやかな果実。そのすべてが高貴に感じられてしまう。ボディもアルガに比べるとややスレンダーでタイトながら、全く異なるタイプで実に旨い!・・アルコール分は何と・・12度ですよ。エレガントに感じるのも当然では有りますが、普通だと「物足りない」と言うイメージにしか、ならない危険性も生まれてしまうかもです。
3枚目の写真はロタイ・ロッソです。最初に言っておきましょう・・。アルコール度は12度です。イタリアンワインですよ・・これ。ヴェネトのワインです。ドイツや、ましてやブルゴーニュのピノ・ノワールでも有りませんよ。この淡~い色合いから、驚くべきエキスの旨味、そこから発っせられるアロマは、丸みと穏やかさたっぷりな、ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的なエレガンス。味わいのイメージも全くそのものです!
ロタイ・ロッソ 敢えて言うのなら、大昔のピエール・ボージェの本人曰くの失敗作、レトゥルディ2003年を彷彿させる部分はあるかもしれませんが、これ、滅茶美味しいんですよ!
敢えてもう、品種がどうこうは触れませんが、まるで穏やか、シミジミ美味しいピノ・ノワールの精を身体に取り込んでいるかのような錯覚に陥ってしまいます。素晴らしい・・です!
こんなに穏やかな、エキスそのもののワインをイタリアで造れるって・・どういうこと?なのか、まだ良く理解できていません。
もしブラインドで出されたら、イタリアは真っ先に消してしまいます。
穏やかでエキスたっぷりで、芯がちゃんと有って、So2なんて存在に頭が動いて行かないようなナチュラルな味わい・・どうみたってフレンチだろうと思ってしまいます。
それが経験則に寄る思い込みなんだと。良いワインはこのようにもなるんだと・・言っているかのようでした。
それにこんなワインが、
「世の中から一瞬で消えた」
ことが、ある意味・・嬉しくも感じています。いつものペースでのんびりしていた noisy がいけない訳でして、本当に素晴らしいワインはさっさと押さえるに限る訳です。
今回は少量ですので、申し訳ありませんがお一人様1本限りで、次回の入荷・・おそらく2019年ものになるかと思いますが、お楽しみにされてください。
いや~・・穏やかだけれど真実を手元に感じられるもの凄いワインでした!