
昨年辺りから日本に入って来たと思われる「ラ・パルセル」です。正確には、
「シュヴルー=ブルナズル」
でしょう。もしくは、
「シュヴルー=ブルナズル・ラ・パルセル」
でしょうか。
まぁ、こんなことを言うから嫌われるのでしょうが、本当にワイン屋の皆さんはいい加減で、ヴィンテージ表記やミレジムと受け取られかねないような記載の仕方・・たとえば、「シャンパ―ニュ・ラ・カペラ2016」とか、「ヴィンテージ2017」とかで、ラ・パルセルのシャンパーニュをご紹介されているようです。
ましてや、結局右から左に流すだけの数量しか入らないので、販売する方も良く理解はしておらず、ミレジムはミレジムと表記しているから・・と言う理由なのでしょうが、
「本当に判ってるの?・・やる気、有る?」
と疑問符が付けざるを得ないようにしか思えないシュチュエーションが増えてしまっています。
とはいっても当方の若手も、ヴィンテージは間違えるし価格も、入荷数さえも間違えてくれるので、親方としますと一瞬たりとも気が抜けません。
それにしても950本程度しか各キュヴェをリリースしていないのでしょうから、中々に難しいことになってしまうのでしょうが・・。

で、結局・・飲める数量が入って来ないので、どんなワインなのかとネットのアチコチを調査しても、ラ・パルセルを僅かにいただけたのであろうワイン屋は良いとこ、ラシーヌさんの試飲会で少量飲ませてもらった程度、どんなシャンパンなのかは伝わってこないですし、最近飲まれたであろうお客様もいらっしゃるには違い無いとは思うんですが、相当以前に・・正規で日本に入って来る前の、印象らしきものしか見当たりませんでした。
今回は、何故か分けていただけると言うことですので、黙っていただいた訳ですが、今後も順調に入ってくるかどうかなども不明・・7本しか入っていないワインを2本も空ける訳には行かないんですね。今まではどんなに少なかろうが高かろうが無理やり、一度は飲んで確かめてご紹介させていただいてましたが・・こんな状況は非常に残念ではあります。
ですが、「飲まない」「テイスティング無し」でも、お伝えできることは少なからずあると思っていますので、今回は裏のラベルの写真でご紹介させていただきます。
上の写真はコニジです。ほとんどのサイトでは、「シャンパーニュ・ラ・コニジ2017 ラ・パルセル」となっていますが、ミレジムでは有りません。収穫年が2017年と言うことになります。シャンパーニュには規制が有りますので、2020年に2017年のミレジム・シャンパーニュは有り得ない訳ですね。
で、右下の方に、結構な情報が入っています。「Extra Brut zero dose・・・」
・・「ドザージュ無しのエクストラ・ブリュットだよ。収穫は2017年の9月8日の朝だよ・・。ティラージュ(瓶詰)は2018年7月20日にした・・・この日は花の日(ジュール・フルール)さ。デゴルジュマンは2020年1月24日にしたけど、この日が果実の日(ジュール・フリュイ)だったから。950本造って287本目だよ・・」
ですね。
で、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのピノ・ムニエ100%ですから、すこし粘性が有りそうです。他のキュヴェのテクニカルには、
「マロラクティック無し」
みたいに書いていましたので、フレッシュタイプでしょう。ただしマロは意識しなくても起きる場合も有りますが、少なくともボランジェのような「濃い味」では無いと思われます。
そしてこの畑も同様なのかは不明ですが、「山羊」を飼い、その排泄物で有機的なアプローチをしているようです。So2も少ないように思われますので、
「ふんわりと柔らかく適度に濃度や粘性の在る、フレッシュ系の超ドライな味わい」
なのかなと・・思います。違ってたらすみません。
ラ・カペラの裏ラベルは情報が少なめです。
「950本造った938本目だよ。瓶詰は手作業で2017年7月25日の花の日に。ドザージュ無しのA.O.P.シャンパーニュ。」
他にも、樽熟成で10カ月・・とか、結構饒舌に書かれていますので、味わいは何となく想像できるでしょうか。
まぁ、近場の方が一人でも購入していただけるようだと、この先、飲めるかもしれないと・・淡過ぎる期待だけしています。ご検討くださいませ。