● いや~・・参りました・・期待を大きくして待っていた3年目、2021年のドメーヌ・ボワジェ・フレールです。
一般のオファーには載って来ずに、特別頒布みたいな・・超少数の割り当てが有ったので、入荷数の余りの少なさだけが目に入り価格が後回しになってしまいました。余りの値上げに後で気付いたら・・「ぎゃふん」です。
どこか海外メディアがいきなり高い評価をしたのかと調べてみたのですが評価自体が見当たらず、そもそも販売しているのも日本国内で何軒かのみ、海外では販売済みが1軒のみと言う状況。
なのでインポーターさんに問い合わせてみると、
「周りに合わせた」
とのこと。
まぁ、レ・スショやエシェゾーがメタヤージュから戻って来たことも有り、醸造所の拡充やら人手の確保やら・・メタメタになっていることは想像出来ますが、それにしても凄い値上げでした。
そしてこの2021年は相当収量が減ったと思われますから、値上げに踏み切らずにはいられなかったのかな?・・と想像します。
Noisy wine としましても、これから目の離せないドメーヌになるんじゃないかと言うことで、頑張ってご紹介をさせていただいていましたが、この2021年ものは・・
「全アイテム合わせても1ケースに満たない」
と言う凄く少ない入荷数です。
結果的に、何とかA.C.ブルを開けることで・・少しだけ判って来ました。

まずはボトルですが、凄く重い・・重量瓶を使用しています。そして写真をご覧ください。
「DIAM 30」
と焼き印を押されたコルクを使用しています。これは最高級の集成コルクで30年保証・・と言う滅茶高価なコルクです・・いくらするのかは知りませんが、相当高いそうです。
そして30年も保障すると言う訳ですよ。通常のコルクが保障は無し・・寿命は15年と言われています。
しかもこのDIAM、長さがなんと「56mm」も有りまして、これをA.C.ブルゴーニュクラスから使用している訳ですね。ドメーヌの意気込みが伝わって来ます。
ですが、ワインの質が伴わないと何の意味も無い訳ですから・・その辺りをしっかり調査させていただきました。
仔細はA.C.ブルのコラムをお読みいただきたいのですが、noisy 的にはこのように判断いたします。
「価格が適正かどうかは判らないが、質は物凄く良い。劇的にエレガントで余計な圧を加えない美しい造り。ナチュール系の柔らかで膨らみの有る見事なアロマと、繊細な味わいがテロワールを具現化できている。海外メディアが高い評価を付ける下地は今のところ無い(彼らにはちゃんと判断できないほどエレガントである)。2013~2016年頃までのドメーヌ・フランソワ・ラマルシュとイメージが被る」
これを意識していただき、とにかく飲んでみたい!・・と思われる方、また2020年までのボワジェ・フレールを飲んでいて、価格は支障なしで飲んでみたいと思われる方、限定になると思われます。
noisy もこのようになるとは夢にも思いませんでしたが、われわれの想像を超えて世の中は大きく動いているようです。
今回は Noisy wine も利益度外視、とにかく手を出しやすい価格でオファーさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
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お待ちかねの方も多いでしょう。珠玉のワインを生み続けるヴォーヌ=ロマネではほぼ有り得なかった、ヴォーヌ=ロマネの新しいドメーヌの2年目、ボワジェ・フレールです。
ドメーヌ・マニエル・ノワロを半分継承した造り手ですが、noisy も2年目の2020年ものと言うことで・・頑張ってテイスティングさせていただきました。
いや・・ニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ダモードが半端無い出来です!・・2年目でここまで出来ると言うのは凄まじいです。まぁ、余程他のドメーヌで長く修行されていたのかと思います。
余りにレ・ダモードが凄過ぎてヴォーヌ=ロマネのジャシェが霞んで見える現在では有りますが、
「クラシカル・ナチュール」
と言う造りから・・いや、新樽を掛け過ぎない・・と言う造りから、どうしても・・
「飲み手にピュアなポテンシャルが伝わってくる」
味わいですから、3アイテム有りましても・・
1位 ニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ダモード
2位 ヴォーヌ=ロマネ・レ・ジャシェ
3位 ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
になってしまう訳ですね。しかもレ・ダモードが半端無い仕上がりですから・・。
しかしヴォーヌ=ロマネもA.C.ブルも、クラシカル・ナチュールそのまんまの味わいですから、いずれ1級レ・ダモードと同じような印象を受けるワインに仕上がって来ます。
新樽をもう少し掛けましたらリリース直後のバランスもドメーヌとしての統一性も近いものになると思いますが、そうしてしまうとこの「ピュアな印象」を大きく損ねることになります。
ですので、決して
「エマニュエル・ルジェ・タイプでは無い」
「どちらかと言えばセシル・トランブレイに似たタイプ」
かと思います。まぁ、セシルよりも数パーセント、新樽は少ないかとは思いますが、今後・・1年後か2年後でしょうか、素晴らしいレ・スショやエシェゾーがリリースされた時にほぼほぼ判ると思います。
なお、数は少ないのでお早めにご検討くださいませ。
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もう新しいドメーヌが生まれる下地が無い・・と思われていたヴォーヌ=ロマネの村に、何と新たに「ドメーヌ」が生まれました。その名も「ドメーヌ・ボワジェ・フレール」。どうやら一世を風靡した「ドメーヌ・マニエル・ノワロ」の血筋のようで、ノワロ家に嫁いだ姻族の継承者がフェルマージュで貸していた畑の契約終了と共にドメーヌを設立したようです。
マニエル・ノワロは・・そうですね、PKさんの「バーガンディ」の格付けによりますと、「4つ星ドメーヌ」ですから、相当に高い評価を受けていました。比較的濃密で、
「ヴォーヌ=ロマネ1級レ・スショ」
「ニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ダモード」
が有名で、エシェゾーも持っていました。ですので・・間違いないですね。
4つ星ドメーヌを事実上分割買収・・と言うか、分割相続したような形になるのでしょう。(実際はマニエル・ノワロはリシャール・マニエールとして残ってますが・・)まぁ・・そうじゃないと至高の「ヴォーヌ=ロマネ」の畑からワインを産するドメーヌを始めることは不可能でしょう。
ただ、マニエル・ノワロはクラシカルだが比較濃密で綺麗なワインを造っていましたが、新樽使用率が低く、90年代過ぎには余りその名を聞かなくなってしまいました。時代に乗り遅れた・・と言うか、自身の味わいを崩したくなかったんでしょうね。そしていつしか忘れられた造り手になってしまったのかな・・noisy も「飲んだことがある(多分・・何となく)」程度ですので詳しいことは言えません。
ファーストヴィンテージの2019年は、A.C.ブルゴーニュ、ヴォーヌ=ロマネ・レ・ジャシェ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級レ・ダモードの3アイテムです。
「・・なるほど・・クラシカル・ナチュール?・・と言うべきかなぁ・・近いのは・・シルヴァン・カティアール?・・でもそこまで大げさじゃない・・1級ダモードはセシル・トランブレイっぽさもあるかぁ?・・でもそこまで樽は掛けてない・・まだとらえきれないが、でも合格点以上は間違いない」
レ・ダモードは流石でした。PKさんも、バーガンディではまず、レ・スショとレ・ダモードを上げていました・・エシェゾーはスルーしてましたが・・(^^;;
飲んだ感じは、「ナチュール」を基本にしているけれど、So2 は回避しない・・安全な造りだと思います。最もナチュラルに感じたのはレ・ジャシェでしょうか。・・あ、レ・ジャシェは中々見つからないと思いますよ。ビゾ位でしょう?・・あ、そう言えばビゾもエシェゾー、持ってましたよね・・何か血縁でも有るのかな?などとも考えてしまいます。でもビゾほどはSo2を嫌いじゃないようにも思います。
いずれにしましても、noisy も初の扱いになります。入荷は僅少ですが、
「ここは将来を見据えて!」
何とか3アイテム全てテイスティングさせていただきました!・・なので赤字です。どうぞよろしくお願いいたします。

ヴォーヌ・ロマネ村に1850年より続く屈指の名門「ノワロ家」の最終継承者となった二人姉妹のうち、ボワジェ家と婚姻を結んだ長女ルシエンヌ・ノワロが相続した、選りすぐりの名区画。当時の諸事情により、長らくは次女エレーズが嫁いだ「マニエール・ノワロ」(現「リシャール・マニエール」)にフェルマージュ賃貸していましたが、ルシエンヌの二人の息子たち、同村の「モンジャール・ミュニュレ」等でワイン造りに従事していたオリヴィエとギヨームの兄弟は、2017年、フェルマージュ契約期間の満了とともにすべての畑を回収し、満を持して自身のドメーヌを設立することを決断。翌2018年、世代交代に依らない同村の純然たる新ドメーヌとしては極めて久しぶりとなる、「ドメーヌ・ボワジェ・フレール」が誕生しました。
「先祖が遺してくれた大いなる遺産を、私たち自身の手で開花させる時がようやく訪れました。私たちはブルゴーニュワインに携わってきたすべての先人たちを敬い、ブルゴーニュの伝統的精神に則ったワイン造りを実践していきます」。
「小さい頃から畑の中で育ってきたので、環境保全とサステナビリティに高い関心を持っています」
という兄弟は、畑の回収直後から、それまでのリュット・レゾネ栽培を発展させる形ですべての化学肥料と農薬の使用を停止。2021年にはHaute Valeur Environnementale(高い環境価値)」の最高段階「レベル3」の認証を取得する予定です(現在申請中)。また将来的には、セレクション・マサル(マス選抜)の実施も予定しています。
醸造においては、SO2以外の添加物を使用しないことをフィロソフィーとしています。「多種多様な添加物を使って、“今風の濃い味わい”のワイン造りを薦めてくるエノログ達の言うことは一切聞かないようにして(笑)、とにかくワインから目を離さずに、ナチュラルに醸造します。SO2も必要最小限しか使用しません」。
ファーストヴィンテージの2019年は彼らが目指した通りの見事なクラシック・ブルゴーニュで、薄旨、艶やか、エレガント。これぞブルゴーニュという味わいです。「ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ レ・シュショ」と「ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ レ・ブード」は2021年ヴィンテージから、「エシェゾー」は2022年ヴィンテージからのリリースを予定しています。
たくさんのラグビー仲間がいる陽気なオリヴィエ(写真上)と、山(トレイルランニング)を愛するはにかみ屋のギヨーム(写真下)。2人とも、畑仕事で鍛えられた、傷だらけのグローブのような手をしています。貴族的な生産者が多いと言われるヴォーヌ・ロマネ村にあって、ひとりの人間としても深く共感できる兄弟です。