[ oisy wrote ] ピュアでバランスの取れた素晴らしいロザートです!ニコラ・アルターレはドルチェットの扱いが本当に・・・上手いですね!
えもすればキャンディのような、明るすぎる果実のニュアンスが出てしまうドルチェットですが、ニコラのドルチェットからはそのようなニュアンスは・・・全くありません!
「冷ややかな」という印象自体、通常あまりドルチェットに抱かないかもしれませんが、しっかりと「冷ややか」で「ドライ」なエキスです。これだけ冷涼感が伴うと、ドルチェットの明るすぎるキャラクターは鳴りを顰め、「瑞々しい果実のエキス」のみを抽出してくれるんだとわかります。
液体は非常にピュアでクリーン。ロザートとしては「赤」が綺麗に出ていますが、同時に「クリアー」でもあります。この「クリアーな瑞々しさ」がニコラのドルチェット一番の特徴かと思います。「グビッ」といきたくなるほど瑞々しいのに、果実の充足感があり、物足りなさが・・・ないんですよね・・・
これにはツヤ感からもわかる通り、満ち足りたミネラリティと「良いぶどう」のピュアなエキス、そしてピュアで「快活な酸」がしっかりあるから成り立っている・・・!と強く感じます。
そして飲み込んだ後の「還り」にはピュア果実の「あまやかさ」がフワッと戻ってきます!まるで
「ピュア果実の結晶」
・・・これが堪らない!ロゼでこのニュアンスがあるワインはそう多くはないはずです。ナチュールにカテゴライズされる造りであり、SO2も必要最小限ながらこれ以上ないほどに安定した造りなのも驚きです!
まだ少し先ですが、桜の開花とともにご用意されてみてはいかがでしょうか?甘じょっぱい 桜の葉の塩漬けを巻いた桜餅との相性とか、良さそうな予感がします。さらにこの瑞々しさはロゼでありながら魚系との相性も良さそうです。鰆の塩焼きや、酢味噌で食べるホタルイカなんかも・・・いいんじゃないでしょうか!?これから春先にかけて一本持っておきたいロゼです。ぜひご検討ください!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
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【・・あの・・黒くて茶色い姿しか思い浮かばないドルチェットから、赤色のドライな超エレガントな味わいのロゼが生まれるとは!・・これは旨いです!】「これは・・ロゼなんでしょうか?・・赤ではないの?」
と疑問が出るんじゃないかと思うほど、果皮のニュアンス、美味しさをエレガントに閉じ込めた素晴らしい出来のロゼです。
しかもこの2022年ものはドルチェットのみで仕込まれています。思うに・・余り深く熟させず、しかしちょうど良い収穫期を狙って収穫し破砕、丸一日掛けて葡萄を漬け込んで、フレッシュでエレガントな果皮のニュアンスを果汁に溶け出させてから圧搾し、醸造したものです。
タンニンはほんの僅か・・気付かないレベルで存在していますが、それがまた・・実に質が良く、ちょっと赤ワインのニュアンスを感じさせてくれるんですね。
そして葡萄のフレッシュさからの・・陽気で健康的なニュアンスと、渋くは無いけれど味幅を狭めないような微妙なレベルで漬け込んでいる・・その、
「塩梅の良さ!?」
が、この美味しいナチュール系ワインの「肝」だと感じます。
だから軽快だけれど、そこそこに重みが有ります。でもそれって相当に難しいはず・・常に気を張っていないと・・目を離さないようにしていないと出来ないことだと思います。彼はちょっと見た目がヤンチャに見えますが・・相当細やかな神経の持ち主なのかな・・と想像しています。

それにしても2~3代前は同じ・・と言うアルターレの家系だそうで、でも、たったそれだけで・・これほどまでに・・
「造りの系統は全く違う!」
のは驚きでも有ります。
noisy は昔、エリオ・アルターレさんにはお会いしています。エリオさんのワインも大好きでした。まぁ・・安くはなかったですが大御所ですから・・お会いした時にはラ・ヴィッラのボトルを抱えて飲んでました。めちゃ美味しかったです~・・。
ですが、このロゼのようにニコラ・アルターレの健康的でピュアでナチュラル感の高いビオ系の味わいも大好きです。決して「危うい感じには陥らない」レベルのナチュールですが、ワインの美しい色彩をも目で楽しみながら、
「あっけらかん」
とした・・でも結構に深い味わいを見せることに驚きを感じます。
また、畑も素晴らしいですよね・・畝にレンゲソウや・・何でしょう?・・草花がしっかり生えています。時期が来たら土と一緒に掘り返すのでしょう。ある意味、ものすごい仕事量になりますから、所有畑が広かったり大きな造りでは成しえないワインだと思います。ぜひ飲んでみてください。超お勧めします!