
そもそも機械オンリーの収穫では、人の選択力・分別力が働かないので、良いワインを造るのは難しいと・・思っています。それにそれでは「人の関与」の出番が無くなってしまうんじゃないかと思っている訳です。
でもそれは・・
「やりようだよ。畑で先にきっちり選別をしておけば良いし、そもそも健康的な葡萄ばかりが収穫できるのならそんなに問題にはならない」
と言われているようにも思います。
例えば以前、グランド・コリーヌの大岡さんがローヌで造っていたロゼとはどこが違うか・・まずは価格。これはもうピンク・パラダイスの方が劇的にリーズナブルです。ノーズの柔らかさ、スピード感はほぼ同様・・。ピンク・パラダイスはまだ若い性でしょうか、幾分テクスチュアが硬質ですが、1~2日経過するとだいぶ当たりが柔らかくなって来ます。
フレッシュ感はピンク・パラダイスでしょうか。グランド・コリーヌは幾分滑らかに仕上げている分、そこは少し削られていた印象です。
他にも色々有りますが、「個人の関与が大きいグランド・コリーヌ」と、「人的な関与は出来るだけ避けて機械に頼れるところは頼るマス・テオ」の差は比較的少ないと感じました。

柑橘や白桃、フラワリーなノーズから、非常にドライなタッチ。甘みはほとんど有りません。
中盤の膨らみも適度に有り、余韻もしっかり・・ピュア感は口入れから余韻までたなびきます。
そして・・軽量級では有るんですが、「意外にも骨太」でも有って、
「決してかるんかるんのフレッシュ&フルーティなだけのロゼでは無い」
ですね。
可能な部分の経費を押さえ、ビオディナミによる健康な葡萄を育て、非常にクレバーに仕上げたデイリー・ロゼだと思います。
本人は、「夏向き」と言っているようですが、決してそんな評価だけでは済まない出来だと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!