
なるほど~!・・と...飲んだらきっと言っていただけると思いますよ。村の西側上部の1級群を北に向かって行くと、レ・ヴァロワーユ、ラヴォー・サン=ジャック、クロ・サン=ジャック、レ・カズティエ、コンブ・オ・モワンヌ、レ・シャンポーと連なっていますが、その一番北のレ・シャンポーの真下が村名「アン・シャン」です。エージェントさんの資料では「シャン」となっていますので・・その北隣のブロション側の「シャン」、おそらくここかと。ドメーヌのホームページを見ると、おそらくシャンの比較的なだらかな畑からのレ・シャンポーの急な傾斜が見えるので間違いないかなと思います。シャンの中にこのクロ(石を積み上げた囲い)が有るのかと思いますが、ご興味がございましたら以下のリンクをコピー&ペーストで覗いてみてください。
https://leguellec-ducouet.com/en/paths/
色合いは濃く無く淡く無く・・赤がそれなりに入った黒系果実の非常にドライな味わいです。厳格なリュット・レゾネで実質ビオロジックとのことですが、滑らさと膨らみのある芳香が「すっ」と昇ってくる辺りは、近年のナチュールを意識した生産者と同様です。
ジュヴレ系の生産者は、結構にマロラクティックを強めに掛ける傾向が有る・・そんなイメージをnoisy は持っていますが、ドメーヌ・ル・ゲレック=デュクレ はそこまで強いマロを行ってはおらず、美しい酸のディテールは他の生産者さんには余り感じることが無く、生き生きとして新鮮なイメージを受けました。
それに加え、これは100年近いV.V.の樹によるものなのかと思いますが、非常に目の詰まった濃密なエキス感が有りまして、
「これからの熟成で相当伸びて行く可能性もあり?」
かと思わせてくれました。

似ているなぁ・・と思えるのは、昨今のクロード・デュガさん・・でしょうか。ただし、2018~2019年のデュガさんのジュヴレです。
より膨らみが有り冷涼感が有り、赤い果実が多めかと思います。・・いや、皆さん、まだ勘違いされていらっしゃる方が多いかとは思いますが、最近のデュガさんは・・
「綺麗系のエキス系」
です。・・少なくとも「パワフル系」とは言えないですよ。その昔はもう・・濃密パワフル系でしたが、この10年以上を掛けて大変身をしています。まぁ・・迷走した感も若干有りますが、最近は・・
「クロード・デュガ..流れるような美しいジュヴレですね・・」
と言われるようになってますんで・・はい。
そのデュガさんとは似ていると思います。半面、おそらく年内には入って来るんじゃないかと思いますが、あの・・今はもう手の届かない価格になってしまった造り手の元醸造長、リシャール・スガンとはまた異なるタイプだなぁ・・と感じます。スガンのジュヴレも楽しみですが、もしこのゲレック=デュクレが上級キュヴェをリリースするようになるとどうなるんだろう?・・とも想像してしまいます。
「ビオディナミでは無く、実はビオロジックでも無く、厳格なリュット・レゾネ(減農薬)の造り手」
で有りながら、並みのビオロジックよりもナチュール感は高いです。これはおそらくゲレックさんの「宇宙観」と言うか「地球感」によるものかと・・この辺は是非ゲレック=デュクレのホームページをご覧ください。
そして・・義兄のアルノー・デュクエさんですが、現在も新着で少量だけご案内中の、
「ドメーヌ・ピエール・アミオで栽培担当をしていた」
んですね。
飲まれた方はお判りかと思うんですが、飲まれていない方の想像以上の素晴らしいモレです。
そしてこのピエール・アミオのエノロジスト(醸造家、醸造アドバイス)は、D.R.C.の現役エノロジストでも有ります。つまり、同じエノロジストなんですね。noisy も驚くほどピエール・アミオのワインは素晴らしかった・・。このドメーヌ・ル・ゲレック=デュクレ はそんなところもスキルとして持っていることになります。
勿論ですが、D.R.C.に似たワインか?・・と言われますと、似た部分は多少あるかな・・程度では有りますが、少なくともジャイエ系の味筋では無いので「高温発酵系」では有ります。
まだ二年目でこれだけ出来れば・・将来は楽しみ!・・以外の何ものでもないと言える2020年ものジュヴレ、クロ・シャンでした。是非飲んでみて下さい。あ、少ないのでお一人様1本でお願いします。お勧めします。