[ oisy wrote ] 正直「またかよ・・・」と思ってしまいました。
だってまたロワールの、シュナン・ブランの、めちゃくちゃ旨いペット・ナットに出会ってしまったんですから・・・!
その代表格であるレ・ゴーシェの、蜂蜜のようにあまやかな香りで、ふくよかなスタイルとはまた違ってきます。(レ・ゴーシェもご好評いただきありがとうございます!)
まず泡がですね・・・めちゃくちゃ旺盛なんです!
瓶差はあるかもしれませんが、ハイボールでいったら強炭酸のレベルです。そして泡の粒子も結構細かい。写真のボトルに浮かぶ泡が分かりますでしょうか?抜栓仕立てはまるで鮭の遡上のように、瓶の中でかなりの勢いで泡が上がっていくのが観察できます。
ですから、抜栓時は気をつけてください。T字型のシャンパーニュ・コルクですが、普通に開けたら抑えきれないかもしれません。オイジーの慢性腱鞘炎の手では抑えられませんでした。シンクで瓶の頭にタオルを被せ、左手でタオルごと瓶の首を持ち最悪吹き飛んでもコルクが飛んでいかないようにし、右手でタオルの上から抜栓することをお勧めします。
主体は「ビターな柑橘」です。イメージ的にはグレープフルーツが近いです。
で、「充実度」がめちゃくちゃ高い。「ビターな果実が液体にいっぱい」なんです。
その充実した果実が強炭酸に乗って一直線に「喉奥」に向かってくるんです。
え〜つまりですね・・・
「喉越しがめちゃくちゃ良い!」
んです。
まるで某大手メーカーのビールを思い起こす表現ですよね・・チープな印象になりそうであまり使いたくはなかったんですが、このダンセを表すにはかなり適しているのかな、と。ですので誤解を恐れずに使用させていただきました。
最近暖かくなってきて、汗をかく日も増えてきませんか・・? そういう日にこれを飲んだら、もう止まりません。oisyはたまたま梱包が激・忙しい日にこのワインをテイスティングしたのでグラスに注ぐ手がもう止まりませんでした・・・笑
それで、ゴクゴクと飲んでいるとふと気づくんですよ。この還ってくる旨みと充実感はなんだ・・?と。
徐々に泡が抜けてくるとその正体に見えてきます。泡に隠されていましたが、液体自体はかなり密度があってオイリー。この充実感の正体は果実の密度とロワールらしい岩っぽい厚みのあるミネラリティが充足していることにあります。
汚れのない、密度あるピュア果実をこのミネラリティが膜を張るようにコーティングしています。泡が通り過ぎた舌の上を、オイリーな液体が通過していくので、口内が常に充実しています。
だから「グビッ」と飲んで旨いし、喉が喜ぶ。その上で舌が満たされているから充実度が高い。さらに言えば本領は泡が抜けた後でしょう。スティルワインになってしまってもうまいんです。
最近のロワールのペットナットはこんなにもクオリティ高いものばっかりでどうなっちゃってるんでしょうか・・? シュナン・ブランとペットナットの相性の良さを感じずにはいられません。
パートナーと一緒にこれを飲んで「シャル・ウィ・ダンス?」なんてできる日本人はごく少数でしょうが、このダンセは思わず踊りだしたくなるような、気持ちを上げてくれる泡でございます。ご検討くださいませ。