【良い出来の1級に匹敵するほど相当素晴らしいシャブリでした!・・今飲んでもOK!・・ナチュール感がほんのり、シャブリらしさ満載、しかもポテンシャル高し!】

良いですね~~・・こんなワインに出会うと嬉しくなってしまいます。しかも、
「プティ・シャブリとの比較がこれほどまでに手に取るように判る!」
と言うのもちょっと珍しいんじゃないかと思うんですね。
いや、別にモローさんのプティ・シャブリを貶している訳じゃないんですが、プティ・シャブリと名の付くもので美味しいものは非常に少ないんですね。余りに「ぺったんこ」だとそもそも飲む気も失せてしまうので・・しかも、プティ・シャブリとシャブリの両方を一生懸命に造っていらっしゃるドメーヌはさほど多く無いと思われます。エレオノール・モローさんは、
「ナチュール感がほのぼのと漂う・・でも攻めてはいない・・ちょうど良いナチュール感を感じさせつつ、ポテンシャルの高いシャブリに仕上げている!」
と感じます。
まぁ・・せっかくのシャブリ的フリンティなアロマが揮発酸に打ち消されて感じられないようじゃ・・台無しですし、それならシャブリである必要性も薄くなってしまいます。
さりとて健全だけれどもクラシカルな硬いニュアンスの、ナチュール感の全く無いシャブリもつまらないでしょう?・・アロマはミネラリティに閉ざされたまま、果実も少々・・中域も膨らまない・・まぁ、将来的には出てくるとしてもです・・
ですが、その辺の非常に細かい部分の感性が優れていると思うんですね。例えばヤン・ドゥリュー..。彼のように、根っこはしっかり持っているけれど、「今現在の姿にはさほど気にしないスタイル」だとしますと、飲まれる方もアイテムにもよりますがそのワインが「イケイケ」だと少しビビるアイテムは有ると思います。
で、エレオノール・モローさんは・・ある意味、ヤン・ドゥリューと同類です・・(^^;; でも、
「決して揮発酸バリバリのシャブリなんて造らない!」
と言うスタイルなんですね。・・まぁ、この先のことは判りませんけど。
ですから、ビオ的な香りの柔らかさ、優しさ、瑞々しさと膨らみを素直に感じさせつつ、伸びと張りのあるボディに滑らかなテクスチュア、自然な膨らみを保ったままの長い余韻を感じさせてくれ、また、瑞々しいフレーヴァーをノーズに戻しながら収束して行きます。

そしてnoisy は数日向き合わせていただいたんですが、
「抜栓直後のフリンティな凛々しいスタイル」
が、5日後には・・
「中盤以降の膨らみの中に滅茶細やかで複雑な表情が感じられ、余韻が太く、細くとうねるように変わっていた!」
と言う、見事な変化をしてくれました。
まぁ、抜栓された日に飲み切っていただいて構わないですが、5日後のあの何とも甘美で官能的なアロマと味わいを経験してしまいますと、
「数日前抜栓も・・楽しいかも!」
と思わせてくれます。
これは・・まぁ・・ちょっと異端な飲み方かもしれませんが、この季節まで限定なんですね。余りに暑くなってしまいますと、熱の入りも加わりますから・・。
ですが noisy 的には、飲み残しを(今の時期くらいまでは)セラーに戻さず、余り温度変化の無い場所にコルク逆刺しにしたまま数日後に飲む・・もしくは、数日前に抜栓して逆刺ししておく・・と言う飲み方ですと、また今までと全然異なる世界観で楽しめるんじゃないかと思います。
いや・・強制している訳じゃないので、フツーに飲んでいただいて充分に美味しいです。中々無いと思いますよ・・このスタイル。あの、モロー=ノーデさんも自然派ですが、実はエレオノール・モローさんほどは攻めてはいない・・と思えるんですね。滅茶美味しいですけどね。
それに、モローさんって・・シャブリじゃ滅茶多い苗字なんですね。「モローさ~~ん!」と村中で大声を出すと半分ほどの方が振り向くんじゃないかと・・なので、結構に混乱してしまいますが、
「モロー=ノーデも素晴らしいが、もうちょっとだけ攻めてるエレオノール・モローも素晴らしい!」
と感じました。
まだ日本に入って来て日の浅いドメーヌです。もしかしたらもっと上の畑のアイテムも入ってくるようですから、noisy 的には非常に楽しみです。
このシャブリはめちゃ素晴らしいので是非!・・飲んでみてください。またプティ・シャブリとの比較も面白いです。ご検討くださいませ。超お勧めします!