
ワイン・アンスージャストとワイン・クリティック・コムが94ポイントと・・揃ったブレンド物のバローロ「アルベ」です。この下方の以前のレヴューは、上級のシングルヴィンヤードものの「2007年ブリッコ・デッレ・ヴィオーレ」のものですので、キュヴェが異なります。
因みに同年の2018年バローロ・ブリッコ・デッレ・ヴィオーレの海外メディア評価は、
95 Points Wine Enthusiast
95 Points Raffaele Vecchione - WinesCritic.com
94 Points Falstaff
と言うものになりますので、ワイン・アンスージャストもワイン・クリティック・コムも、こちらの「アルベ」の94ポイントから1ポイント積み上げた形になっています。noisy 的にも納得の評価ポイントです。
この・・バローロの単独畑ものとブレンドものだと、
「どっちが良いの?」
と言う疑問は有ると思うんですね。
ですがワインの世界では、
「混ぜると格下、混ぜないと格上」
が常套手段です。もっとも混ぜなくて格上でも、出来が悪いと意味が無いので微妙ですが、単独畑ものはそれだけ造り手が「意識して造る」ので、結果としてポテンシャルが上がる・・そう考えればよいかと思います。
ただし現状は・・何でもかんでも単独畑もの・・になって来ているのも事実です。ブルゴーニュも、
「余りに収穫量が少ないか、出来が今ひとつの場合にブレンドしてリリースする」
のはご存じかと思いますが、グラン・クリュ同士を混ぜるとアペラシオンは畑に対するものなのでグラン・クリュは名乗れず1級格に格下げになります。バローロはクリュは有りますが、クリュ同士を混ぜてもバローロになります。

熟成の長いバローロ(最低38カ月)ですから、ようやく2018年ものが出回っている時期です。
こちらのアルベもリリースから余り時間は経過していませんので、飲むには微妙な時期です。輸入の疲れも有りますので、出来れば1カ月ほどは休養していただけると結果が良いんじゃないでしょうか。
やや褐色に触れた穏やかな中程度のルビーです。香りは官能さも出て来ていますが、まだ若い感じのスパイスが感じ取れます。
重厚さとエレガントさは、「半々」なイメージですが、途轍もなく濃いバローロ(バローロボーイズ系)とも、全く立ち位置の異なります。イノックスタンクで発酵後、大樽で熟成されますから・・
「やや近代的な大樽系」
と言うことになるでしょうか。
確かに非常にクリーンで、コンクリートタンクやフードルを発酵に使用するタイプの、どこかに漂う「ほのぼのさ」とも少し違う感じです。
バローロとしては非常にリーズナブルで・・
「協同組合でも・・こんな価格では無いんじゃない?」
と思えるほどです。
現状はようやっと膨らみを持ち始めたタイミングですから、夏の盛りを迎えた頃に、重厚な・・脂身の有る肉をバーベキューで・・と言うのは、もう・・最高でしょう。
もし、もう少しパワーの出て来ない料理でしたら秋口を迎えた頃に、丁寧な扱いでマリアージュ・・品温を上げ気味に(16~17度)していただけますと、美味しく飲めると思います。
なおこちらも次回入荷は8~10%ほど上がる予定です。是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は2007年バローロ・ブリッコ・デッレ・ヴィオーレの大昔のレヴューです。
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【こちらもかなり旨いです!わずかに早いので2番手のご紹介になっただけ・・価格も魅力です!】 こちらのワインも絶対に買っておきましょう!以前のドルチェット・ダルバ・コステ・エ・フォッサーティ2007年に比較すると、価格が高いのと、とても美味しいとは言え、少し若い感じがあるというだけで・・・ポテンシャルは勿論ですが、こちらのバローロ・ブリッコ・デッレ・ヴィオーレが上です。申し訳ないけれど、入荷時期の違いで価格が上がってしまったので、90円だけ・・・値上げさせていただきました!・・・買えなかった方も多くいらしたようですし、何よりも飲まれた方が、
「あれ・・・?メッチャ美味しい!」
と思われたようで、
「もう入らないの?」
と、昨年末ずいぶん尋ねられたワインなんです。
マリオ・マレンゴでも知られるバローロ・ブリッコ・デッレ・ヴィオーレです。
「美しく熟した」
そんなニュアンスが伝わってくるワインです。イノックス(ステンレス)タンクで発酵、大樽熟成ですが、大樽由来の不安定さは全く無く、とても精緻なネッビオーロです。
官能感がようやく出始めたところで、飲んでゆくうちに柔らかくなってきます。タイプ的には
「どうだ~!凝縮感がすごいだろ~!」
みたいな、パワフルタイプではなく、ブルゴーニュ的なエキス感で飲ませる「ゆったりタイプ」です。ギシギシしたところの無い、アロマティックで当たりの良いバローロです。
数年おきますとメッチャエロい感じになるんじゃないかと思います。まだそこまで到達してませんが、充分すぎる美味しさだと思います。獣肉の煮込みとか、バッチリでしょう!
こちらもかなり旨いので・・・しかも、価格はおそらく1/2~2/3です。価格は底辺のバローロとそう違わないですが、味わいは数倍以上だと思います。勿論、コンディションもバッチリ・・とても美味しいです!ご検討ください!