
質感が非常に高い、アルボワのピノ・ノワールです。実に素晴らしい質感です。
味わい的には、アルザスの濃い目のピノ・ノワールから、アルザス的な高い温度感と甘さを除去した感じ・・でしょうか。それにアルコール感が低いので、その辺も減らしたような感じです。
とても冷ややかですが、果皮感覚が通常のピノ・ノワールよりも多く、濃密でドライなアロマと、劇的に質の良いタンニンが感じられます。
ところで「フレンチパラドックス」と言う言葉をご存じかと思います。厳密にはどうなのかは良く知りませんが、
「周辺諸国同様に脂肪分を多く摂取しているフランス人の方の心臓疾患率が低い」
みたいな感じだと思うんですね。
そのフレンチパラドックスはすでに解明されたのかどうかも今一つ判りませんが、そこには、
「タンニン・フラボノイド等の色素、ポリフェノール化合物の存在」
が言われていますね。
物質的にはどうやらレスベラトロールと言う名前のものらしく、研究されたのは、「トランス型レスベラトロール」らしいですが、これ・・現在は、
「サプリとして販売されている」
んですね・・知らなかった・・です。
ご高齢の方の調査において、赤ワインをグラスで毎日3~4杯ずつ飲んだ方は、全く飲まない方に対して・・アルツハイマー病の発症率が25パーセントだった・・と言うもののようです。マウスの迷路での調査でも、飲ませたマウスは飲ませなかったマウスよりも半分の時間で脱出できたそうです。

で、なんでそんなことを言うかと言いますと、
「このピノ・ノワールのパラドクスと言う名前」
が気になったから・・なんですね。
なんとこのワイン、So2 無添加です。
しかもアルコール分12パーセントと低いです。
それでいて・・果皮の成分のニュアンスが濃厚で、残糖感が全くしないほどにドライなんですね。
まぁ・・当初は、
「アルコール分12パーセントの濃密ドライな、かなり高質のピノ・ノワール・・なんて誰も造らんからパラドックス?」
などと思っていたんですね。
でも・・待てよと。そう言えば「フレンチ・パラドックス」って・・ほぼ死語みたいなものだが、
「げげっ・・フレンチパラドックスそのものを造ったの??」
と・・(^^;
いや、それにしちゃ・・凄すぎるだろうと・・。まぁ、サプリのレスベラトロールもまぁま良い価格、しますからね。ちょっと検索を掛けてみたところ、Now Foods と言うブランドの200mg含有の60粒入りが3千円、120粒入りが4千4百円と言うのが見当たりました。トランス型かどうかは判りませんが・・。
ジェローム・アルヌーの意思がどこに在ってこのパラドクスを創り出したのかは不明ですが、どうやらその辺にもあるのかな・・とも思います。
質感が高く、アルコール分が低く、おそらくポリフェノール含有量も高く、その質も良い・・糖分も無いし・・健康的な上に美味しい・・と言うことなのでしょう。
ただし、少し早いです。1~2年置いた方が多様化した表情になり、しかもバランス感がグッと上昇すると思います。そして相当・・旨いんじゃないかと想像しています。
・・ただし、そうなりますと、サプリ的な成分はどうなるのか・・noisy には判りません・・ちょっと違う角度からレヴューしてみましたが、珍しく非常にまじめに書かせていただきました。ご検討くださいませ・・素晴らしいワインです!心よりそう感じました。