【流石のグラン・クリュ、ル・ロニェ・エ・コルトン、60年以上の古木!!微細なニュアンスを多く含む繊細な表情!・・ギユモのピノ・ノワールの中では最も濃密ながら、クラシカルなブルゴーニュの表情をエレガントに伝えて来ます!】

エレガントブルゴーニュの醍醐味を伝えてくれるコルトン・グラン・クリュです。
ここはアロース=コルトンの白眉、ル・コルトン、レ・ルナルドと秀逸なレ・ブレッサンドと地続きの北側に有るル・ロニェ・エ・コルトンです。メオ=カミュゼの至高のコルトン・クロ・ロニェとほとんど同じです。
「ほとんど同じ・・」と中途半端に言うのは、まぁ・・noisy も完全に理解している訳では無いんですが・・
「コルトンの丘のアロース側の最上部にあるル・コルトンが境界を挟んでラドワ側にも相当出っ張っている」
「そのラドワ側のル・コルトンの下部にル・ロニェ(クロ・ロニェ)が有り、アロース側のレ・ルナルドと接している」
・・・まぁ・・アロースとラドワが同じ村だとしたなら、
「単純にル・コルトンが上部の南北に拡がり、その下部の南側がレ・ルナルド、下部北側がル・ロニェ(クロ・ロニェ)」
と言うことになろうかと思います。
で、ラドワ側の上部は、下部にル・ロニェが有り・・上部に(ル・)コルトンがあるので、ル・ロニェ・エ・コルトンと言う呼称にしているのかと言うのがnoisy 的な理解です。
なおコルトンのアペラシオンについては、相当に昔からルイ・ラトゥールやフェヴレなどのネゴス系のごり押しが強かったのも関係していると思いますが、フェヴレの「コルトン・クロ・デ・コルトン」と言う曖昧な呼称は、メオ=カミュゼのコルトン・クロ・ロニェ同様に「ル・ロニェ」に有ります。
まぁ・・フェヴレはラドワ村のル・ロニェに有りながらも「クロ・デ・コルトン」、ルイ・ラトゥールに至ってはあれこれブレンドしているのに、「コルトン=グランセ」を名乗っている・・ある意味、
「パワハラが生んだ呼称」
なのかと思います。

このギユモのル・ロニェ・エ・コルトンですが、ギユモのピノ・ノワールのラインナップでは最も「濃密」です。
しかしながら広く周りを見渡して比較するならば、
「充実しているが濃密・・と言うほどでは無い」
と言えるでしょう。非常にエレガントな仕上がりです。
そもそもル・コルトンと言うコルトンの丘最上部の畑は、石灰が強く白ワイン(コルトン=シャルルマーニュを名乗れる)もリリースされている畑ですから、
「痩せて色付きは良く無く、伸びやかだが超エレガント系」
です。
アロース側、南側のレ・ルナルドにつきましては状況は少し変わって、色付きはル・コルトンとほぼ同様に良く無いものの、熟すと金属系のミネラリティの表情や、動物的なワイルドアロマが出て来ます。
で、このル・ロニェ・エ・コルトンもまた、そんなル・コルトンやレ・ルナルドを混ぜ込んだようなニュアンスが有り、そこに幾分かの強目の粘土を足したニュアンスが入って来ます。
冷ややかなニュアンスと上記のニュアンスが交じり合い、何とも複雑でエレガント、素晴らしいピノ・ノワールだと感じました。
なお、仕上がりとしましてはクラシカルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールですので、
「セラーから出した温度で飲み始めず、16度ほどになるのを待って飲み進める!」
と言う、ブルゴーニュワインの基本に戻るべきです。
また、現状はやや閉じ気味ですので、出来ることなら3~4年ほど寝かせることをお薦めします。
メオ=カミュゼやフェヴレなど、またマリウス・ドラルシェなどのコルトンG.C.系と比較しますと・・面白いと思います。ぜひご検討くださいませ。お薦めします!

収穫直前のコルトン 特級のピノ・ノワール(9月)