[ oisy wrote ]● イタリアのラツィオより、新星「テッラカンタ」をご紹介します。
既にローマでは大人気のようです。
元々祖父の代から続く農園で、外売り用のブドウとオリーブオイル、キウイを育てていましたが、現当主のカルロと妻のルチアが2019年に参画し、カンティーナとしてスタートしました。
ラツィオの近いスタイルと言えば、レ・コステでしょうか。
レ・コステはローマを挟んで「北」に位置しますが、テッラカンタは「南」に位置します。
その土壌はラツィオの火山群「ヴルカーノ・ラツィアーレ」の火山灰が降り積もった土壌であり、ワインに含まれるミネラリティは近いものを感じます。
しかし真に驚くべきは、テッラカンタのワインの持つミネラリティの複雑性と総量です・・・
写真を見ていただければ一目瞭然かと思いますが、アンフォラとマセラシオンでオレンジに色づいた液体から溢れ出んばかりの「輝き」が「漲って」おります。
それもそのはずで、なんと祖父の代から60年間一度も灌漑をしていない古樹の畑を、1986年から「約40年」もの間、ビオディナミを続けてきたというのです。
恐らく、地下に張った根はかなり深く伸びていることでしょう。その根が吸い上げる複雑な火山灰土壌のミネラリティですから、エネルギー満載です。
アンフォラとマセラシオンでも酸化のニュアンスは感じず、むしろミネラリティをほぐすのにベストな選択だと感じ、アンフォラの使い方の本筋ってこういうことなんじゃないか・・・とさえ思ってしまいます。
さらに醸造上の不安定感もなく、ここまで色づいたオレンジワインであっても出色の安定感です。
新人にして、既にかなりの完成度・・・注目の造り手です・・・!ぜひご検討くださいませ!

■エージェント情報
テッラカンタはローマの南東のカステッリ・ロマーニにあるカンティーナです。
もともと1986年からビオディナミでブドウとオリーヴオイル、キウイを栽培してきた農園です。樹齢60年のブドウ木は、祖父がブドウ栽培を始めた1959年からずっと灌漑なしで栽培されてきました。
これまで農園には醸造設備はなく、栽培したブドウは全て他のワインの造り手に売却していました。
しかし、ナチュラルワインに対して強い情熱を持っていたカルロと妻のルチアが2019年に農園に参画。二人はナチュラルワインを造るためのカンティーナ、“テッラカンタ”を設立。
醸造所も新設し2020ヴィンテージからナチュラルワイン造りを始めたのです。まだ新興のカンティーナですが、すでにローマとローマ近郊のレストランやワインバー、ワインショップで大人気を博しています。
【樹齢60年のニュートラルなトレッビアーノだからこそ際立つ・・ラツィオの火山灰土壌の素晴らしさ!】
[ oisy wrote ] テッラカンタの位置するカステッリ・ロマーニとは街の名前ではなく、ローマの南東にある丘陵地一帯の名称です。
「ローマの城」という意味で、その名の通り城が点在しており、標高も高いため、ローマの人々の避暑地として利用されてきたそうです。
テッラカンタも標高110mとそこそこの標高に位置しているおかげか、ワインは暑ぼったさなく、南仏のワインよりも冷涼な雰囲気を漂わせています。
一方で土壌は、ラツィオの火山群がもたらす火山灰土壌です。
マルヴァシーアよりもニュートラルなトレッビアーノは、その土壌の多様なミネラルを
「よりダイレクト」
に表します。マルヴァジーアのような特徴的な果実感の出る品種も良いですが、ニュートラル系の品種はこういう場面で面目躍如だな・・と感じます。
ヨードやスモーキーな香りを纏いながらのオレンジ、金柑、蜜、ハーブ。香り方から密度とポテンシャルを感じる立ち上がりです。
写真にも太い涙を捉えることに成功しましたが、その涙が表すようにトロっとした粘性を持ちながら、口当たりながら瑞々しく、
「液体の活きの良さ」
を感じます。
ミネラルと、果皮の旨み、果実の密度と冷ややかな酸が、グラデーションのある味わいを産み出します。
やはり多様な香りと味わいは、樹齢60年の根が吸い上げてくる、複雑な火山灰土壌のもたらすものである・・・と感じます。
ビター感とナチュラルな果実の風味で抜けていく余韻、ほのかな塩味は、ほど近いティレニア海の爽やかな潮風を感じさせます。
飲み心地の良さは半端なく、ついグビグビと飲み進めてしまいますが、翌日の身体へのダメージ感はほぼ皆無です。
なにより、このナチュラル感で「ワインとしてちゃんとしている」というのが素晴らしく、既にローマで大人気となっているという話も・・・
「そりゃ、そうだよな・・・」
と納得せざるを得ない味わいです。
ラツィオで似たスタイルといえば、有名なのはレ・コステでしょうか。
ローマを挟んで北がレ・コステ、南がテッラカンタで距離はそれなりにありますが、味わいの中に存在するミネラリティは確かにレ・コステのビアンケットにも共通するものがあり、これがラツィオの火山灰土壌のミネラリティか・・・と思わせてくれます。
これだけ充足感に溢れた、ナチュラルなトレッビアーノはそうお目にかかれないと思います・・!おすすめです!ご検討くださいませ!
【凡庸ではない大地のパワーがみなぎる、アロマティックなマルヴァジーアです・・!】
[ oisy wrote ] 一概に火山灰土壌といっても、その土地によって結構な違いがあるようです。
考えてみれば、火山灰の降り積もり方は気候に左右されるでしょうし、その火山にどのような成分が含まれているのかというのは違って当たり前なのかもしれません。
しかし、「火山灰に含まれるミネラルに多様性がある」というのは共通しているようで、樹齢が上がるごとに複雑性が増していくのは当然なのかもしれません。
3代に渡り引き継がれた畑は、既に60年超える古樹として育ち、ヴルカーノ・ラツィアーレ(ラツィオの火山群)が産み出した土壌のミネラルを吸い上げるために素晴らしい成長を遂げています。
テラコッタのアンフォラで醸造、無清澄、ノンフィルターですから、果皮の旨みはかなり出ています。通常はポテンシャルの不足をカバーするのが、この手の造りのメリットでしょう。
しかしヴァッレカイアは、その強い果皮成分以上のミネラルに溢れているため、果皮成分の主張が前面に出てくるわけではありません。味わいの層の一部分に留まり、グラデーションを構成する一要素に過ぎない・・と感じます。
マルヴァジーアらしい、アプリコット、金柑。ヨードやドライハーブのような香りは火山灰土壌由来のミネラルが産み出すアロマが合わさり、華やかな香りです。
ミネラルのツヤ由来のオイリーさ、粘性と、果皮の旨み成分が混じり合った、充実のドライな果実。
果実の厚みとともに伸びていくビターな余韻・・・
さらにビオディナミによって引き出された土地のパワーが確かに存在しています。魂を揺さぶられるような、エネルギーを引き出されるような感覚。
一見、アヴァンギャルドな見た目をしていますが、グラスに注いだ液体の輝きを見ていただければ、それが凡庸なナチュラルワインではないことがご理解いただけると思います。
夏バテを解消するワインは?と言われればこちらをご提案するでしょう。ぜひ初夏の訪れ前に仕込まれてはいかがでしょうか。ご検討くださいませ。
【ビターな黄色の果実と樹齢60年が引き出す火山灰土壌のエナジーを閉じ込めた、まるで天然のエナジードリンクのようなフリッツァンテです!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] 元々ビオディナミの農園で、キウイやオリーブを栽培していたらしいんですが、ブドウは外売りしていたそうです。
カルロと妻のルチアが2019年に参画し、醸造所を新設し、立ち上げたのがテッラカンタということのようですが・・・しかし驚きました。
なにせ、このワインの果実のキャラクターが
「ゴールデンキウイ」
だったんです。
もちろんテクニカルを見る前で、oisyのテイスティングノートにはこう書いてあります。
「ゴールデンキウイとグレープフルーツ。ドライだがピュア感による優しさのある果実感。」
不思議ですが、ワインをテイスティングしてるとこのようにブドウ栽培の周りで育てている他の作物に、ワインの味わいが寄ってくるケースに、稀に出会います。
色味もオレンジを含み、澱も見えるものですからかなりアヴァンギャルドなタイプかな・・とおっかなびっくりだったんですが・・・
テイスティングしてみるとびっくり・・・
めちゃくちゃ充実感のある、安定して、
「基盤のしっかりした」
フリッツァンテだったんです⋯!
グラスに注ぐとしっかりとミネラリティが表われた輝きが見られます。この地はヴルカーノ・ラツィアーレ(ラツィオの火山郡)がもたらす火山灰土壌で、ミネラルが豊富です。
それを60年間一度も灌漑していない、ブドウ樹の根が吸い上げてくるわけですから、かなりのミネラルの質感を感じます。まるで石を舐めるかのような感覚です。
この多量のミネラリティがアンフォラのような酸素との接触が多い醸造でも酸化したニュアンスにならない一因になっているのではないか・・・むしろこのミネラリティをほぐすにはアンフォラがベストなんではないだろうか⋯?とも感じます。
そして見た目に反して醸造上の不安定間が、全く・・・ありません。
イタリアのナチュールといえば多少の雑味はご愛敬で仕上げてくるワインも多いですが、カルロのワインはしっかり安定した土台があった上でのナチュラルな造りです。
そして収穫ブドウを使用したリキュール・ド・ティラージュで瓶内二次発酵された泡は、控えめですが、細かく、喉をピチピチとタッチしながら、流れていきます。
酸も冷ややかさがあり、ピュア感とともにビター感が伴うアフターの抜け・・・
なのでついゴクゴクといってしまうのですが、その味わい深さにこのスピードで飲み干すのはもったいなくも感じてしまいうので・・ゆっくりと舌の上を転がし、見つめていっても底の見せない深みがあります。
まさに天然のエナジードリンクと言えるような大地のエナジーを感じます。
暑くなりはじめた、これからの時期にぴったりです。クオリティの高さにびっくりしました!ご検討くださいませ!