
何しろnoisy も余り知らない畑でして・・そりゃそうです。ラドワ1級のレ・グレションと言われても、
「・・ん・・・そんな1級畑、有ったっけ?」
みたいな印象ものです。
そりゃ、あのレ・ロニェやヴェルジェンヌの東南下には幾つかの1級畑が有るのは知っていました。なので昨年、初リリースの時にどこだろうと・・探しましたが見当たらないんですよ。
で、よくよく探しましたら・・有りました。でも、村名でしかないんですね・・1級では無い。と言うことは、近年1級畑に昇格した・・と言うことだと思います。
で・・さらにGoogle マップでグリグリやりましたら・・
「なるほど~!」
ですよ。
ちょうどコルトンの丘を囲むようにラドワに有るレ・ロニェなどのグラン・クリュを名乗れる畑・・の、さらに北側の傾斜地だったんですね。google で畑を見ましたが、いや~・・健康そうで、畑の周りを樹が覆うような感じの傾斜地、中々に将来性の高い畑と見ました。

村名のラドワの、ちょっと鄙びた感じの色っぽさも、noisy的には実に魅力を感じたんですが、お客様はやはりこちらの・・
「柑橘果実がしっかり目に入り、石灰をさらに細かくしたような白っぽいミネラリティとガラスのように透明な・・言わば石英のようなミネラリティがふんだんに感じられる外交的な味わい」
がする1級グレションの方が、グイグイ引き寄せられるんじゃないかと思うんですね。
村名の方はここまで石灰や石英が顕著では無く、もう少し「茶」が入ったミネラリティ、表情ですが、こちらはやはりコルトン、コルトン=シャルルマーニュなどのグラン・クリュを囲む畑ですから・・より似た組成をしていると思います。
あ・・このレ・グレションの直近に、白のグラン・クリュ..つまりコルトン=シャルルマーニュを名乗れる畑が有るので、かなり石灰が強いと想像されます。
今飲んでも結構に旨いですし、数年~10年ほど寝かせても良いかと思います。
このラドワ・シリーズはぜひ続けて欲しいものですね・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【今、コルトンが熱い?!ついにエマニュエル・ルジェもコルトンに進出?コルトン、そしてシャルルマーニュを産出する3つの村のひとつ、ラドワのブランです!】
「ラドワ」の白です。1級の「グレション」と村名です。詳細は不明・・何と言ってもこのコロナ禍ですから、フィネスさんもフランスに飛べず、余り情報が無いようです。
そうは言っても入荷数も僅少ですから、何か情報が無いかと・・ネットを徘徊していましたら・・相当ウロウロした甲斐が有りましたよ。何と、左の写真を見つけました!・・
「2018 コルトン・ル・ロニェ・グラン・クリュ S.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィス!」
何と・・メオ=カミュゼの銘酒と同じ畑です!・・いや、今回の入荷では無いですよ。あくまでネットで拾った画像です。なので、文字情報は全く在りませんが、
「D.R.C.に続いてルジェもコルトンに進出!」
が決定的になった訳ですね。
「・・それは果報!・・でも、今回のコラムとは関係ないんじゃ・・?」
と思われるかもしれませんが・・そうじゃないんですね~・・。
実はコルトンの「ロニェ」と言う畑は、「ラドワ」と言う村に有るんですね。セリニーも同様ですんで、「ラドワ=セリニー」と言われてます。
ラドワは、アロース=コルトンの北側に接していまして、ちょうど「ル・コルトン」「ルナルド」辺りと境界を分けた形で、「ヴェルジェンヌ」「ロニェ」がラドワ側に展開しています。コルトンの丘の北側部分です。そしてそのグラン・クリュを下側から抱くように幾つかの1級畑が存在し、その周りを村名畑が取り巻く・・そして、異なる丘の高い部分で東~南向きの畑が1級畑・・そんな感じなんですね。
で、グレションはそんな日照の良い畑のひとつで、将来は結構に有望なんじゃないかと思えるロケーションです。
D.R.C.もかのシャルルマーニュ大帝由来の畑からコルトン=シャルルマーニュを造り出しましたし、ルロワも随分前から「コルトン」をリリースしています。
まぁ、ちょっと儲かったから畑を買おう・・と思ってもこの時代、そう簡単には事は運ばない訳ですから、メタヤージュで始めて徐々に・・と言うスタンスが多いんじゃないでしょうか。
なので、この「コルトン・ル・ロニェ」を見ると、この白の二種の存在もまた、ちょっと違って見えてくるんじゃないかと思っています。
そして、ラドワ・・もしくはラドワ=セリニーはPKさんによると、
「コート・ド・ボーヌの忘れられたアペラシオン」
と言う言葉で紹介されているように、ほとんど知られていないんですね。なので、
「価格は・・安い」
です。
まぁ、「ル・ロニェ」のちゃんとした名前は、「ル・ロニェ・エ・コルトン」ですから、
「コルトンと言うアペラシオンは、本来ラドワに有った!」
訳で、某国の大統領さん風に言えば、
「アロース=コルトンに盗まれた」
とも言えなくもない訳でして・・いや、アロース側にもル・コルトンが有りますから・・と新大統領に言われてしまいそうでは有りますが、もし、同じような境遇だったモンラッシェ同様に、
「ラドワ=コルトン」
と名付けておけば、ルイ・ラトゥールの黄金時代に持て囃され、今はかなり状況が違ったのかもしれないですよね。そもそもコルトン=ルナルドは素晴らしい畑ですし、ル・ロニェ・エ・コルトンは地続きですから・・今のメオ=カミュゼのコルトンの不人気さは、この先も続くのかどうか・・などと考えてしまいます。
それでも、マダム・ルロワに注いでもらおうと待っていたのに、某エージェントのおじさんに注がれてしまったドメーヌ・ルロワの「コルトン」の素晴らしさは・・今も感覚として残っていますから、やはり「コルトン」と言うワインは素晴らしいポテンシャルを持っている・・そう思っています。
また、今回のラドワの2アイテムは数量が兎に角少ないのと、飲んでどうこう言うような状況なのかどうか・・判断が結構に難しいので、取りあえず・・販売させていただき、後に繋げようと思っています。ご検討くださいませ。