【激エレガントな2020年村名ラドワ・ブラン!鄙びたコルシャル?・・オツな味わいのコルトン・ブラン?・・そこまで行かないにせよ、これはちょっとソソられます。】

良いですね~・・ちょっとエマニュエル・ルジェのワインとすぐに判るかどうか・・みたいな感じで受け取れると思います。結構にエレガントですし、優しく繊細です。
このワインは13度で仕上がっていまして・・あ、1級のレ・グレションも同様に13度ですので、その辺も有るかもしれません。ようやっとルジェ・ペール・エ・フィスの白、飲むことが出来ました。
ルジェのオート=コート白2種よりもエレガントだと感じます。樽もそれなりに掛けているので、近年の・・魔術に近い感じのするルジェっぽい樽使いが感じられます。
ここは・・実はニュイ=サン=ジョルジュから結構に近いです。コート・ド・ボーヌの入り口になるのがこのラドワですが・・こんな感じです。
■ 北から南へ
ニュイ=サン=ジョルジュ-->
プレモー=プリセ(これはA.C.ニュイ=サン=ジョルジュ)-->
コンブランシアン(コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ)-->
コルゴロワン(コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ)-->
ラドワ
まぁ、ニュイ=サン=ジョルジュの南のドンケツ、1級クロ・ド・ラ・マレシャル(J-F.ミュニエ所有)は実際はプレモー=プリセ村にありますが、そこからはどうでしょう4kmほどじゃないかと思いますが、そのラドワの入り口に有るのがこのワインでも使用される「ラ・ヴィーニュ・アダン」で、「レ・マドーヌ」もそのすぐ近くの並びに有ります。そのまま1.5kmほど進みますとラドワの村中に着きますが、右側を見上げると・・
ラドワ側の「レ・ヴェルジェンヌ」「レ・ロニェ」「レ・ロニェ・エ・コルトン」が見え、さらに・・
コルトン側の「レ・マレショード」「レ・ブレッサンド」「レ・ルナルド」「ル・コルトン」・・と言う、コルトンの壮絶なグラン・クリュが並んでいる訳です。
まぁ・・コルトンの丘・・と言うことになってますが、村から見るのであれば・・ほぼほぼ「ラドワ」なんですね。ですので、
「ラドワはボーヌの入り口でニュイ=サン=ジョルジュのほぼお隣で、秀逸がグラン・クリュを擁する村」
だと思っていることが肝要かと思います。まぁ・・もしA.C.コルトンがA.C.ラドワと言う名だったら・・ちょっと売れて無かったかもしれませんし、その昔コルトンの王、ルイ・ラトゥールが幅を利かせていましたから、アペラシオンがコルトンになったとも言えます。

因みに・・コンブランシアンやコルゴロワンは村の名前ですが、単独のアペラシオンが当てられておらず、「コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ」と言うアペラシオンで、準村名になります。昨今はこのコート・ド・ニュイ=ヴィラージュが馬鹿にできない美味しさですから、覚えておいてくださいね。
で、柑橘系の香りに僅かに軽い感じの石灰感、そこにルジェならではの樽の風味がわずかに乗り、柔らかで少しオイリー、それが徐々にほどけて行く・・崩壊して行く??感じが取れ、なんども色っぽいです。
ルジェの白も良いですね・・昨今はニュイのワインは高くなり過ぎてますから、ラドワやサヴィニー、ショレなど、少し日陰だったり平地に近かったりで今一つの評価の村名から美味しいワインも見つけたいと思います。でもルジェさんちでは・・安くはならないのは仕方が無いかな・・(^^;;
ただでさえ買い葡萄は厳しいですから、いずれ畑を購入する前段階かな・・と思っています。他の畑になるかもしれませんが、白ワインも造りたかったんでしょうね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【今、コルトンが熱い?!ついにエマニュエル・ルジェもコルトンに進出?コルトン、そしてシャルルマーニュを産出する3つの村のひとつ、ラドワのブランです!】
「ラドワ」の白です。1級の「グレション」と村名です。詳細は不明・・何と言ってもこのコロナ禍ですから、フィネスさんもフランスに飛べず、余り情報が無いようです。
そうは言っても入荷数も僅少ですから、何か情報が無いかと・・ネットを徘徊していましたら・・相当ウロウロした甲斐が有りましたよ。何と、左の写真を見つけました!・・
「2018 コルトン・ル・ロニェ・グラン・クリュ S.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィス!」
何と・・メオ=カミュゼの銘酒と同じ畑です!・・いや、今回の入荷では無いですよ。あくまでネットで拾った画像です。なので、文字情報は全く在りませんが、
「D.R.C.に続いてルジェもコルトンに進出!」
が決定的になった訳ですね。
「・・それは果報!・・でも、今回のコラムとは関係ないんじゃ・・?」
と思われるかもしれませんが・・そうじゃないんですね~・・。
実はコルトンの「ロニェ」と言う畑は、「ラドワ」と言う村に有るんですね。セリニーも同様ですんで、「ラドワ=セリニー」と言われてます。
ラドワは、アロース=コルトンの北側に接していまして、ちょうど「ル・コルトン」「ルナルド」辺りと境界を分けた形で、「ヴェルジェンヌ」「ロニェ」がラドワ側に展開しています。コルトンの丘の北側部分です。そしてそのグラン・クリュを下側から抱くように幾つかの1級畑が存在し、その周りを村名畑が取り巻く・・そして、異なる丘の高い部分で東~南向きの畑が1級畑・・そんな感じなんですね。
で、グレションはそんな日照の良い畑のひとつで、将来は結構に有望なんじゃないかと思えるロケーションです。
D.R.C.もかのシャルルマーニュ大帝由来の畑からコルトン=シャルルマーニュを造り出しましたし、ルロワも随分前から「コルトン」をリリースしています。
まぁ、ちょっと儲かったから畑を買おう・・と思ってもこの時代、そう簡単には事は運ばない訳ですから、メタヤージュで始めて徐々に・・と言うスタンスが多いんじゃないでしょうか。
なので、この「コルトン・ル・ロニェ」を見ると、この白の二種の存在もまた、ちょっと違って見えてくるんじゃないかと思っています。
そして、ラドワ・・もしくはラドワ=セリニーはPKさんによると、
「コート・ド・ボーヌの忘れられたアペラシオン」
と言う言葉で紹介されているように、ほとんど知られていないんですね。なので、
「価格は・・安い」
です。
まぁ、「ル・ロニェ」のちゃんとした名前は、「ル・ロニェ・エ・コルトン」ですから、
「コルトンと言うアペラシオンは、本来ラドワに有った!」
訳で、某国の大統領さん風に言えば、
「アロース=コルトンに盗まれた」
とも言えなくもない訳でして・・いや、アロース側にもル・コルトンが有りますから・・と新大統領に言われてしまいそうでは有りますが、もし、同じような境遇だったモンラッシェ同様に、
「ラドワ=コルトン」
と名付けておけば、ルイ・ラトゥールの黄金時代に持て囃され、今はかなり状況が違ったのかもしれないですよね。そもそもコルトン=ルナルドは素晴らしい畑ですし、ル・ロニェ・エ・コルトンは地続きですから・・今のメオ=カミュゼのコルトンの不人気さは、この先も続くのかどうか・・などと考えてしまいます。
それでも、マダム・ルロワに注いでもらおうと待っていたのに、某エージェントのおじさんに注がれてしまったドメーヌ・ルロワの「コルトン」の素晴らしさは・・今も感覚として残っていますから、やはり「コルトン」と言うワインは素晴らしいポテンシャルを持っている・・そう思っています。
また、今回のラドワの2アイテムは数量が兎に角少ないのと、飲んでどうこう言うような状況なのかどうか・・判断が結構に難しいので、取りあえず・・販売させていただき、後に繋げようと思っています。ご検討くださいませ。