グランド・レゼルヴの赤はヴァケラスの認証が取れなかった時の格落ちコート=デュ=ローヌですが、グランド・レゼルヴの白って何だ?・・初めて見たぞ・・と言うことで調べてみましたが、良く判りませんでした。
ただ、品種的には「グルナッシュ・ブラン」「マルサネ」「ルーサンヌ」「ヴィオニエ」の混醸らしいですが正確にはどうも・・。
何せシャトー・デ・トゥールのワインのラインナップは非常に判り辛いし、ホームページを見ても「シャトー・デ・トゥール」「ドメーヌ・デ・トゥール」「パリジ」の3ラインを記載しているのみです。
因みに noisy 的には、「シャトー・デ・トゥール」はA.O.C.的に上位のライン、「ドメーヌ・デ・トゥール」はその下、「パリジ」はさらにその下・・と理解しています。
そしてシャトー・デ・トゥールのコート=デュ=ローヌは2種類あり、「グランド・レゼルヴ」「レゼルヴ」です。グランド・レゼルヴの赤はヴァケラスの格下げですが、白の方は・・良く判らないんですね。
まぁ・・ヴァケラスの白・・と言う可能性も無きにしもあらずでは有ります。
また、ヴァケラスはA.O.C.としましては1990年頃に認定されていまして遅いんですが、その時にサンソーの質が良く無いのでダメだとINAOに言われていたらしく、古木のサンソーも引き抜いてグルナッシュなどを植えたそうで・・それが裏目に出たのでしょうか、ヴァケラスのアペラシオンが人気になったことは無いのが残念では有ります。
もしこのグランド・レゼルヴがヴァケラス産だとしますと、おそらくヴァケラス産出は1パーセントにも満たないでしょうから・・非常に希少です・・と言いますか、そもそもラヤスが醸すシャトー・デ・トゥールですから・・希少なのは間違い無いです。ご検討くださいませ。
以下はグランド・レゼルヴでは無い「レゼルヴ」のコート=デュ=ローヌ・ブランの以前のレヴューです。
-----
【精緻さ漲るコート=デュ=ローヌ・ブラン!】
さすがにシャトーヌッフのラヤスと一緒とは行きませんが、やはりコート・デュ・ローヌではトップクラスのシャトー・デ・トゥールです。ですが2011年の良い感じに熟していたこのワインとも、また少し違う、本質に近いものを見せてくれた2012年でした。
比較的エレガントな仕上がりの2011年に対し、その資質はほとんど同じと言えますが、何より、よりグラマラスなヴィンテージになったと言えるブランです。
非常に濃度の高いエキス感に加え、アルコール分由来の豊満さが感じられます。まだ完全には仕上がっていないようで、抜栓直後から20分ほどは、やや強さを感じると思います。
しかしながら圧巻はそこからで、そのアルコール分由来の強さの中に、エルミタージュ・ブラン級の表現が詰まっていたんですね。
普通は、そのアルコール分由来の領域には、さしたる要素も感じない・・むしろ、「ノペー」っとした空虚な空間を感じるんです。ところがものの20分もするとその領域の中に、また細やかな世界が拡がってきます。
思うに、まだ完全には仕上がっていないことにより、アルコール分の中に細やかで多様なミネラリティが溶け込んでいて別世界を造っている・・ような感じなんです。それに気付けば、
「・・お~・・」
と・・、ラヤス系のワインの凄みにも似た感覚を得られることでしょう。まぁ、言っちゃえば仕上がってないだけなんでしょうが、20分ほどですんで・・この夏、そして秋に向かって、どんどん上昇して行くに違いありません。素晴らしいコート・デュ・ローヌです。ご検討くださいませ。
以下は2011年のこのワインのレヴューです。
━━━━━

2年ほど前には下級クラスの「ヴァン・ド・ペイ・ヴァケラス」の赤白ご案内させていただき、大変好評をいただきました。今回はフィネスさん輸入のA.O.C.コート・デュ・ローヌをご案内させていただきます。
何分にも数量は無いので、取り敢えず余り飲めない白を飲んでみました。コート・デュ・ローヌとするならば、仲々に高額では有ります。
グルナッシュ・ブラン種からなるこのワイン、色合いをご覧頂きますとお判りかと思いますが、ネットリとした、ややゴールドな色合いから、プティ・エルミタージュ的なニュアンスが見て取れるかもしれません。
蜜っぽさを湛えたドライで粘性の有る大柄なワインです。開けたてはやや白く若い花、蕾のような、もしくは北部イタリアの白にみられるような、マンモスな量の石灰系ミネラリティを持ったシルヴァーナ系のアロマに蜜を加えたような、ややエキセントリックなアロマです。
しかし、ものの5分もするとまとまりが出てきて、一体となった要素をエレガントに表現してきます。クセの無いシャルドネに慣れた方には、一瞬、
「?」
と思われるかもしれませんが、やや落ち着いてない状況からの要素の暴露なのかと思います。
しかしむしろそんな表情が楽しく、内面がどうなっているのかを知ることができます。まとまってしまってからはむしろその辺は判り辛いですから。
酸の姿は冷涼でいて酸っぱくは無い、非常にベストなものと思えます。フカフカな畑が連想出来る柔らかな中域・中盤と、そこから高域に美しく伸びてゆくアロマ、これから複雑化して行きそうな要素の塊が存在しています。余韻もとても美しく、ややマッタリとしつつ、長く響きます。
何しろ甘く無いので、エキスが綺麗に出ていることに基盤が有ります。素晴らしいワインでした。
一方のコート・デュ・ローヌ赤は今のところは飲めていないのですが、1本は確保していますので、そのうちに行けるかなと・・思っています。あのレイノーさんちの赤ですから・・・最近飲んでないので、シャトーヌッフやフォンサレットは本数的に飲むのが厳しいにしても、コート・デュ・ローヌ/シャトー・デ・トゥール位は飲みたいなと・・。こちらも熟成させても素晴らしいと思いますよ。グラムノン的な、直情的な美しさを出すものでは無いと思いますが、それでもやはり少しそんな雰囲気も持ちつつ、よりドライに、より官能的になっているんじゃないかと思います。
数量が少ないので是非ともこの機会にご検討くださいませ。もしかしたらシャトー・デ・トゥール/コート・デュ・ローヌだけは追加可能かもしれません。




白いですね~・・青いですね・・砂っぽいのかな~・・