● 素晴らしい感性を持ったイタリア中部のビオ系生産者をご案内させていただきます。今、最も驚かされることが多いヴィヴィットさんの輸入です。
トスカーナとウンブリアに畑を持っていて、トスカーナは何と・・ヴィーノ・ノビレだそうです。そして既存の何にも縛られることなく、自由な発想と感性・・そして重要なキーワードは「家族」でしょうか。
何につけても若者は、時に昔を否定し行き過ぎてしまい、結局何をやっているのか判らない・・と、おそらく「親」またその年代の方にはそのように受け取られてしまうものです。そして親の世代は年寄り扱いされ、また自身の体力や精神力の衰えからやる気を無くしてしまい、自分の子にさえモノを言えない・・・なんてことが有るのかもしれません。
このストッピーニ兄弟は、自分たちが造るワインに家族を描いた肖像を使用しています。日本人なら・・たぶんやらないかな・・(^^;;
でも、年寄りはその経験と知恵を持っています。でも動けない・・。若者は体力は有る・・でも経験が無い・・。
彼らのワインを飲むと、いつまでも心地良い印象を持ったまま・・いられるんですね。しかも飲んだ後が本当に・・「普通でいられる」んです。深酔いするような感覚が全く無いんです。
イタリア中部のワインですが暑苦しく無く、冷ややかでアルコール分は高く無い・・疲れないんですね。
しかも、ワインの出来は見事です。エレガントでシミジミもしているが不足が無く、過ぎた部分を感じないんですね。
まぁ・・海外でも相当ウケているようですが・・日本人好みの味わいでも有る・・と言いますか、最近は何となく、
「海外の方の味覚が日本人に寄って来た?」
ような気がしてなりません。
素晴らしいワインです。ビオ系ですが、ビオビオはしていないです。しかもSo2 は相当少ないのにアヴァンギャルドさは非常に低い・・理想的なイタリア中部のビオワインです。飲んでみてください。超お勧めします!

■ 22 歳と20 歳の若者が立ち上げたワイナリー
どんな業界にも新しい世代が現れてきますが、ナチュラルワインの世界にも遂にミレニアル世代の次となるZ世代(1996 年以降に生まれた世代)の造り手が現れました。2019 年に当時22 歳と20 歳だったマッテオとルカのストッピーニ兄弟が、ウンブリアとトスカーナの境界に立ち上げたイ・カンジャンティです。二人は祖父母が造っていた古き良き自然なワインを現代に蘇らせたいと思い、家族の協力を得て、祖父母から受け継いだ伝統と教えを現代にアジャストさせて、ナチュラルワイン造りを全くのゼロからスタートさせました。
■ ヴィノ・ノービレにも吹き始めたナチュールの新しい風
畑はヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの中心にあります。しかし、二人はDOCG ワインには全く興味がなく、全てテーブルワインのカテゴリーにしてナチュラルワインを造っています。このため、赤ブドウと白ブドウを混醸したキュヴェや、プルニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼ・グロッソ)のフリッツアンテなど、これまででは考えられない、とても自由なワイン造りをしています。家族一人一人のポートレートになっている斬新なエチケットも魅力的で、既にアメリカ、イギリス、デンマーク、オーストラリアに輸出されています。

■ ワイナリーについて
イ・カンジャンティは、ウンブリアとトスカーナの境界に誕生したユニークなワイナリーです。ワイナリーを運営するMatteo & Luca Stoppinin マッテオとルカのストッピーニ兄弟は、今年23 歳と22 歳。学校でブドウ栽培やワインについて学んだことはなく、別の分野の勉強をしていました。
しかし学業を修めた後、オフィスで働くよりも自然の中で自然と触れ合って働きたいと思い、家族と共に2019 年にワイナリー設立し、全くのゼロからスタートしました。二人は、イタリアで数多く行われるワインのイベントに参加してワインを味わってみたものの、気分が悪くなることが多く、それで、誰もが味わえるナチュラルワイン造ろうと思い立ったのだそうです。もともと二人は自然が大好きでした。子供の頃に彼らの祖父母が伝統的なアーティザナル(職人的)な方法で自然なワインを造っていて、多くのことを教えてもらったそうです。
(肖像・写真 母シルヴィア)

祖父母はペルージャ出身で、ウンブリアのブドウ畑で農薬を使わずに栽培したブドウをセメントタンクで醸造していました。アルコールは高くなく、飲みやすく、亜硫酸無添加で濾過もしていない、現在で言うヴァン・ド・ソワフでした。二人は、この祖父母が造っていた古き良き自然なワインを現代に蘇らせたいと思い、祖父母から受け継いだ伝統と教えを現代にアジャストさせてナチュラルワイン造りを始めたのです。ブドウ畑はトスカーナのヴィノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノと、ウンブリアのコルチャーノにあります。
栽培面積は4.3ha で、全て借りている畑です。認証を受けていませんが栽培はビオロジックです。春先に畑の表土を耕耘し、ブドウの成⾧期には畝の間にカバークロップを自然に生やしています。
(肖像・写真 父アルフィオ)

■ トスカーナの畑では、プルニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼ・グロッソ)とカナイオーロ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョンを、ウンブリアの畑では、トレッビアーノとマルヴァジア、グレケットを栽培しています。トスカーナの畑は、ヴィノ・ノービレの中心にありますが、二人はDOCG ワインには全く興味がなく、全てテーブルワインのカテゴリーにしてナチュラルワインを造っています。
このため、赤ブドウと白ブドウを混醸したキュヴェや、プルニョーロ・ジェンティーレのフリッツアンテなど、一昔前であれば考えられないとても自由なワイン造りをしています。
イ・カンジャンティの醸造所は当初は自宅のあるペルージャにありましたが、2021 年にウンブリアの畑に近いコルチャーノに新しい醸造所を設立しました。醸造においては、亜硫酸や醸造添加物、化学製品を一切使用せずに、野生酵母で自発的に発酵を行い、無清澄、ノンフィルター、亜硫酸無添加で瓶詰めしています。
(肖像・写真 兄マッテオ)

Cangianti カンジャンティとは、『虹色』や『変化』を意味します。ナチュラルワインは、醸造や熟成過程、そして抜栓した後も、虹のように刻々と変化していきます。まるで小さな赤ちゃんの世話をするように見守らなければならないことから『カンジャンティ』と命名されました。各キュヴェのエチケットは、家族一人一人にインスピレーションを得て、Davide Fascia ダヴィデ・ファッシャというストリートアーティストが描いたもので、それぞれ家族一人一人のポートレートのイラストになっています。イ・カンジャンティのワインはアメリカ、イギリス、デンマーク、オーストラリアに輸出されています。
(肖像・写真 弟ルカ)